読書感想日記

最近読んだ本の感想

「英霊たちの応援歌」 神山 圭介 著 文藝春秋

2009-08-15 01:39:03 | 歴史物
 敗戦の色濃くなり、野球に青春をかけていた若者が、兵隊として出陣する前に、関係者の努力によって壮行試合を行う。
 その後、彼らは、戦闘機の操縦士を目指すが、その命を武器にする兵器となることに…
 出撃直前、彼らは最後のキャッチボールをして、昔を懐かしむ姿に、私は、彼らの胸の内は、いかばかりかと思うと、現在の私のだらけた生き方を恥じ入るばかりです。
 また、壮行試合における二人の学長は、対照的な行動をしますが、軍の顔色を気にせず、堂々と自分の信念を通して、学生を応援するK大学学長の姿は、とても凛々しく、憧れました。
 そんな思いに浸っているとき、この本からは離れてしまいますが、某テレビ局で戦争について街角インタビューしている場面が流れていて、答えている人の中に「国のために死ね、という国ならば、滅んだほうがいい」というような、馬鹿な意見を堂々と述べている若者がいました…
 侵略戦争は絶対に起こしてはいけないが、もし日本が侵略されたら、お前はどうするのか?
 大切な人を置き去りにして、さっさと一人で逃げ出すのか?土下座して勘弁してもらうのか?多額の金を払って見逃してもらうのか?
 今現在でも、世界では、戦争が続いている。また、日本の周辺の国々は軍備を増強している。
 こんな状況の中で、いつまでも、日本だけが平和であるという保証は、どこにもない。
 私が言うのも何だが、不勉強も甚だしい若者が増えてしまうと、日本はどうなるのだろう…
 自分の命をかけて、自分の大切な人を守ることは、恥ずかしいことなのか?

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