なつみかんの木々を見上げて

野草大好きなつみかんです。
植物園や身近な場所の植物を紹介します。

身近なマンネングサの仲間の見分け方

2020-06-05 05:45:43 | 植物

日ごとに日差しが強くなってくると、あちこちでマンネングサの仲間の黄色い花を見かけるようになります。
多肉の葉はいかにも暑さに強そう。
少し前まで、この手の植物で身近に生えているのはみんなメキシコマンネングサだと思っていました。
ところが、道草観察を始めるようになって、ん?まてよ。よく見たらちょっと違うやん。
というわけで、今回4種類の身近に見られるマンネングサの仲間をご紹介します。
専門の方からはお叱りを受けそうですが、ここだけみたらおよそ区別できるのでは?
というポイントだけ書きますね~

まず最初は、一番見分けやすいこちら。コモチマンネングサです。
本州~九州に分布する、れっきとした在来種。

「子持ち」の名前の由来となった、葉腋の珠芽(むかご)が特徴です。
他にも、5枚の萼片とはべつに、花の脇に少し大きめの葉のように見える苞があります。
上の写真には苞が、下の写真に珠芽がよく見えています。


お次は、多分一番身近にみられるのでは。
メキシコマンネングサです。関東以西に分布する帰化植物ですが、メキシコと付いているくせに原産地は不明。
特徴はなんといっても花付きの良さ。花柄を伸ばして、なんと20~40個の花を付けます。


もう一つの見分け方は葉。細長い葉が互生し、下の方では4,5枚輪生します。
細長い葉のマンネングサの仲間で身近に見られるのはメキシコのような気がします。

続いて、遠目にはメキシコと区別が付きにくかった、ツルマンネングサ。
朝鮮半島・中国東北部原産で、古くから日本に帰化していたそうです。


上の写真みたいに遠目に見たらどこがメキシコと違うねん、でしょうね~
幸い、宇治川で以前撮った写真があったのでそちらを使いましょうか。
花はどれも同じような感じですが、ツルの方は葉が少し大振りで幅も広く、3枚が輪生します。


石垣や岩の割れ目が大好きで、特に護岸のコンクリートブロックにまるで絵文字のように繁殖。
名前の由来は、ツル状に這うからだそうです。
          
 
芽生えの頃(左)に、こんもり繁った株(右)。
     

最後は少し風情の違うマンネングサ属。オカタイトゴメです。
どこかで見たような・・・と思われた方すみません。道草日記に出したものと同じです。
海岸に生えるタイトゴメ(在来種)に似ていますが、石垣やアスファルトの隙間に沢山生えます。
こちらも帰化植物ですが、原産地は不明。
こちらは姿形が上の3つは違ってミニサイズ・繊細ですので、すぐに見分けは付きます。


この植物、秋には赤く紅葉し、冬まで鮮やかに残っています。
時に大きな群落をつくっていてびっくりします。わざわざ育てている人もいるようです。
     

いかがでしたか?
少しはお役に立てたでしょうか。
もし、これは間違っているというご指摘があれば、よろしくお願いします。

コメント (13)
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