日本のゆくえ

日本の経済と、日本人の精神はどこへ行くのか? 新自由主義社会に反乱を起こし、生き残るためのブログ

スタグフレーションの時代

2008-02-03 10:45:37 | Weblog
スタグフレーションの時代には、値上げしようとしても、値上げしたところから潰れていくと以前ここで書いたような気がしますが、昨日の「ガイアの夜明け」でスーパーマーケットの値上げ攻防の様子を見て、「あ~やっぱり」といった感じです。

ちなみに、スタグフレーションをおさらいして簡単に言えば、所得を減らしながらの物価高、いわゆる悪性インフレなわけで、昔は、インフレになっても、それ以上に給与が上がったりしたので、今ほどに問題にはならなかったわけです。

僕の近所のドラッグストアでも、カップヌードルの値段がいきなり158円に値上げされたので価格の動きを観察していたら、やはり元の98円に戻っていたので、そりゃそうだろうなと納得して帰りました。皆、そんな高いもの買わないで、割安の一平ちゃんや、素うどんでっせ、を買いますがな。

番組の中で「(値上げをさせないのは)資本の暴力だ」という意見もありましたが、「価格はお客様が決める」といった大手スーパーの人の話しは正しくて、どんどん縮小していく中間層の可処分所得の中で、供給者が悪あがきしているだけです。

あげくの果てに、ショップブランドで3パック20円の納豆を出すのですから、もう話になりません。

ショップブランドなら、名の知れたメーカーと同じ工場内で作られたものが、広告費と営業コストをゼロにした安い金額で提供できるのですから、今度は既存のメーカーがたまったものではなくなります。

そして肝心の消費者は無事かといえば、そうではないわけです。

ショップブランドの商品がはびこり、既存メーカーの商品が売れなくなると、収入を減らしたり失業するのは、既存メーカー、広告業者、安値でショップブランドの製造を委託されている業者なわけです。

消費者も、一方ではどこかの勤め人、いわゆる供給者である場合が多いですから、めぐりめぐって、自分のクビが危うくなるわけです。

それが、一次産品のインフレも伴って、デフレ時代の倍のスピードでスパイラル曲線を下降していかなくては、ならなくなるのでしょう。

一次産品のインフレを止めるのは、高騰していくガソリンや小麦に対抗するべく、供給力を高めていくことしかありません。

スタグフレーション対策として、今ただちに国がやるべきことは、小麦トウモロコシの高騰については、減反政策を直ちに停止し、休耕田に小麦を作るなり、公的機関の食堂や、学校給食はすべて米を主食にするなり、原油価格の高騰には、太陽光パネルを日本の全家屋に設置するなり、ハイブリッド車や、電気自動車、水素エンジン車の普及を一刻も早く普及するべく、代換エネルギー自動車関連税を無税にするなり、ケインズ政策で国民所得を上げていくなり、ガソリン税などにこだわる前に、やれる事はたくさんあるでしょうに。

とか言いながら、これだけの危機を、な~んにもしようとしない福田首相なんですけどね。

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