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俗物哲学者の独白

学校に一生引きこもることを避けるためにサラリーマンになった自称俗物哲学者の随筆。

不治の病

2016-02-13 09:51:55 | Weblog
 自分が患者になり当事者として調べれば調べるほど、癌が今尚、不治の病だと痛感させられる。こんな発言は患者の希望を挫くと非難されそうだが、患者の一人として、事実に基づくべきだと強く主張したい。
 国立がん研究センターの1月19日の発表に基づけば癌の10年生存率は58.2%だ。この発表を鵜呑みにすれば患者の半分以上が10年以上生きていることになり、克服とまでは言えないまでも治療可能な病であるかのように期待させられる。
 しかしこの10年生存者の大半が転移していない癌の患者だ。転移した癌であれば、幾ら手術をしても次々に新しい癌が出現して、まるでモグラ叩きのように手術を重ねた挙句、死に至る。
 では転移する・しないは何によって決まるのか。現在の常識においては、早期の癌であれば転移しておらず、長期間放置された癌だけが転移するとされている。だから早期発見・早期治療によって癌の転移を予防できると信じられている。転移すればお手上げになるから転移する前に切除することが推奨されている。しかしこの論理には大きな矛盾がある。初期の筈の小さな癌が既に転移していることもあれば、かなり大きく成長していながら転移していない癌もある。この事実に基づくなら癌には2種類あり、転移性の癌と非転移性の癌があると考えるべきではないだろうか。転移性の癌であればどれだけ早く発見しても助からず、非転移性の癌であれば病状が現れてからでも治療できるということだ。前者が本物の癌であり、後者が近藤誠氏の言う「がんもどき」だろう。癌であれば治療不可能であり、がんもどきなら元々良性腫瘍なのだから簡単に除去できる。従って癌検診で早期発見することは無意味であり、逆に検診で浴びる放射線によって発癌リスクを高めることになる。
 私は決して癌患者の希望を奪いたい訳ではない。事実に基づくべきだと考える。この世を理不尽と考える人はありもしない来世や神の裁きを捏造して満足を得ようとする。IS(イスラミック・ステート)のテロリストが平気で残虐な犯罪を繰り返すのは聖戦(ジハード)についての勝手な解釈に基づく。独善的な宗教は他の信仰を否定するから宗教間・宗派間での対立を招く。嘘に基づいて生きるよりも事実に基づくべきだ。神による救済があり得ないように本物の癌の完治もあり得ない。癌を不治の病と認めないから無駄な医療によって苦しい思いをして時には却って死期を早めているのが現状だろう。不治の病であるという事実を直視した上で、残された時間を最も有意義に使うべきであり、無駄な足掻きは貴重な時間と金の浪費にしかならない。

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