日本のゆくえ

日本の経済と、日本人の精神はどこへ行くのか? 新自由主義社会に反乱を起こし、生き残るためのブログ

50%の失業率に備えよ!

2008-10-17 17:54:13 | Weblog
さて、僕が世界恐慌を日記のテーマに何度も取り上げているので、「暗い話は、もううんざりだ」と気が重くなっている方も多いと思われますが、もう少々話を続けます。

世界に星の数ほどあるブログのなかで、こんなブログが一つくらいあってもいいでしょう(笑)

僕の好きな言葉に、「平常心」という言葉がありますが、平常心といっても何も考えないで心の安定を求めるのではなく、なるべく平和なときに非常時のことを考えておいて、いざ非常時のときには時間がありませんから、時間のあるうちに準備をしっかりしておいて慌てふためかないようにしておくことが「平常心」に繋がるものだと思うのです。

将棋の元名人である米長邦雄さんは、著書の中で経済の話もしていて、円高時代には「1ドル=1円」の事態まで想定しなければならないと、言っていました。

そんなことは100%無いので、アホらしいと思われる方が普通なのでしょうが、起こりうる最悪の事態を考えておくことができるのが、一流の勝負師たるゆえんなのでしょう。

隙間無く自分の心の弱い箇所にコミットしていく。それができない人間は、ことさら勝負の世界においては100戦100敗の結果になってしまうので、そういう思考も必要なのです。

というわけで世界恐慌の時代には、失業率50%の事態に備えなければならないというのが僕の結論です。

恐慌で一番怖いのは失業と考えて良いでしょう。実際の前回の世界恐慌の失業率は25%くらいでしたが、100年に1度の不況ということで、まずは50%という想定がよろしいかと思われます。

50%の失業率というのは、アパルトヘイト後の南アフリカ、現在のイラクの失業率が50~70%といいますから、それくらいの事態を想定しておけばいいと思われます。

確率でいえば、二人に一人しか生き残れないのですが、5人に一人しか勝つことの出来ないパチンコなどのギャンブルと比較して、確率が高いといえば高いです。本格的な恐慌まではまだ少々タイムラグがあるので、出来る限りのことを準備しておきましょう。

森永卓郎さんは、この金融恐慌時代には「一に節約、二に節約」と言っていましたが、まずは失業した場合に備えて、なるべく貯金をしておくことが大切でしょう。

次は、倒産しにくい会社で働くことですが、これは難しいです。しかし、バブル崩壊後に生き残った企業を考えてみれば、地味に銀行からお金をかりずに経営していて、従業員の給料の安い会社は潰れにくかったということは念頭に入れておいた方がいいと思われます。

平成不況の倒産理由の第一位は、間接金融の貸し渋り、貸し剥がしだったので、自己資本だけで運営している会社が潰れないのは当たり前だったのでしょうが、その場合、従業員の給与が安い不満はしょうがないです。

職種の話をすると、昔からユダヤ人は、女性に関心のあるものと、食を安定した商売の二大マーケットにしていたそうですが、人間の生活基盤である「衣食住」のマーケットというのは、いくら景気が悪くなろうとも需要のあるものでしょう。男が女性を求める限り、男性が女性に対してプレゼントするものや、ダイエットや美容など男性の気を惹こうと着飾る、女性の趣向もマーケットとして安定しているのでしょう。生活費の本当に余裕が出来たときにしか通用しないような水商売や、旅行、外食など我慢できるものは一番だめです。

あとは正社員であればやめない方がいいのですが、「給料日に給与が遅れないで支給されていている会社の正社員であれば」という前提も大切なようです。経営の悪い会社は通常倒産の時期を隠しますが、倒産前に従業員に一斉に退職されて、退職金まで持って行かれては困るので隠すわけですから、反対の立場で、資金繰りの安定を見分けるのは一つの目安になるでしょう。せっかくねばって会社に勤めていても、退職金がゼロになってしまえば普通の人は困るでしょう。

派遣社員は元々が雇用調整の職業要素が高いですから、最も苦しい立場になります。難しいかも知れませんが、正社員になるチャンスが僅かでもあれば積極的に希望し、その会社の月々の給与が安くとも、なるべくトライしてみましょう。

個人経営者なら、なるべく家族経営に近い人数にまで人員をしぼって、仕事のない日には、雇われ人になる必要性も出てくると思われます。逆に、ネットの時間指定アルバイトや、日雇い労働の派遣などは、空き時間を有効利用できるのではないでしょうか。

農家、漁業者であれば、安定収入もある兼業が一番強いです。

既に会社員である人の心得を言えば、リストラの解雇対象にならないように、同僚より少しでも抜きんでて、手を抜かないで学び、有給など取らずに、ひたすら働くことです。

そして、家計の支出においては、無駄なお金は一銭も使わないことです。極論を言えば、携帯と自動車、外食、費用の高い住居をやめられる人間は強いです。運悪くパートの仕事しか就けないのであれば、国民年金の掛け金は後回しにしましょう、体の丈夫な人であれば民間の保険をやめてもしばらくは大丈夫でしょう。知人との飲みの付き合いを断る勇気も必要です。寂しくなるでしょうが、節約とはたいがい、世間の行き方と同調しない、孤独な計算作業なのですから仕方ないです。99%の節約に成功できても、1%の消費の失敗で努力が水の泡になるということも、憶えておきましょう。

以上のことができれば、50%の失業に遭わない境界線は難なくクリアできるものと思われます。

な~んて言っているだけですが(笑)、僕も本当に頑張らなくてはなりませんね。