小諸 布引便り

信州の大自然に囲まれて、風を感じ、枝を眺めて、徒然に、社会戯評する日帰り温泉の湯治客です。愛犬の介護が終了しました。

絵本「としょかんライオン」を愉しむ

2012年02月10日 | 書評・絵本
児童図書や絵本に、はまってしまった訳ではないが、図書館で、簡単に、検索・予約が可能なので、試しに実行してみた。ミシェル・ヌードセン原作、ケビン・ホークス絵、福本友美子訳の絵本である。小さな子供が、本を読むときに、大きなライオンのお腹を背もたれにして、まるで、ソファーのようにして、もたれかかりながら、図書館で、読書出来たら、さぞかし、本当に楽しいだろうなあと大人でも、一寸、そういう願望をそそられてしまうものである。規則の厳格な図書館であると思いがちであるが、規則さえ、キチンと守れば、ライオンですら、静かに、お話し読み聞かせの時間にも、ちゃんと、差別されることなく、参加を許され、本の埃を払うお手伝いも、高いところにある本棚の本を取るお手伝いも、問題ないそうである。そんな自由な雰囲気の図書館で、怪我をした館長を救うべく、助けを呼びに行き、やむを得ず、思わず、ガオーと大声を唸り、その館内規則を破ってしまったライオン。その掟破りのライオンも、結局、みんなの暖かい理解と寛容で、「ちゃんとした訳があるときには、決まりを守れないことだってあるんだ。いくら、図書館の規則でも、、、、」ということで、再び、図書館に舞い戻れたというストーリーである。小さな子供には、文字を一字一句読み聞かせる必要はなく、ひたすら、「絵だけ」を凝視させていれば、自ずと、ストーリーが、理解出来るという構成になっている。確かに、2度目に読むときには、試しに、文字を飛ばしても、絵を観ているだけで、十分、筋書きも楽しめる工夫がある。成る程、「絵本」とは、そういうものなのであろう。原題は、Library Lion であるから、英文を次回は、読んでも、それ程、難しいモノではないであろうと想像される。中学生程度なら、英語の教材にも、良いかもしれない。そう言えば、挿絵にあるように、アメリカの図書館は、確かに、博物館や図書館の入り口には、ライオンの像のようなものがあったのを想い出す。挿絵の中に描かれたその像は、少し、誇らしげに、温かな目で、又、少し、微笑んでいるように、思えるのだが、、、、、。気のせいだろうか?だから、「絵本」を見るのは、愉しいのかも知れない。