読書感想日記

最近読んだ本の感想

「天地明察」 冲方 丁 著 角川書店

2010-07-17 21:01:44 | 歴史物
 様々な分野において、自らの秀でた才能を伸ばし、その世界を極めようとする人々の熾烈な生き方が、そこにある…
 そして、自分よりも優れた人へ努力の結晶を快く捧げ、又は叱咤激励することで、更にその世界が発展することを望む人々…
 そして、それらの人々の才能をいち早く見出し、保護し、育成しようとする極めて大局的見地を持つ指導者たち…

 読めば読むほど、それぞれの立場は異なっていても、国家運営を、つまり国民のことを第一に思う指導者がいる時代が、とても羨ましく、そして眩しいほどに輝いているように感じた…

 そして、普段は何気なく見ているものの、いざ、無いと困ってしまうカレンダー、暦のありがたさに、今一度気付きました。


 この素晴らしい話しから、現実に戻ると…

 全く首相の器でなかった前首相…

 自らを含め、前大臣の初動対応の不手際が原因で広がった牛の病気。
 なぜ、苦しむ地方を助けるどころか、知事を恫喝し、我が国の畜産の宝であるはずの優れた種牛を、早く殺せの一点張り?
 この病気が移ったなど『実際に国民の生命・身体に被害が及んだ』のか?
 果ては、県知事が書類を手渡そうと立っているのに、座り心地の良さそうな椅子に座ったまま「そんな物そこへ置け」と言わんばかりの傲岸不遜な態度…なぜ、あんな者が国民の食に携わる大臣を任されているのか?

 一方で、『今現在、国民の生命、身体、財産に被害が及んでいる』大雨の問題。
 自衛隊、警察、消防の人々をはじめ懸命に頑張っている人々…何人もの尊い命が失われ、財産にも甚大な被害を被っている人々がいる…なぜ、政府は何も手を打たない? 
 牛の問題には口だけ挟むくせに、実際に国民が苦しんでいる危機に対して、一体何をしているのか?
 まさに、現政府が危機管理について全く機能していないことに他ならない。
 
 また、以前の政府に対しては、ちょっとした問題でも「すぐに対応をしろ。何をしているのか。」等と声高に叫んでいたマスコミは、これほど大変な事態が発生しているというのに、なぜ今の政府に対策を問わないのか?
 …参議院議員選挙が近づくほど、隠れてしまった権力者によるカネの問題も、遠い過去の
  ように追及せず、やれワールドカップだ、相撲取りの賭博だ…等と、何とか国民を政治
  の世界から遠ざけ、現政権が選挙で負けないように、必死になっていたテレビのワイド
  ショー…
マスコミが権力におもねてしまい、政府の過ちや不備を報道しないでどうするのか?

 また、刑を執行することが最大の任務であるはずの大臣。
 その任務を果たす気はないのだし、選挙でも落選したのだから、潔く身を引くべきではないのか?

 …挙げればきりがないほど、どうしようもない現政権…
 
 それどころか、国技からは我が国の関取を排除してしまおうとしている…
 
 これでも我が国は、本当に独立国家なのか?
 これほど、自国民を虐げ、排除する国は、世界中どこにもないだろう。
 もう、我が国に残された時間は、あまり残っていないのではないだろうか…

 今回の選挙前の演説で素晴らしいことを力説して当選した議員さんへ。
 一刻も早く、我が国の政治を安定させる定石を見つけて欲しい。

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