日本のゆくえ

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介護保険はドイツを手本にした。失敗したサッチャリズムを、手本とする安倍晋三はどうするのか?

2014-01-04 20:36:09 | Weblog
介護の教科書があまりにもしっかりしているので、これは日本人が作ったものではないな(笑)と直感して調べたところ、案の定、ドイツモデルを手本にしているのでした。

福祉政策全般に関してはイギリスも手本にしているそうですが、「揺りかごから墓場まで」の古き良き時代のイギリス式ではなく、サッチャリズムによる福祉削減後のイギリスの政策がミックスされているようです。

ドイツと言えば、1919年にワイマール憲法で、生存権を世界で初めて具現化させた国です。それが進化して、現ドイツ連邦共和国基本法では、「人間の尊厳の原理」が最高とみなされています(人間の尊厳の原理が生存権よりも上の存在と考えられているのは、日本も見習って憲法25条に付加価値をつけて改正した方がいいと思いますw)。

さて、その日本において、そのドイツモデルの良識的な法案が通ったときがあります。

1997年に介護保険法が法案を通ったのですが、なんと! その時の厚生大臣は、福祉とは程遠い思想の持ち主である小泉純一郎氏でした。もっとも、その時の小泉厚生大臣は、厚生官僚に無視され続け、ぞんざいに扱われていたことを恨みに持っている特異性がありました。

その後、サッチャリズムを手本にしている小泉政権が生まれましたが、小泉純一郎氏の基本理念に、生存権も、人間の尊厳もありません。ただひたすら、医療保険を値切ろうとしたり、介護保険の自己負担を増やそうとしたりしていました。それは、福祉削減や、派遣社員を永遠の貧乏にさせようとしている、安倍政権も同様の感性です。

小泉、安倍両氏の福祉削減は医療・介護分野にとどまらず、2005年制定の障害者自立支援法などは、収入のない障害者に1割分の医療費を支払わせるのは、あまりにも酷のように思われます。まるで厚生大臣時代にぞんざいに扱われた恨みを国民に八つ当たりして晴らしているかのようでした。しかしその後、障害者自立支援法は廃止され、民主党時代に障害者総合支援法に変わっていますが、問題点はまだ色濃く残っているようです。

有権者の皆様に訴えたいのは、サッチャリズムがイギリス本国でさえ、失敗であったという認識が、自民党の清和会議員たちには、まったく認識がないことです。サッチャーの緊縮財政によるリセッションで、80年、81年のイギリス経済は、製造業を中心として大きく後退をしました。その後、メジャー、ブレアにより行き過ぎた改革を修正したことで、イギリス経済は持ち直します。

サッチャーの政策とは、政府予算を削減し、国営企業を民営化し、労働組合の規則を見直し、金利を上げることでインフレを抑え、マネーサプライで成長を管理しようとした。「マネタリズム」として知られる哲学からなるものです。

どうですか? どこかの国とそっくりでしょう(笑)

ただし、イギリスのインフレ時代と違い、今の日本では、金利を下げることで、デフレを抑えようとしていますが、マネタリズムを基本としているところは全く同じです。

なので、有権者の皆様には、安倍政権で行われていることが、イギリスモデルであることを認識し、投票先をちゃんと考えていただきたいというのが、市井の介護職員である私の主張なのであります(笑)

でも、元々のドイツモデルというのは、悪くないよ!

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