黄金に輝くその四つ葉を、太陽の葉と私は名づけて、そうしてそれをごく慎重に、まるで湯葉を引き上げるように慎重に、摘み取り私は空に翳す。青空は見えない、厚い雲が空を覆っていて、全く青は見えないけれど空に翳す。まぎれもなく４つ葉だと確認する。そうして少しだけ安心して、ポケットに突っ込んであった財布を取り出す。確か財布の中にレシートが大量にあったはず。記憶どおりある。私はそのレシートの中から、カロリーメイトを大量に買い込んだ時のものを使って、四葉を包み込む。４つの葉が重ならないよう丁寧に広げ、はっきりとした四葉であることを証明するために。そして私の財布の中のカードなんかが大量に入れてあるポケットにやはり慎重に入れておく。この四つ葉は誰に送ろうか、と考えている。
「そうして少しだけ安心して」
大事なものを手に入れたときの不安な心、覚えがあります。
ところで四葉といえば、京都には三つ葉マークのタクシーがあって、その中にごくわずか四葉マークのタクシーがあり、それに乗れると運転手が記念品をくれるとかくれないとか。そんな噂をきいたことがあります。ほんとですか。
不安な感じも、幸せを、より多く幸せに感じるようにする為のものだと、わたしは考えています。そう考えると、不安が不安でなくなるから。なかなかそううまくはいきませんがね。
タクシーありますねえ、三つ葉はいたるところにいますし、四葉はわたしも見たことはないのですが、記念品もらえるみたいですね。
ぜひ写真に収めたいものです。