「どこなんですか?」
「たくさんあるけどね、一番役に立たないのは、弁慶の泣き所だね」
「弁慶の」
「あれは、狙われるばっかりでろくなことがない」
「そうなんですか」
「あれがあるために、致命傷をうけることもしばしばあるという」
「誰が言ってるんですか」
「格闘家だよ」
「じゃあ一般の人にはあんまり関係ないんじゃ」
「何を言っている、油断してたらかつんと蹴られるぞ」
「そんな危険な国じゃないですから日本て」
「嘆かわしいなあ実に嘆かわしい、日本ももうそこまでデンジャラスだ」
「そうですかねえ」
「とにかくあって欠点しかないものは弁慶の泣き所だ」
「役には立たないんですね?」
「それがね、役に立つこともある、さすがに」
「だったら、存在する意味があるじゃないですか、どんな役に立つんですか?」
「弁慶と出会った時だよ」
「弁慶と?」
「そう、弁慶に森で遭遇したときに」
「弁慶森にいるんですか?」
「森にいる、そしてたまに人間を襲ってくるんだ」
「弁慶人間じゃないんですか?」
「人間じゃないねえ、襲ってきたら危険だろう?」
「そら、危険ですよ、無傷じゃあいられないでしょうな」
「そこで弁慶の泣き所だよ」
「どうつかうんですか」
「泣き所を掲げる」
「掲げるって、どうやって?」
「それは誰かに手伝ってもらって掲げてみよう」
「誰もいなかったらどうするんですか、ひとりで歩いていたら?」
「そのときは、弁慶に手伝ってもらえばいいじゃないか」
「弁慶手伝わんでしょう、襲いにきたんだから」
「意外といいところあるから、お願いしたらきっと手伝ってくれるよ」
「じゃあ、手伝って掲げたらどうなるんですか」
「弁慶が悲鳴を上げて逃げていく、そして森の片隅でそっと泣いているんだ」
「そんな気持ちになるんですか」
「けんけーん、と泣いているんだ」
「きつねみたいなやつですねえ」
「そのとき以外には役立たないよ」
「ほぼ役に立たないですねえ」
「だろう?」
「たくさんあるけどね、一番役に立たないのは、弁慶の泣き所だね」
「弁慶の」
「あれは、狙われるばっかりでろくなことがない」
「そうなんですか」
「あれがあるために、致命傷をうけることもしばしばあるという」
「誰が言ってるんですか」
「格闘家だよ」
「じゃあ一般の人にはあんまり関係ないんじゃ」
「何を言っている、油断してたらかつんと蹴られるぞ」
「そんな危険な国じゃないですから日本て」
「嘆かわしいなあ実に嘆かわしい、日本ももうそこまでデンジャラスだ」
「そうですかねえ」
「とにかくあって欠点しかないものは弁慶の泣き所だ」
「役には立たないんですね?」
「それがね、役に立つこともある、さすがに」
「だったら、存在する意味があるじゃないですか、どんな役に立つんですか?」
「弁慶と出会った時だよ」
「弁慶と?」
「そう、弁慶に森で遭遇したときに」
「弁慶森にいるんですか?」
「森にいる、そしてたまに人間を襲ってくるんだ」
「弁慶人間じゃないんですか?」
「人間じゃないねえ、襲ってきたら危険だろう?」
「そら、危険ですよ、無傷じゃあいられないでしょうな」
「そこで弁慶の泣き所だよ」
「どうつかうんですか」
「泣き所を掲げる」
「掲げるって、どうやって?」
「それは誰かに手伝ってもらって掲げてみよう」
「誰もいなかったらどうするんですか、ひとりで歩いていたら?」
「そのときは、弁慶に手伝ってもらえばいいじゃないか」
「弁慶手伝わんでしょう、襲いにきたんだから」
「意外といいところあるから、お願いしたらきっと手伝ってくれるよ」
「じゃあ、手伝って掲げたらどうなるんですか」
「弁慶が悲鳴を上げて逃げていく、そして森の片隅でそっと泣いているんだ」
「そんな気持ちになるんですか」
「けんけーん、と泣いているんだ」
「きつねみたいなやつですねえ」
「そのとき以外には役立たないよ」
「ほぼ役に立たないですねえ」
「だろう?」
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