真実一路くんのひとり言

だれがやっても同じやとあきらめず、一歩ずつ
長いものには巻かれず、真実を大切にして。

うば捨て山の拡大ー後期高齢者医療制度廃止後は?

2010-04-16 | 政治
新高齢者医療 「65歳以上国保」で資産 厚労省会議 現役と別勘定前提
 後期高齢者医療制度を廃止した後の「新制度」について議論している厚生労働省の高齢者医療制度改革会議が14日に開かれ、同省は65歳以上の高齢者を別勘定の国民健康保険に加入させる案に沿って、さらなる試算を示しました。
 前回の会議で同省は65歳以上の高齢者全員を国保に加入させた場合の財政試算を提示。今回は、(1)全員を国保に移した場合(2)現役で働く人と扶養家族を被用者保険に残した場合(3)働く人を被用者保険に残し、扶養家族を国保に移した場合―に分けて、財源の構成などを試算しました。
 いずれの試算も、高齢者の医療を現役世代と別勘定にすることが前提です。保険料も別建てとなり、高齢者の医療費の増加に連動して高齢者自身の保険料が上昇する仕組みになります。
 また、同会議は、新制度の検討にあたって国民と有識者の意見を聞く「意識調査」の実施を決めました。
【解説】
 高齢者医療制度改革会議は四つの新制度案を議論しています。どれを採用するかは「検討中」(長妻昭厚生労働相)としながら、65歳以上の高齢者を国保に入れる案についてだけ詳細な試算を重ねています。同案が「本命」であることを示唆するものです。
 同案を提案した宮武剛委員(目白大学教授)は、同案への「誤解や曲解」に答えるとした意見書で、65歳以上の財政を別勘定にし、保険料を別体系にする例は「介護保険制度で先行実施されている」と主張しています。介護保険制度では、65歳以上の保険料は別建てで、65歳以上の人口や介護費が増えるのに応じて際限なく上がっていきます。
 また、65歳以上全員を国保に入れるか、被用者や扶養家族を被用者保険に残すかをめぐっては、厚労省は扶養家族に保険料負担がないことが「課題」だと問題視しており、扶養家族を切り離す意図をにじませています。
 これでは、高齢者を別枠にして保険料アップか医療費削減かの選択を迫る点でも、被用者保険の扶養家族を切り離して保険料を取り立てる点でも、後期高齢者医療制度と同じ「新制度」になります。(しんぶん赤旗2010年4月15日)

 
後期高齢者医療制度の非人間性は、それまでの医療保険や扶養家族から引き離し,疾病の危険性が高い75歳以上を「別勘定」にして囲い込み、際限のない負担増とともに差別医療を押し付けるところにあります。その75歳の区切りを65歳に広げ、「うば捨て山」の「入山年齢」を前倒しするようなやり方を許すわけにはいきません。

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