
2006年に全世界で大ヒットしたダン・ブラウン原作、『ダ・ヴィンチ・コード』を初めとする“ロバート・ラングドンシリーズ”の第3作。『ダ・ヴィンチ・コード』は豪華キャスト共演の娯楽大作だったが、ほとんどトンデモの域であるプロットは論争の価値すらなく、ロン・ハワードの気のない演出も手伝ってこの年のワーストと言っていい仕上がりだった。
今回は国際的な陰謀に巻き込まれたラングドン教授が失われた記憶を辿るというシンプルなプロットになっており、一応の推進力は得ている。ハワードは精彩を欠いているのではなく、むしろいかに安く、リッチな見た目に仕上げるかという師匠ロジャー・コーマンのイズムを継承しているのだと考えるべきだ。しかし、巨匠監督のそんな節約製作では今やTVドラマよりも見劣りしてしまうのが現状である。ただ太っているだけのトム・ハンクスも非常に見栄えが悪く、一流レストランでコンビニ弁当を出されたような釈然としない読後感だけが残るのであった。
今回は国際的な陰謀に巻き込まれたラングドン教授が失われた記憶を辿るというシンプルなプロットになっており、一応の推進力は得ている。ハワードは精彩を欠いているのではなく、むしろいかに安く、リッチな見た目に仕上げるかという師匠ロジャー・コーマンのイズムを継承しているのだと考えるべきだ。しかし、巨匠監督のそんな節約製作では今やTVドラマよりも見劣りしてしまうのが現状である。ただ太っているだけのトム・ハンクスも非常に見栄えが悪く、一流レストランでコンビニ弁当を出されたような釈然としない読後感だけが残るのであった。
『インフェルノ』16・米
監督 ロン・ハワード
出演 トム・ハンクス、フェリシティ・ジョーンズ、オマール・シー、ベン・フォスター、イルファン・カーン
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