リッスン・トゥ・ハー

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僕が旅に出る理由はだいたい百個ぐらいあって1

2006-11-13 | 東京半熟日記
ひとつめはここじゃどうも息が詰まりそうになった。



(沖縄編1)

ぐわんと身体がもっていかれる。エンジンを爆発させる音が響いてきた後、すごい速度で飛行機は進み出した。絶叫系の乗り物好きのわたしとしては絶好の重力。望むところやと、そのスピードに身を任せて進むのです。神戸空港よ、近畿よサラバ、つかの間のさようならさ。遠ざかる空港の、海に浮かぶ人工的な形は、神戸の街によく似合う、と設計者のアルヴィ・ベン・ランディーはそこからはじめて飛び立つセスナの中で言ったという。

アルヴィ・ベン・ランディーて誰やねん。

バスやモノレールを乗りついてたどり着いた神戸空港は思っていたより狭く、だからわたしは意表をつかれて、はしゃぎまわる小学生のように、うわうわと空港内部を調査したんです。そしたら、展望スペースてとこがあり、見下ろすと飛行機が無数の飛行機が神戸の海にふんわりと乗っかっているのが見える。ちょうど、飛び立つ、滑走路へ移動する飛行機、そのそばで小さな人が、おそらく整備員なんですが、飛行機に向かって手を振る。手を振る。大きな大きなジャンボゼットかなんか知らんけど飛行機に、手を振る。わたしには確かに見えた、あの豆粒のように小さな整備員さんは思い切り笑顔で手を振っている。これ、いいなあ。トラック運転手が、全然知らんトラック運転手ととおりすがる時に手を挙げて挨拶する感じで、パイロットに振ってるんだろうか。もし、お客さんに手を振ってるんだったらすごくいいなあ。と、そのときのわたしには、笑顔で手を振っている整備員さんがたまらなくカッコよく思えたのです。きっと神戸空港が狭すぎたせいだ。きっとそうだ。


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