信州大学医学部子どものこころ診療部セミナーが開催されし参加しました。
演題は「子どもたちはゲームやネットでなにをしているんだろう」で、講師は岐阜県大湫(おおくて)病院の関正樹先生。
以下要旨。
子どもたちはネットで何をしているのかという調査では「SNS92.9%」「画像動画音楽の閲覧91.2%」「画像・動画・音楽のダウンロード62.3%」のほか「ネット小説・ウェッブコミック29.5%」「オンラインゲーム25.1%」となっています。
SNSでは「いじめ」が起こり得るので、その際撤退が必要であり、リアルの中に信頼できる誰かが必要。「だからツイッターはダメだと言ったでしょ」という大人は信頼できる誰かになれるだろうか?
SNSを使えるリテラシーは比較的早期から教える必要がある。「ダメだよ」「危ないよ」では、リテラシーのない大人になるだけ。
「ユーチューブなんて素人の作ったもの、何が面白いんだ」と批判すれば、自分が面白いと思うものを批判する人と話をするわけがない。子どもが何に興味を持っているのか知ることも必要なので、可能なら一緒に見ることも必要。
ゲームの実況も、最初は大人と一緒に考えながらやってあげたい。「へたくそ」「つまんない」といったコメントを気にしない耐性を身に着けていることが大切。
ネット小説は、読者との交流が居場所になっている事例を経験している。仕事のようになると疲れる。
ASD,ADHDにおけるオンラインゲームの利用率は、7割から10割。
オンラインゲームの時代になり、他者とのコミュニケーションが必要となっている。現実と同じ社会がある。
子どものゲーム好きと上手に付き合うためには、①どんなゲームを好んでいるか知る、②可能であれば大人もプレイしてみる、③ゲームの区切りポイント知る、④ゲーム以外の楽しいことを一緒に探す、⑤ゲームの良いところを三つぐらい考えておく、⑥プレイヤータイプから考えるゲーム以外の活動を考えてみる。逆に①ゲームは悪いものだからやらせない、②約束事を単純に現実的でない時間で決める、③ゲームのプレイ中に「そろそろおしまい」と唐突にいうことなどは避けたい。
そもそも大人が人生をちゃんと楽しめているのか、そのような姿を子どもたちに見せているか、そして子どもも一緒に楽しめることをできているか、そのような問いかけを持つことが必要。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます