上記の動画で14節制がでていたので、気になって松村潔の『タロットの神秘と解釈』を読む。
簡単に考えると聖なる介入(鳥)を迎え入れる「隙間」をつくるのは、
10運命の輪、11力、12吊られた男、13死神、14節制の流れだろう。
9で探求し、この世に疑問をもった人間は、10で運命がその人に見合った形でシフトする。
11力で、無力だと思った自分に獣が象徴する偉大で力強く、ただし制御が必要な力に気づく。
12で自分の内面を蒸留し精製する。
13で実際に隙間作りのために行動する。不要なものは切り捨てる。
14で、上位の力が実際の生活に反映してくる。
松村潔は
「14節制は気のレベルまでで止まってしまうが、これは生活に上位の次元が反映されていくという意味で、ここで満足してもよいかもしれない、その場合身体は自分の制御下には入らないので、それは他者や社会の所有になる。しかし心理的なもの、感情的な面までは自分のものになる」と述べている。
また
「マルクトまで改造するのは21世界の領域で、物質の組成にまで手を出していく。意識と連動する量子が浸透していくことで計算に合わないものが増加し、やがて決まりきった時間・空間の秩序が打ち破られる」
「多くの人はマルクトまで降りることに期待していない。というのも精神が不安定になると世界も不安定になる。
妄想が全て現実になる。誰もが精神や感情を管理することに自信がないので精神に連動してくれない鈍い物質はしばしばありがたい。どれほど不安な状態になっても朝になると日が昇るのだ」
とも述べている。
で、そもそもティファレトとイエソドを合致させることすら困難だ。
理由はこの本に書いてあるが、簡単に言うと、
12吊られた男によって、自分の出生トラウマの部分まで掘り下げ、自分のどういった部分をどこまで掃除するかを決めてから、13死神が必要な部分を掃除する。
13死神が掃除し隙間をつくり、介入される地盤をつくることで、はじめて「それに見合った」節制のエネルギーを受け止められる。
この12、13、14の規模や回数、純度、精製具合によって、自分の想念が物質に届く。引き寄せや具現化ができる。
だから、12、13、14でひたすら自分の内面をみて、いらないものを整理し、隙間をつくったり上書きしたりして、基盤や土台を作るのはとても重要。そしてこの作業は、一般社会から見たら「何もしていない人」と評価されがちだ。はたからしたら、ぼーっとしている人で社会的な活動を何もしていないのだから。
でも、これを行うことでイエソドにまでティファレトの力は十分降りてくる。そして15悪魔に進むことができる。
イエソドまで降りてきたものを、「最終承認」してマルクトにおろすのは「世界」のカード。
無力な自分が神を知る、見えない世界の第一歩としての「世界」のカードは下からの目線で、
上からの目線では「そろそろマルクトに反映させよう」という意味合いになる。
コロナ中に、12、13、14を必要なだけ行った人間は、ここから自分の望む世界をほしいままに現実化させることができる。