若竹の ごとき心を をとめごの かたにも秘めて かひのことひく
*かのじょと、ここではひらがなで書いて、あの人のことを呼ぶならわしになっていますが、かのじょの霊魂は女性ではありません。繰り返し言っているようにね。あれで男性なのです。
霊魂にも女性と男性があるのですよ。神が作って下さった自分の性別は永遠に変わりません。霊魂の若い時には、一時、女性が男性になったり、男性が女性になったりするときもありますが、それは一時的な現象です。すぐに元に戻るのです。
若い頃には、時には性別が変わり、それによって勉強しなければならないこともあるのです。
しかしかのじょという人は特別だ。男性なのに、女性レベルにまでやさしくなってしまった。あの人はあれで、自分はいずれとても男らしいものになると思っていたのです。それはそれは、男らしいことをしていますから。ところがなぜか男らしい姿にならない。
霊魂というものも、男らしいことをすれば、胸幅も肩幅も広くなってたくましくなってくるものなのだが、なぜかかのじょだけはそうならないのです。
本人はこれがとてもつらいらしい。
わたしなどは、かのじょのそういうかわいらしいすがたが好きで、とても愛しているのだが、本人は複雑なのです。本当はシリウスのように男らしくなりたいと思っている。
かわいらしいでしょう。本人はあまりわかっていないが、こんなところが女っぽいのですよ。
あの人は男性のくせに、人の心を感じすぎるところがあるのです。それはとても女性に近い。だからどうしても人を苦しめることができず、真面目にいいことばかりしてきたら、ああなってしまったのです。
若竹というのは、男の心だ。男らしいまじめな心を、女性の姿に秘めつつ、きれいな貝の琴を弾いた。それはそれはやさしい女性のきれいな心を。
あの人のこの人生での使命は、女性の人生の見本を見せることでしたから、もう本当に女性になりきってやってくれたのです。それが大変なことになったのだが。
もう悔いても遅いが、かのじょは美しかったでしょう。あれだけ美しくなるには、本当にきれいなことをずっと長い間していかねばならないのですよ。
簡単に盗んだり形だけ真似したりしてはいけません。それはとても恥ずかしいことです。