今日も元気で頑張るニャン

家族になった保護猫たちの日常を綴りながら、ノラ猫たちとの共存を模索するブログです。

法律で守る ~ノラたちの消息を案じて~

2018年03月04日 | ノラたちの幸せを願って
お世話しているノラたちがどういうわけか、最近になって姿を見せなくなった。
ダイフクは後足を引きずりながら1月中旬に来て以来のほぼ2ヶ月、ソトチビはイエミケが手術から復帰したとき以来のほぼ1ヶ月、ちょくちょく来ていたカブキは1週間、あれだけ店に入り浸っていたモドキもこの4日ほど、いずれも唐突に姿を消しました。

この1年間に関して言えば、ダイフクとソトチビは10日以上空けたことがなかった。確認目的の置き餌にも手付かずなので、夜にも来ていないのだと思います。特に気になるのは後足を怪我したダイフクと、最後の目撃情報で背中に大きな怪我を負ったらしいカブキ。でも、姿を見せない限り対処のしようがない。

               
                もう2ヶ月も姿を見せないダイフク

まさかノラ狩りに遭ったなんてことはないだろうけど、まあ、彼らの消息についてはそれぞれのカテゴリーで改めて書いていくつもりです。

残念なのは、それぞれがお近づきになって手術から住民票の発行へと向かっている途中だったこと。やはりそんな悠長な方法じゃ難しいのかな。それに、ダイフクやカブキの怪我が虐待絡みのものだとしたら、ノラの人間に対する警戒感は必要なもので、いたずらに人馴れなんてしない方がいいのかもしれない。

住民票の発行(首輪の装着)に関しては、再保護したイエミケの首輪が少しきつくなっていることがわかった。調べてみると、不妊手術後は太りやすいらしい。起こり得る総ての事態を想定できない限り、ノラに首輪をつけるのはリスクがありそうだ。

               
       イエミケの子守を手伝ったソトチビ、唐突に姿を消して1ヶ月になる

でも、何らかの方法で標識をつけることは絶対に必要なことなんです。地域猫に施される耳カットは、残念ながら保護の標しにはならない。その猫が被保護中であることを明確にする必要があるのです。それによって、日本の法律では"所有権"が発生するからです。

過去記事「頑張れ! ノラたちを守る法律」で書いたように、同じノラでも保護されていた痕跡が確認できる場合、その管轄は遺失物法により警察です。その後保健所(動物愛護センター)に回されても、被保護猫であることは考慮される。でも、所有者が認められないノラは即保健所行き、そして殺処分だ。

日本の法体系上、所有権は絶大です。空き家対策や危険区域の改善が進まないのも、この所有権があるからです。何かしたい人(例えば役所)が所有者を探さなければならない。ノラが所有権の対象になっていれば、そのノラは単に動物愛護法だけでなく、日本の"最強の法律"である刑法によって守られているのです。

               
            カブキはこの後、背中に大怪我を負ったらしい

エサやり問題の議論で、「一度でもエサをやれば保護義務が生じる」といった脅し文句が横行している。実際には何回かエサを与えたくらいで保護義務を問われることはないが、同じ場所で同じノラにエサを与え続ければ保護者とみなされるのは当然です。その時は、堂々と保護者であることを認めて所有権を主張しましょう。その上で、そのノラのことで悩んでいる人がいたら真摯に話し合いましょう。

ノラは人間社会と深い関わりを持って生きている。明らかに野生動物とは違います。弱者に対してやさしい社会はノラに対してもやさしいはず。第一歩は、まずかわいそうなノラには食べ物を。それ以後の行動は、それから考えれば十分です。

お世話しているノラが姿を消しても、「ああ、その子なら今はこっちにいるよ」といった情報が直ぐに入る。そんな地域社会が実現することを願って止みません。

               
           一時は"店の子"のようになっていたモドキだが・・



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