本記事には猫にとってむごい内容があります。苦手の人はパスして下さい。
5年ほど前、情報番組「特ダネ」で報道された中国での蛮行について書きました。マンション32階のベランダから2mほどの細い棒を突き出し、その先端の10cm四方くらいの小さな板の上に若い猫。風が強くバランスをとるのに必死だ。その怯えるさまをけらけら笑う撮影者(女)の声。遙か下に豆粒のような車が行き交う。終了直前の小倉MCの言葉「この猫はダメだったようです」は途中で切れた。閲覧数欲しさの最低最悪低能極まりない行為。このシーンが、いまだに脳裡をよぎって離れません。
自分は猫の虐待報道をフォルダに保存しています。残念ながらこのフォルダ、保存記事数が一番多い。日本はひどい国だ。しかし「特ダネ」のこの報道を境に、中国はもっとひどいことがわかってきた。さらに驚きの報道があったのはその翌年だったと思います。段ボール箱に詰めて配送予定の生きた動物(犬猫中心)5,000匹が倉庫に放置され、死に至ったという。あまりのひどさに言葉を失うが、一体何でそんなことが・・調べてみました。
中国で流行しているブラインド・ボックスは、開けるまで中身がわからないサプライズギフトや福袋のようなものらしい。この対象商品として生きた動物も使われるのだという。多くの通販があって売上もうなぎ上りだとか。ブラインドボックスなので当然外からわからないように箱は密閉されている。要は、先の5,000匹は金儲けビジネスの犠牲になったのです。実は中国では生きた動物を郵送することは禁止されている。なのに何故こんなことが起きるのか。しかもそれ以後も売上件数は著しく伸びており、輸送中の死亡事故も後を絶たないと。
※この報道は「中国 生きた動物を箱詰め 5000匹」で検索すると沢山でてきます。
まさか日本では・・と思って確認すると、ヤマトもゆうパックも佐川も動物の取り扱いはしないと書いてある。日本もひどいけど中国よりはましなんだと思ってました。ところが先日、動物福祉協会・杉本彩さんのあるコラム記事に出会った。ゆうパックで配送されたミーアキャットが死亡した話です。何と日本では生きた動物の郵送が可能なのでした。政府のプロジェクトチームが禁止するかどうか検討の段階だと。漏れだらけの動物取扱業者指定にも問題が大ありだと杉本さんは言う。いやはや、日本は中国より遅れていたのです。
調べてみると、日本でもワンニャンはじめ様々な(生きた)動物が郵送され、死亡事故も多発していることがわかった。配送業者は「死亡時の責任は持ちません」と事前了解を求めた上で取り扱うそうだ。責任とらないで済めば死んでもかまわない。まさに杉本さんが指摘する通り、このスタンスには動物愛護のかけらもないのです。恥ずべきは中国人? いや、やっぱり日本人なのでした。
<参考記事>
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