リッスン・トゥ・ハー

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たこフェリー永遠なれ、タイに売却

2010-10-16 | リッスン・トゥ・ハー
「ぼくの思い出が刻んであるんだ」

「思い出ですか?」

「ぼくとある女子、その淡く儚い恋の」

「どんな思い出なんですか?」

「後部座席」

「ざっくりしてますねえ」

「そのイスの下にぼくとある女子の名前を刻んだ」

「ありそうなはなしですね」

「ほんのささいないたずらのつもりだったんだ」

「はいはい」

「それからその横の座席の下に、二人の未来の子どもの名前を刻んだ」

「盛り上がったんですね」

「その横の座席の下には、ふたりの未来の孫の名前」

「そこまでいきますか」

「その横に、ふたりの未来のペットの名前」

「はあ」

「その横に、ふたりの未来の戒名」

「それ誤解を生みますよ」

「その横に、ふたりで築き上げる予定のテーマパークの名前」

「何をする気ですかいったい」

「その横に、ふたりで作り上げる名物料理の名前」

「全国展開するんですか」

「その横に、ふたりのハーモニー」

「音符?音符を書くの?」

「その横に、ふたりの銅像」

「さすがにバレるでしょそれは」

「その横はくりぬいて穴をあける」

「教室の机か!」

「その横からべっぴんさん」

「は?」

「べっぴんさん」

「ちょっと?」

「べっぴんさん」

「なんなの?」

「ひとつとばして、べっぴんさん」

「とばしたらあかんがな!ぜんいんべっぴんさんや!」


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