さんぽみちプロジェクト

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和歌山新報で日曜日一面に連載中の「WAKAYAMA NEWS HARBOR」と連携。

城下の賑わいを現世に残す 「だんじり」見どころと醍醐味

2019-04-14 19:16:35 | WAKAYAMA NEWS HARBOR
前号より、200年以上受け継がれ、地域愛を育むきっかけとなっている「だんじり」を取り上げている。

各地域で構成された22の町会が所有する地車が、岸和田市内を勇壮に駆け巡る本宮(本祭)は敬老の日の前日にあたる日曜日の開催。その前日(土曜日)に宵宮(宵祭)が行われる。

祭りの始まりは宵宮の午前6時。市役所から流れるサイレンを合図に、各町会のだんじりが、岸和田港交差点(大阪臨海線)をめざして一斉に走り出す。これを「曳き出し」という。

午後1時からは南海岸和田駅前でパレード。午後7時から10時まで、だんじりに200個余りの赤い駒提灯を取り付け歩行曳行される「灯入れ曳行」が行われ、日暮れの街に雅な空間を演出し、昼間の勇壮さとは異なるだんじりの魅力に触れることができる。

翌日の本宮は、朝から、市内の弥栄神社、岸城神社、岸和田天神宮を参拝する「宮入り」が行われる。氏神となる神社となる町会を先頭に宮入りが開始され決められた順に沿って参拝。その他の町会はくじ引きの順に従う。

だんじりの大きな見どころとして知られるのが「やりまわし」。勢いよく走りながら地車を直角に方向転換させる技。
重さ4トンもの地車を正確に操るためには、地車を前に曳く青年団、旋回を始める前梃子、舵取り役に合図を送る大工方、合図により舵取りをする後梃子、それぞれが息を合わさねば成せない技で、町会の人々の深い信頼関係が不可欠。

とはいえ、道幅が狭い「紀州街道」でのやりまわしは困難を極め、テレビで目にする家屋への衝突はここで起きることが多い。

祭りの歴史や詳細は「岸和田だんじり会館」で知ることができる。


【写真】岸和田だんじり会館>

岸和田城から南西へ数分。地域愛が息づく祭りを学んでみては。

(次田尚弘/岸和田市)
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