今日も元気で頑張るニャン

家族になった保護猫たちの日常を綴りながら、ノラ猫たちとの共存を模索するブログです。

保護活動の光と影

2018年10月07日 | ノラたちの幸せを願って
まるで報道特集のようなタイトルですが、こんなタイトルで記事を書くのは気が重いし残念です。それに硬い感じでこのブログの趣旨にも合わないし。でも、ささやかでも保護に携わる者としては、黙って目をつぶるわけにもいかないんですよね。

ボラさんや関連団体のブログ読んでいると、たまに他のボラさん(団体)を非難している記事に遭遇します。ちょっとした批判もあれば本格的な告発も。よく見かけるのは迷惑エサやりさんへの非難で、「保護活動や当のノラたちの立場を悪くしている」と。その通りなんですが、ノラを可哀相だと思う同じ気持ちが相乗効果にならないなんて、残念で仕方ない。


ニャー:オジン命は変わりません

ボラ同士でも方針の違いで言い合いしたり。そもそもボラ団体同士って案外交流がないのかな。人間同士の営みって、ことによると猫同士よりも難しいのかもしれませんね。そんな中でちょっと気になる記事がありました。「ピースワンコ」という、ある団体が行っているプロジェクトのことです。

先月の週刊新潮に、この団体への告発文が掲載されて世間を騒がせています。今は全国に広がったこのプロジェクト、もともとは広島県でワーストだった犬の殺処分数を大幅に改善したことに貢献したとされています。つまり同県に収容されたノラ犬を殺処分前に全頭引き取った。そう、このプロジェクトの目標は殺処分ゼロ。里親探しも積極的に行っているようです。

告発は収容施設の劣悪な環境(狭すぎる)と飼育方針を挙げています。不妊処置もしないで共食いを誘発している、などとかなり辛辣な内容。それに対してピースワンコはHPで反論していますので、その真偽のほどをここで検証しようとは思いません。ただ自分が気になったのは、この団体がふるさと納税システムを使って10億円近い寄付を集めている、という部分です。


みう:この家が楽しくなってきたんだニャン

本来税金となるべきお金を集めているのなら、公共団体と同じです。この団体は広島県の殺処分ゼロに向けて貢献していますが、逆に見れば広島県が(表面上の)殺処分ゼロを達成するためにこの団体を利用しているとも言えるのです。その構造はペット業界から売れ残った犬猫を引き取り、狭い部屋やケージに押し込んでひたすら死を待つあの"引き取り屋"と同じだ。

動物愛護法の理念を守るべき行政や保護を標榜する団体が疑われたなら、他の保護団体にとって看過できないのは当然だ。ピースワンコは、そのHPによれば既に2,400頭ものノラ犬を引き取っているという。その飼育には労力も要るしお金もかかるだろう。それに野犬が多ければ殺し合いを防ぐのも大変だ。他団体からの開示要請には真摯に対応して、直すべきは直してほしいと思います。

さらにこの団体の収支報告(ネット)を見たところ、詳細な経費報告(お金の使途)はわからなかった。殺処分ゼロを掲げて集めた寄付金(税金)が、どのように使われたのか明確にするべきだ。 どんな団体でも寄付を集めたり助成金や補助金を受け取っているなら、政治家以上の詳細な収支報告が欠かせません。


ちび太:ただ今取り込み中だい!(右にキー)

個人ボラさんにしても団体(NPO法人など)にしても、同じ目標を掲げた言わば身内同士。特に組織力のある団体には自分のような個人活動ではできないこと、つまり保護活動の裾野を広げたり行政に働きかけたり、特に猫捨てなど反動物愛護的な行為を抑止する使命を強く意識してほしい。身内同士の負のやりとりが不要だとは言わないが、この本来の大きな目標使命に向かって少しでもエネルギーを結集してほしいと思うのです。


テンちゃん:おーい、最近出番が少ねーぞ



コメント
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