俗物哲学者の独白

学校に一生引きこもることを避けるためにサラリーマンになった自称俗物哲学者の随筆。

再生不可能エネルギー

2011-08-02 14:41:53 | Weblog
 「再生可能エネルギー」という言葉は嫌いだ。経済産業省が作った造語だと思うが「永久機関」と同様実現不可能な空虚な言葉だと思う。
 例えば風力発電は再生可能だろうか。風力エネルギーを使うだけだ。もし再生が可能ならぜひ再生して貰いたい。
 エネルギー保存の法則があるからエネルギーは消滅せず何らかの形で残る。それなら火力発電でも再生可能エネルギーと呼べる。火力発電によって作られた電気が温室栽培の野菜を育ててその野菜が次のエネルギー源となり得るからだ。
 勿論私が5月20日付けの記事で使った「自然エネルギー」という言葉にもいちゃもんを付けることは簡単だ。ウランも石油も石炭も自然界に存在するから自然エネルギーとこじつけることは可能だ。
 過去の蓄積ではなく、現在の自然によって恵まれているエネルギーが「自然エネルギー」の名に相応しい。勿論これは再生可能ではない。もし太陽エネルギーを大量に蓄電池に蓄えてしまえば地球は急速に寒冷化するだろう。
 「再生可能エネルギー」などという事実無根の言葉を安易に使うべきではない。それは幻想をバラ撒くだけだ。今後ずっと使えるという意味なら「持続可能エネルギー」という言葉のほうが正しかろう。

雑種民族

2011-08-02 14:26:51 | Weblog
 日本人は長寿を誇る。女性は26年連続世界一だ。この長寿の秘訣はバランスの良い日本食にあると言われているが、多分誤りだろう。日本人という民族が先天的に長寿だからだろう。
 ハワイの日系人は日本人よりも長寿で世界一長寿な集団と言われている。また沖縄県民は復帰後しばらくは日本一の長寿県だったが本土化が進むにつれて普通の県になりつつある。
 このことから言えるのは日本食の日本人よりもアメリカ食の日本人のほうが長寿だということだ。なぜこのことをこれまで誰も指摘しなかったのか不思議だ。
 ではなぜ日本人が長寿なのか。それは雑種だからだろう。
 日本人のルーツは縄文人と弥生人だ。弥生人は大陸および半島からの帰化人と縄文人との混血だと言われている。
 縄文人の正体は未だよく分かっていない。多分、海面後退期に陸続きになった南方のマレー系と中国南部と半島および大陸北部の人々による混血だろう。
 家畜は雑種のほうが純血種より生命力が強いと言われている。雑種のほうが多様性があり、しかも劣性遺伝子の悪影響を受けにくいからだ。日本人を単一民族と考えるのは誤りだ。日本人とは雑種民族だ。
 なお秋田県には色白の秋田美人が多い。秋田県人には本来日本人には無い筈のロシア人特有のDNAがしばしば見つかるそうだ。多分ロシアの漁民が漂着して子孫を残したからだろう。こういった事情も日本人の多様性に貢献している。

副作用

2011-08-02 14:11:31 | Weblog
 病死した人の数割は多分薬の副作用で死んだのではないだろうか。死んでしまえば病気が原因なのか副作用が原因なのか分からない。
 1918年から19年にかけて大流行したスペイン風邪では2300万人が亡くなったそうだ。勿論このスペイン風邪とは新型インフルエンザであり、この時治療薬として使われたアスピリンに関して恐ろしいデータが残されている。
 日本では、一般市民でアスピリンを使わなかった場合で0.17%、使用した場合は5.1%が死亡した。軍隊では使わなかった場合は3%、使用した場合は20%が死亡したそうだ。理由は2つ考えられる。
 ①免疫力の低下
 アスピリンは鎮痛解熱剤だ。強制的に熱を下げて不快感を緩和する薬だ。しかし体温が上がることには2つのメリットがある。1つは免疫細胞の働きを活性化することであり、もう1つは細菌やウィルスの活動を鎮めることだ。無理矢理熱を下げることによって免疫力は低下しウィルスの活動は活発化する。アスピリンを使って熱を下げることはインフルエンザウィルスを利することにしかならなかった。
 ②副作用  
 薬理学の教科書には「副作用の無い薬は無い」と明記されているそうだ。インフルエンザで体力が消耗している人に、毒でもあるアスピリンを投与すれば、薬ではなくただの毒になってしまう。現在ではインフルエンザ患者へのアスピリンの投与はライ症候群という副作用を招くとして原則的に禁じられている。
 同じ愚行を今でも続けているのではないだろうか。