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ADD?傾向のある塾教師がADHDやアスペルガー症候群の子にどうかかわり教えたらいいのか模索していくブログです。

発達障害の子の持っている得意な分野、優れた才能

2009-01-15 20:41:46 | 教育論
『本当の「才能」を見つけて育てよう』によると、
1人の人に才能と障害が共存するのは、
大脳の機能を考えると当然なのだそうです。

異なる種類の能力は
大脳の異なる部位に対応します。

脳卒中などで、言語野が損傷されると、ことばの機能だけが不自由になります。
他の機能は関係ありません。
まれなケースで、脳卒中でことばが不自由になった患者が、
それまで絵など描いたことはなかったのに、
独創的な優れた絵を描き出したこともあるそうです。

それまでことばの働きが優勢だったけど、
その抑制がはずれて、
眠っていた空間的知能が目覚めたようです。

天才も、たとえば「空間的知能」に対応する部位がきわめて優勢なために、
「言語的知能」に対応する部位は
小さく押さえ込まれる。

死後保存されたアインシュタインの脳を調べてみると、
全体的にはふつうの脳とかわらなかったのですが、
ことばの働きに関わる部分に損傷があったそうです。

子どもでも、障害と才能はよく並存するそうです。

発達障害は特定の障害なので、そう診断された子どもたちにも、
必ずその子の中で比較的得意な分野が存在するのだとか…。

日本では、軽度発達障害児はその新しい対象者になったばかりで、
「才能を見つけて伸ばし、
才能を利用して障害を補う」という発想はあまりありません。
アメリカでは理念上特殊教育の一環として
才能教育が確立されていることを背景として、
こうした才能と障害の両方を持つ子たちを「二重に特別な」子どもたちと
呼んでいるそうです。

こうした子を対象とする教育は、トゥワイス・エクセプション、略して「2E教育」と呼ばれるそうです。

ふつう特別支援教育では、どちらかというと欠陥を見つけてなおす
という考えの「欠陥モデル」に重点を置いているきらいがあります。

一方、文字が苦手な子どもも、「絵ならうまく表現できる」など
長所を見つけて伸ばそうとすることを「成長モデル」と呼ぶそうです。

「成長モデル」では、
ふつうの人より得意なMI(才能)をより強くする。
得意なMI(才能)を利用して、苦手な領域や障害を補う
ということを心がけるそうです。

LD児や高機能自閉症児の場合、
文字での学習は苦手だけれど、
絵や図を用いた学習は比較的やりやすい、ということが共通して
あるそうです。

認知処理様式の面からいえば、情報を逐次的に読み取る
「継次処理」は苦手だけど、全体を一度に把握する「同時処理」は
得意だ、ということになります。

2Eの子(障害と才能が並存する子)には、
「言語理解と知覚統合の点が高く、注意記憶と処理速度の点が低い」
ということになるのだとか…。


そういえば、「言語理解と知覚統合の点が高く、注意記憶と処理速度の点が低い」
って、そのまんま私の長所と短所、できることとできないことを
あらわしてます。これで、これまでしんどい思いをしてきてるのですよ~。

2Eの子どもの教育プログラム、私にも役立つってことでしょうか?

2Eの子どもの教育プログラムは、次回の記事で書きますね。



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1 コメント

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Unknown (西尾)
2009-01-23 21:49:07
こんにちは。

『本当の「才能」見つけて育てよう』を
読みました。

『アメリカの才能教育』も読んでみたのですが、
こちらは専門的なものですね。

『本当の・・』のあとがきに
『発達障害の子どもたち』の著者 杉山登志郎先生の
名前がありました。こちらも読みました。

なおみ先生の紹介くださる 書物を
読むことで、現在抱える問題だけでなく
将来抱えるかもしれない問題についても
心の準備や対応を考えて
おくことができます。

これからも いろいろと教えてくださいね。




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