nishimino

にしみの鉄道情報局付属ブログ

日野RT系

2010-07-29 | バス(車両)
もう日本のどこにも残っていないと思っていた日野ブルーリボンRT系。それが新常磐交通にはまだ残っていました。



P-RT225AA 撮影 いわき駅前 2010年7月24日


このRT22系は、大型路線バス初の本格的なスケルトンボディ車です。1982年にK-RT/RU22系として発売され、1984年に排ガス規制に適合して、P-RT/RU22系になっています。
RT22系のエンジンは9.4L(RC系のエンジンは11.6L、出力は共に225ps)という高回転型のエンジンで、日野の路線バスとしては珍しく垂直搭載されています。ただこの小排気量で垂直搭載のエンジンは、使い勝手が悪いなどの問題もあり、一部の事業者からは敬遠されています。
さらに1984年にはRC系のエンジンをそのままこのボディに搭載した、アンダーフロアエンジンのP-HT22系が発売され、K-RT22系ほどP-RT22系は出ていないようです。この翌年には、RT系のエンジンを水平式にしたP-HT23系が発売され、P-RT22系とP-HT22系は製造を終了しています。
もっともP-HT23系もエンジンはP-RT22系ゆずりの小排気量(9.9L、230ps)で相変わらずの高回転型のエンジンとなっていました。ただ出力特性などは、多少マシになったようです。

ボディにも特徴があって、後ろ窓が平面で、通称角スケルトンと言われています。またラジエターグリル(ルーバー)も日野のバスとしては珍しく、ドア側にあります。

後部座席の後ろ側には三菱車のようなデットスペースがあり、このバスが嫌われた一因となっています。

P-RT22系は製造終了後25年が経過して、国内に現役車はいないと思っていましたが、この新常磐交通にはこの車両を含めて3台程度P-RT22系が残っているようです。ただ車体にはあちこちに補修跡があり、置き換えも近いと思われます。
新常磐交通は経営破たんで車両の更新がままならなくなり、今日までこの車両が残ったと思われます。


余談:この日はこのバスの撮影で完全に運を使い果たし、帰りは落雷で信号故障で抑止。数時間の遅れで、結局代行バスに乗車することになりました。(笑)
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1 コメント

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Unknown (KAZU)
2010-08-02 13:27:22
後部窓下のドアコックは同社独特の仕様。
経営破たんは旧常磐交通。
よって“旧常磐交通時代の経営破たんで云々・・・”と記すのが良と考える。
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