弟の話。
彼は、結構霊感が強い方で
いろいろな心霊現象に出会っている。
いわく、金縛りとか・・・。
その中で、飛び切り怖い話をば、ひとつ。
私と弟がまだ学生だった頃。
うちの家族は、当時アパートと呼んでいた団地に住んでました。
4階建てくらいの、同じような鉄筋アパートが5,6棟集まってるやつですな。
その日、弟は定期試験の前日とかで
夜遅くまで勉強をしていました。
その日は運悪く、その町内全域に渡り停電ということで
家の中も外も真っ暗。
私を含む家人は早々に就寝し、
試験に備えなければいけない弟は、
机の上に大小多数の蝋燭を灯して、夜遅くまでお勉強。
勉強に疲れ、ふと窓のカーテンを開け、外を見る弟。
窓の外には、隣の棟のアパートがくっきり黒い影として見える。
停電中なので、どの部屋も当然のことながら真っ暗。
外灯も全て消えているので、まさに漆黒の壁。
ふと屋上を見ると、人影が見える。
弟の言葉を借りると、
「まるで、ジュディ・オングの「魅せられて」のような
白い、ひらひらとした感じの服」
を着た女性だ。
その女性が、ゆっくりとアパートの屋上を歩いている。
正面の一点を見据え、おどろくほどゆっくりと歩を進めている。
「大変だなぁ、こんな時間に散歩かぁ」
弟は、ふと違和感を覚える。
確か、アパートの屋上には保安の関係で出られなくなっている筈だ。
そもそも、こんな町内停電で真っ暗な中、あの女の人は何をしているんだろう。
生あるものとは思えないような、硬く動きのない動作で
ゆっくり、ゆっくり歩を進めている。
白い服というか、着物というかまるで死に装束・・・。
弟はぞっとして、あわててカーテンを閉め、
蝋燭の炎を全て消し、あわてて布団に潜り込む。
完全暗黒の中に灯された大小様様の蝋燭の炎が、
異形のものを呼び出したとでもいうのであろうか?
次の朝、私と顔を合わした弟の第一声。
「また、出たで。ここ、なんかいるで。」
彼は、結構霊感が強い方で
いろいろな心霊現象に出会っている。
いわく、金縛りとか・・・。
その中で、飛び切り怖い話をば、ひとつ。
私と弟がまだ学生だった頃。
うちの家族は、当時アパートと呼んでいた団地に住んでました。
4階建てくらいの、同じような鉄筋アパートが5,6棟集まってるやつですな。
その日、弟は定期試験の前日とかで
夜遅くまで勉強をしていました。
その日は運悪く、その町内全域に渡り停電ということで
家の中も外も真っ暗。
私を含む家人は早々に就寝し、
試験に備えなければいけない弟は、
机の上に大小多数の蝋燭を灯して、夜遅くまでお勉強。
勉強に疲れ、ふと窓のカーテンを開け、外を見る弟。
窓の外には、隣の棟のアパートがくっきり黒い影として見える。
停電中なので、どの部屋も当然のことながら真っ暗。
外灯も全て消えているので、まさに漆黒の壁。
ふと屋上を見ると、人影が見える。
弟の言葉を借りると、
「まるで、ジュディ・オングの「魅せられて」のような
白い、ひらひらとした感じの服」
を着た女性だ。
その女性が、ゆっくりとアパートの屋上を歩いている。
正面の一点を見据え、おどろくほどゆっくりと歩を進めている。
「大変だなぁ、こんな時間に散歩かぁ」
弟は、ふと違和感を覚える。
確か、アパートの屋上には保安の関係で出られなくなっている筈だ。
そもそも、こんな町内停電で真っ暗な中、あの女の人は何をしているんだろう。
生あるものとは思えないような、硬く動きのない動作で
ゆっくり、ゆっくり歩を進めている。
白い服というか、着物というかまるで死に装束・・・。
弟はぞっとして、あわててカーテンを閉め、
蝋燭の炎を全て消し、あわてて布団に潜り込む。
完全暗黒の中に灯された大小様様の蝋燭の炎が、
異形のものを呼び出したとでもいうのであろうか?
次の朝、私と顔を合わした弟の第一声。
「また、出たで。ここ、なんかいるで。」
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