名古屋北部青年ユニオン  2012/8/13~

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「台風休暇 その3」日本人の“勤勉さ”は 美徳というより狂気に近い

2018-09-30 | 労働ニュース
その根拠は、この2ヵ月後にやはり「朝日新聞」に投稿された「無駄な通勤」という投書である。

 「官吏にしても会社員にしても只周囲に対する面子だけで勤務先に辿りついてはいないか。(中略)何ら実質的な仕事はやらないで匆々に引き揚げる。此の上なく非生産的である。だから大空襲の翌日、交通混乱の場合は生産関係者のみの乗車に局限し、さうでない勤人の通勤はやめさせて、地域別に勤労奉仕に動員しては如何。」(朝日新聞1945年4月19日)

 戦争という非常事態下である。なおかつこの投書の4日前と6日前には、東京は大空襲に遭っている。そんな時でも、当時のサラリーマンたちは通勤電車に揺られて定刻通りの「出勤」を目指していたのだ。ここまでくると、勤勉とか、真面目だとかいう美談ではなく、もはや「狂っている」といっていいレベルだ。

 個人的には、この狂気の根は、日本人ならば生まれ落ちてから大人になるまでに必ず刷り込まれる、「みんなのため」という名の「罪悪感」だと思っている。先ほど紹介した終戦半年前の「朝日新聞」の記事のなかで、空襲を受けてもなお、不眠不休で働いた学徒の中の一人がこんなことを言っている。

「自分たちが作り上げた飛行機が目前で焼かれたとき僕は獨りで泣いた。前線勇士に申し訳ないのです」

 自宅作業、リフレッシュ休暇、産休、育休…。これまでも働く者たちを、少しでも「出勤せねば」という強迫観念から解放させようという制度がつくられてきたが、どれもあまり効果をなさないのは、「仕事を休んで迷惑かけて申し訳ない」という罪悪感があるからだ。

 だからこそ、「台風休暇」のように、自然災害ということで有無も言わさず誰もが一律で出勤をしない制度が必要なのだ。ここを入り口に、70年以上かけて刷り込まれた「休んで申し訳ない」を少しずつ消していくしか、日本人を悪夢から救う道はない。⇒続きはコチラ・・・・

「台風休暇 その2」東京大空襲の最中でも サラリーマンは出勤していた!

2018-09-30 | 労働ニュース
 そもそも、雨が降ろうと、槍が降ろうと、定時に会社に行かなければいけない、というのは日本人が何十年かかっても克服できない「心の病」だ。

 1970年代、国鉄や私鉄などで交通ゼネストの嵐が吹き荒れた時も、日本のサラリーマンたちは定時出社を目指した。バスを乗り継ぐ者、前夜から泊まり込む者、さらにはランニングで出勤する者まで現れる。定時に席につくということ自体が「仕事」となっているような印象だ。それを象徴するのが、この社会現象を報じた「朝日新聞」の以下の見出しだ。

「行くゾ この手ダ あすの朝」(朝日新聞1978年4月24日)

 当時の日本は家に帰るのが週1回なんていう「モーレツ社員」も珍しくなかったからしょうがないよ、と思うかもしれないが、実はこういう傾向は、高度経済成長期なんてまったく関係ない。

 それがうかがえるのは、終戦の半年前の記事である。

「学徒を先頭に“翼”復仇増産 空襲の度毎に上昇する出勤率」(朝日新聞1945年2月23日)

 当時はアメリカのB29やらが日本上空に現れては、市街地や軍事工場を空襲した。そんな爆弾の嵐の中でも、日本人は勇ましく「出勤」して、モーレツに働いていた。空襲前は93%だった大学高専学徒の出勤率が空襲後に94%に増えたと記した記事には、現代のブラック企業に通じる描写がある。

 『被爆直後から隊員は今年の「報復作業」生産目標の完遂に躍起せよと叫んで一人も帰宅せず隊旗のもと連日ほとんど徹宵の生産をつづけ手持時間、休憩時間も返上し航空機増産の特攻隊の姿は貴い』

 いやいや、それは別に自主的に出勤をしていたわけではなく、軍国主義のなかで嫌々、鉄拳制裁を受けながら働かされていたのだ、という声が聞こえてきそうだ。確かに、そういう方もいたとは思う。しかし、筆者は、大半の方というのは、いま台風の中でも会社に向かう多くの人たちと同様に、「ああ、行きたくねえな」と愚痴をこぼしながらも、自らの意志で出勤していた人だったのではないかと思っている。

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「台風休暇」導入を日本経済のためにも真剣に検討すべきだ

2018-09-30 | 労働ニュース
毎年、台風被害に遭う宿命を持つ日本人。台湾や米国にも「台風休暇」が存在するが、日本人は相変わらず鬼の形相で遅延する超満員電車に乗ったり、暴風雨の中でも危険を顧みず車で出勤を試みたりする。この狂気にも似た勤勉性を治さない限り、働き方改革は実現しない。⇒続きはコチラ・・・・

三菱電機の労災続出 裁量労働制の実態検証を

2018-09-30 | 三菱電機(派遣切り)コーナー
 同社は約3万人の社員のうち1万人に裁量労働制を適用していたが、今年3月にすべて廃止した。大企業では異例の措置だ。

 実際に働いた時間ではなく、あらかじめ定めた「みなし労働時間」を基に残業代込みの賃金を払うのが裁量労働制である。成果さえ出せば、どのように働くか、何時間働くかは労働者自身の判断に委ねられている。本来であれば働き過ぎによる過労死などは起こりにくいはずだ。

ところが、14~17年度に裁量労働制で労災認定された人は三菱電機の3人を含め全国で42人に上る。制度の理念と実態に大きな落差がある。矛盾が生じている原因を詳しく調べなければならない
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三菱電機で労災が5件発覚し、うち3件が裁量労働制だったことが問いかけるもの

2018-09-30 | 三菱電機(派遣切り)コーナー
三菱電機で労災が5件も
 朝日新聞の渾身のスクープといっていいでしょう。

 三菱電機の男性社員5人が長時間労働が原因で精神障害や脳疾患を発症して2014~17年に労災が認定され、そのうち2人が過労自殺していたということが報道されました。

・三菱電機、裁量労働制の3人労災 過労自殺も

・残業5倍…過労自殺の再発防げず 三菱電機

 言うまでもありませんが、労災が認定されるには証拠が必要です。

 その証拠に基づいて、行政が定めている基準を満たすと労災に認定されます。逆に言うと、労災が認められないが、証拠さえ持っていれば労災基準を満たしていたはず、というケースもたくさんあります。

 つまり、労災が認定されたとしても、それは氷山の一角であることも稀ではないのです。

 三菱電機も、もしかしたら、上記で認定された労災も氷山の一角の可能性もあります。

裁量労働制のもとでの労災
 5人に認定された労災のうち、3人は裁量労働制だったといいます。

 裁量労働制は、長時間労働の温床になるということを、いろんな人が(私も含め)、いろんなところで、たくさん言ってきたことです
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