こんちゅう探偵団

日本各地の昆虫好きが集まる謎の探偵団結成・・・!?
Let's 昆虫採集!! Since in 2013.10.12

ヘビトンボ

2013年12月31日 | ■その他の生き物

ヘビトンボ Protohermes grandis
2011年7月 北海道

分布[日本各地] 時期[7-8月] 体長[40-45㎜]
ホスト[ナラ類などの広葉樹の樹液など]
写真の個体は夜間外灯下の道路を歩いていたヘビトンボを撮影。

アミメカゲロウ目のヘビトンボ科に属するヘビトンボの仲間。
とても大型で羽を広げるとヘビの様に長い体があらわになる。またその様子が大きさからもトンボの様に見える。
蛇の様なトンボの様な不思議な昆虫。
ヘビトンボの仲間は強大な大顎を持つ、体の大きさの割には体は軟らかく、幼虫期は水中で水生昆虫の幼虫などを補食している。
成虫は平地から山地の河岸付近の樹の幹などで見られる他、夜間良く外灯に飛来する。
幼虫は一般に、清浄な河川の中流域より上流に生息することから、カワゲラ目やトビケラ目等に属する多くの種と同様、清冽な水質の指標生物の一つである。
強い肉食性で、この幼虫が一匹いると、周囲から他の水生昆虫がいなくなるともいわれ、その姿から川ムカデなどとも呼ばれる。
噛み付かれるとふくれあがってしまうほどの威力があるが、ムカデのように毒は持たない。
蛹化に際しては陸上に這い登り、岸部の石の下などに潜り込んで蛹となる。
尚、蛹にも大顎が発達し、蛹をいくつか一緒にしておくと、仲間同士で噛みあって殺し合う習性があるといわれる。
成虫は灯火にもよく飛来する。



2011年7月 北海道 ヘビトンボ
大きさも迫力満点、個体数は多く無数に道路にいる事もしばしば



2010年7月 北海道 ヘビトンボ
顔だけ見ると大顎がありとても迫力がある


[ヘビトンボの幼虫]


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ワモンキシタバ

2013年12月30日 |  ・シタバガ亜科

ワモンキシタバ Catocala xarippe
2011年8月 北海道

分布[北海道・本州・四国] 時期[7-9月] 開張[53-56㎜]
ホスト[リンゴ・ナシ・スモモ・ウメ・アンズなど]
写真の個体は夜間外灯付近の壁に静止していたワモンキシタバを撮影。
北海道産のカトカラは全20種で、蛾愛好家に絶大な人気を誇る後翅の美しい、Catocala(カトカラ)シリーズの一種。

前翅では中央部は淡い色をしている、外横線は一部が腎状紋の下側まで入り込んだ奇妙な走向をしている。
本種はやや山地性で、カトカラの仲間の中では割と早い出現になる。キララキシタバに似ている。



2013年8月 北海道 ワモンキシタバ



2012年8月 北海道 ワモンキシタバ



2012年8月 北海道 ワモンキシタバ



2013年7月 北海道 ワモンキシタバ



2011年9月 北海道 ワモンキシタバ


【キララキシタバ・ワモンキシタバの主な区別点】

 
キララキシタバ     ワモンキシタバ
赤丸部分に関してはキララキシタバの方が全体的に黒い印象をうける。
青丸部分についてはキララキシタバの方が明らかに、黄色のラインがくっきり入っている。


【北海道産 カトカラシリーズ全20種完全網羅】

    
アサマキシタバ   エゾシロシタバ   エゾベニシタバ    ベニシタバ     オニベニシタバ

     
キララキシタバ    ワモンキシタバ   ノコメキシタバ   ハイモンキシタバ  ヒメシロシタバ

    
キシタバ       ミヤマキシタバ    ヨシノキシタバ   ゴマシオキシタバ  ケンモンキシタバ

    
オオシロシタバ    シロシタバ     ムラサキシタバ   マメキシタバ    コガタキシタバ
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エゾツユムシ

2013年12月29日 | ■バッタ目


エゾツユムシ Kuwayamaea sapporensis (北海道)

[分 布] 日本各地
[食 樹] 草食性
[時 期] 8月~10月
※ 体長は約16㎜~33㎜前後でツユムシ科に属する。

日本各地に分布し、平地~山地まで広く生息し個体数は普通。
夏~秋にかけて草原で鳴く虫、ツーツーチキ・ツーツーチキと無くがあまり大きな鳴き声ではない。
主に山地の林縁の草地の葉の上などで見られるが、平地の河原付近の草原などでも見ることが出来る。







エゾツユムシの♂











エゾツユムシの♀





エゾツユムシの幼虫


[エゾツユムシのお尻]

 
エゾツユムシの♂   エゾツユムシの♀
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エゾカミキリ

2013年12月28日 |  ●カミキリムシ科


エゾカミキリ Lamia texor (北海道)

[分 布] 北海道
[食 樹] ヤナギなど
[時 期] 5月~8月・秋
※ 体長は約24㎜~34㎜前後でカミキリムシ科フトカミキリ亜科に属する。

国内では北海道のみに分布し、平地~山地まで広く分布しているが個体数は少ない。
主に柳の生える河川敷や開けた草原などで見らる。
北海道固有種で、RDBでは準絶滅危惧種に指定されている。
翅は退化し飛ぶ事が出来ない為、歩いて移動する。
日中はヤナギの根元や石や流木の下で休んでいる、夕刻になると枝に登りヤナギをかじっている姿が見られる。
また交尾も夕刻から夜間にかけてヤナギの枝で行っている姿を見る事が出来ます。
割と開けた環境を好み、ヤナギの幼木が好きなのでそうしたヤナギの幼木があれば見る事ができます。



柳の枝で交尾するエゾカミキリ









日中に柳の生える河川敷で発見したエゾカミキリ



夕刻、柳の枝に登り樹皮をかじるエゾカミキリ





日中にはこうして地面を歩き移動するエゾカミキリがたまに見つかる。



ヤナギの根本付近の枯葉下にいたエゾカミキリ



日中にヤナギ幼木の根元に隠れるエゾカミキリ



ゴツゴツした体で、立派な太い触角を持つ



原始的な容姿のエゾカミキリ



ヤナギ幼木の枝で交尾をするエゾカミキリ



倒木を歩くエゾカミキリ♀



ヤナギ幼木の葉にしがみつくエゾカミキリ♂



朝方ヤナギの枝を囓るエゾカミキリ、当日は曇空で気温もそれほど高くない日でした。





ヤナギの枝にいたエゾカミキリ



エゾカミキリの食痕




エゾカミリが羽化したヤナギの枝



ヤナギの枝から羽化したエゾカミキリ


[2022年に撮影したエゾカミキリ]






[エゾカミキリの生息地]

 
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アオオサムシ

2013年12月27日 |  ●オサムシ科

アオオサムシ Carabus insulicola
2013年1月 室内撮影

分布[本州] 時期[4-10月] 体長[22-33㎜]
ホスト[小昆虫やミミズを捕らえて食べる]
写真の個体は知人から頂いたアオオサムシ[埼玉県産]を撮影。

北海道には生息していないオサムシで、深い緑色の綺麗な上翅を持つ。
平地~山地の林や周辺に生息、後翅は退化していて飛ぶことができない。
夜間活動し、日中は落ち葉下などで休んでいる。
成虫はほぼ一年中見られ、本州では普通種の様で他のオサムシに比べると良く見つかるらしい、成虫で越冬する。
体色の変異があり、赤褐色~緑・青褐色まで様々な色彩のアオオサムシがいる。


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アジアホソバスズメ

2013年12月26日 |  ●スズメガ科

アジアホソバスズメ Ambulyx sericeipennis tobii
2011年6月 北海道

分布[日本各地] 時期[5-6月・8月] 開張[20-27㎜]
ホスト[オニグルミなど]
写真の個体は夜間外灯下の壁で静止したアジアホソバスズメを撮影。

日本各地に生息するスズメガ科[ウチスズメ亜科]に属する蛾の仲間。
山地性で大型、北海道では比較的多く見る事が出来る普通種。年2回発生。
近似種にモンホソバスズメがいる。本種の方が亜外縁線の湾曲が浅い。
未だ北海道ではモンホソバスズメに出会った事がない。
地味系なのか派手系なのか良く分からないのがこのアジアホソバスズメである。



2012年5月 北海道 アジアホソバスズメ
羽化不全のアジアホソバスズメ、うまく生きていけるのだろうか、心配です・・・



2013年6月 北海道 アジアホソバスズメ
個体数は多いので割と興味が薄れてしまう



2011年6月 北海道 アジアホソバスズメ
お腹がでっぷりとしている、♀の様だ


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アカシジミ

2013年12月25日 |  ●シジミチョウ科

アカシジミ Japonica lutea
2012年7月 北海道 

分布[日本各地] 時期[7-8月] 開張[26-35㎜]
ホスト[ミズナラ・コナラなど]
写真の個体は外灯下にいたアカシジミを撮影。
zephyrus(ゼフィルス)・・・シジミチョウ科に属する樹上性のミドリシジミを中心としたグループの愛称。ギリシャ神話の[西風の精ゼフィロス]が語源となる。
ゼフィルスの♂は金緑色~銀青色に輝く美しい翅をもつものが多い。
日本産[全25種]・北海道産[全20種]が生息し、蝶愛好家に絶大な人気を誇る表翅の美しい、zephyrus(ゼフィルス)シリーズの一種。

成虫は平地~山地の広葉樹林に生息し、年1回発生。
暖地では5月-6月、寒冷地では7月-8月に見られ、日中は葉上で休んでいる事が多く、夕刻に活発に活動する。
睡眠から目覚める早朝以外はほとんど下へ降りてくる事が無いようです。
翅の色彩は♂♀共にオレンジ色で、裏翅は白帯で縁取られた黄褐色の帯が縦に走る。
尾状突起は黒く、先端が白くなる。♀は♂に比べ前翅の外縁が若干丸みを帯びる。

※ アカシジミとキタアカシジミの違い
アカシジミの方が若干小降りで、裏翅の白帯で縁取られた黄褐色の帯はアカシジミの方が濃い。
札幌近郊ではキタアカシジミは海岸付近のカシワ林に生息し、アカシジミは山地のミズナラ林に生息する。




2010年8月 北海道 アカシジミ



2011年7月 北海道 アカシジミ


 採卵ワンポイントアドバイス
[本種は産卵後に親蝶が卵の表面にゴミや腹端の毛を付けてカムフラージュする為なかなか見つけづらい、
産卵ポイントとしてはミズナラなどの冬芽の付け根の一段下側の窪みなどに一卵ずつ産み付けられる事が多い]



【成長過程】

     
[卵]     [孵化]2㎜  [2齢]3.5㎜ [2齢]5㎜  [終齢]16㎜  [蛹化]
※ 画像をクリックすると拡大致します。


【北海道産 ゼフ卵シリーズ全20種完全網羅】

    
アイノミドリシジミ    ウスイロオナガシジミ   ウラキンシジミ     ウラクロシジミ      ウラゴマダラシジミ
[ミズナラ・コナラ]   [ミズナラ・カシワ]    [アオダモ]       [マンサク]        [イボタ]

    
ウラジロミドリシジミ   ウラナミアカシジミ    ウラミスジシジミ    エゾミドリシジミ      オオミドリシジミ
[カシワ]         [コナラ]         [カシワ・ミズナラ]    [ミズナラ]        [ミズナラ]

    
オナガシジミ       キタアカシジミ      アカシジミ        ムモンアカシジミ     ジョウザンミドリシジミ
[オニグルミ]       [カシワ]         [ミズナラ・コナラ]    [樹木とアブラムシ]   [ミズナラ]

     
ハヤシミドリシジミ   ミズイロオナガシジミ  フジミドリシジミ     メスアカミドリシジミ   ミドリシジミ
[カシワ]         [ミズナラ・カシワ]   [ブナ]           [サクラ]          [ハンノキ類]
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ウンモンスズメ

2013年12月24日 |  ●スズメガ科

ウンモンスズメ Callambulyx tatarinovii
2011年6月 北海道

分布[日本各地] 時期[5-9月] 開張[65-80㎜]
ホスト[ハルニレ・ケヤキ・マユミなど]
写真の個体は夜間公衆トイレ内にいたウンモンスズメを撮影。

日本各地に生息するスズメガ科[ウチスズメ亜科]に属する蛾の仲間。
平地~山地まで普通に見る事が出来るスズメガの仲間。
全身が黄緑色で、所々に深い緑色が散りばめられる美しいスズメガ。
標本にすると色褪せてしまい褐色になる(下記標本参照)
後翅は桃色で上翅とは正反対の色彩の美しさに心奪われる種類と言えるでしょう。
成虫は雑木林周辺で見られ、灯火によく飛来する。



2011年6月 北海道 ウンモンスズメ



2010年7月 北海道 ウンモンスズメ



2010年7月 北海道 ウンモンスズメ



2013年7月 北海道 ウンモンスズメ



2011年7月 北海道 ウンモンスズメ



2011年7月 北海道 ウンモンスズメ


[ウンモンスズメの標本]


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ジョウザンミドリシジミ

2013年12月23日 |  ●シジミチョウ科

ジョウザンミドリシジミ Favonius taxila
2011年6月 [羽化] 北海道産 

分布[北海道・本州] 時期[7-8月] 開張[30-32㎜]
ホスト[ミズナラ・コナラ・カシワなど]
写真の個体は羽化したジョウザンミドリシジミを室内にて撮影。
zephyrus(ゼフィルス)・・・シジミチョウ科に属する樹上性のミドリシジミを中心としたグループの愛称。ギリシャ神話の[西風の精ゼフィロス]が語源となる。
ゼフィルスの♂は金緑色~銀青色に輝く美しい翅をもつものが多い。
日本産[全25種]・北海道産[全20種]が生息し、蝶愛好家に絶大な人気を誇る表翅の美しい、zephyrus(ゼフィルス)シリーズの一種。

成虫は平地~山地の広葉樹林で見られ、年1回、6-7月に出現しアイノミドリシジミ同様早朝に活動する。
比較的低い位置で縄張りを張ることが多く、ゼフィルスの中で最も写真の撮りやすい蝶と言えるでしょう。
♂の表翅は綺麗な青緑色の金属光沢があり、後翅外縁黒帯の幅は狭い。また尾状突起は他種よりやや長い。
♀の表翅は黒色で地味。
名前の由来は札幌市定山渓で最初に発見されたので[ジョウザン]シジミと名付けられた。



2011年6月 [羽化] 北海道産 ジョウザンミドリシジミ



2011年6月 [羽化] 北海道産 ジョウザンミドリシジミ ♀



2011年7月 北海道 ジョウザンミドリシジミ ♂



2011年7月 北海道 ジョウザンミドリシジミ ♀



ジョウザンミドリシジミ オスの標本


 採卵ワンポイントアドバイス
[ゼフ卵探索で一番見つけやすい卵で、林縁の張り出した横枝の冬芽の付け根に1卵ずつ産み付けられる事が多い]


【成長過程】

     
[孵化]1㎜         [2齢]5㎜        [3齢]8㎜        [終齢]16㎜      [蛹]
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【北海道産 ゼフ卵シリーズ全20種完全網羅】

    
アイノミドリシジミ    ウスイロオナガシジミ   ウラキンシジミ     ウラクロシジミ      ウラゴマダラシジミ
[ミズナラ・コナラ]   [ミズナラ・カシワ]    [アオダモ]       [マンサク]        [イボタ]

    
ウラジロミドリシジミ   ウラナミアカシジミ    ウラミスジシジミ    エゾミドリシジミ      オオミドリシジミ
[カシワ]         [コナラ]         [カシワ・ミズナラ]    [ミズナラ]        [ミズナラ]

    
オナガシジミ       キタアカシジミ      アカシジミ        ムモンアカシジミ     ジョウザンミドリシジミ
[オニグルミ]       [カシワ]         [ミズナラ・コナラ]    [樹木とアブラムシ]   [ミズナラ]

     
ハヤシミドリシジミ   ミズイロオナガシジミ  フジミドリシジミ     メスアカミドリシジミ   ミドリシジミ
[カシワ]         [ミズナラ・カシワ]   [ブナ]           [サクラ]          [ハンノキ類]
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オオクロカミキリ

2013年12月22日 |  ●カミキリムシ科


オオクロカミキリ Megasemum quadricostulatum (北海道)

[分 布] 日本各地
[食 樹] 針葉樹各種
[時 期] 7月~8月
※ 体長は約14㎜~30㎜前後のカミキリムシ科クロカミキリ亜科に属する甲虫。

日本各地に分布しており、平地~山地に生息し個体数は普通。
成虫はマツ科樹木の、倒木や立ち枯れに多く活動時間は主に午後夕方近く~夜間にかけて活発になる。
灯火にも飛来するため、夜間の外灯回りでもたまに見かける事がある。
♀の触角は短く、♂は♀よりも遙かに長く根元が太い為区別は容易。
個人的にはオオクロカミキリの♂は普段あまり見る事が少ない為希少である。
♀の上翅は黒く、♂は茶褐色をしている。共に2本の縦隆線がある。
似た種にオオマルクビヒラタカミキリがいるが、オオクロカミキリの方がより大型で、個体数は少ない。



倒木に来たオオクロカミキリの♀



日中針葉樹の幹にいたオオクロカミキリの♂



オオクロカミキリ♂



オオクロカミキリ♀



菌に侵されて死んでいたオオクロカミキリ



トドマツに産卵に来たオオクロカミキリ







♂のオオクロカミキリは茶色くて触覚も長い


[オオクロカミキリ♀標本]

 


[オオクロカミキリが付くトドマツ]


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