こころ模様

人はなぜ生きるのでしょうか。希望、居場所、時間というキーワードから、人生とは何かについて考えていきます。

The Death Clock

2005-05-19 03:52:29 | 時間
先日BBCを見ていたら、The Death ClockというHPがあると紹介していた。さっそくアクセスしてみた。誕生年月日、性別、BMI(ボディーマス指数。体重を身長の2乗で割った値。そのHPで身長と体重を入れると計算してくれる。ただし、身長はフィート・インチ、体重はポンド)、モード(普通、楽観的、悲観的、サディスティック)、喫煙・非喫煙を入れると、死亡日時が即座に出てくる。

私の場合、2045年5月17日(水曜日)と出た。残り時間がデジタル表示され、どんどんと少なくなっていく。まだ、12億6200万秒以上ある。秒数では、残りの人生の時間を実感できない。

お遊びと思ってやってみるといいかもしれない。deathclock.com

このHPでは、芸能人の死亡についての関連記事も載っている。死亡証明書のコピーが付いていたり、お墓の写真があったり、好きなタレントや歌手がいたら、興味をもつかもしれないと思った。ジェームス・ディーンの記事があったので、読んでみた。

偶然だと思うが、昨日読んでいた本のなかに、次のような一節があった。他者の死はdeathだが、自分の死はdyingであり、過程として経験するものなのである。

For death is not dying - death, if it be more than a concept, simply occurs, but dying is a process which takes time, as do oppresion and liberation. (p.102)

Henri Yaker, Humphry Osmond and Frances Cheek (Eds.) 1972 The future of time. The Hogarth Press : London

明日は必ず来る

2005-05-18 03:09:33 | 希望
asahi.com: 三島賞に鹿島田氏、山本賞に荻原、垣根両氏 - 文化・芸能

『明日の記憶』(萩原浩)は、若年性アルツハイマーが主人公。

『君たちに明日はない』(垣根涼介)は、「首切り屋」(退職勧告)が主人公。

どちらも未読。読者評を読む限りにおいて、テーマとは裏腹に、読後に希望のもてる内容らしい。こうした本が受賞するのは、時代が希望を求めているからだと思う。明日は必ず来る。

名前 アイデンティティ

2005-05-18 02:59:21 | 自己
asahi.com: ドイツ人と結婚したら…、名前はどうなるの? - ドイツ年特集

上の記事で、ドイツ人男性と結婚した鈴木晶子さんが、結婚後の姓の登録の4つの選択肢について紹介している。ベルギーでも、配偶者の姓と旧姓を並べて使っている人が多い。前に家族といっしょに来たときに、住民登録をする際に、家内の旧姓を聞かれて「あれ?」と思った。結婚後に姓を変更しても、市役所の登録は旧姓でおこなうようだ。

名前というのは、自分のアイデンティティの拠り所である。エリクソンがアメリカに渡るときに、エリク・ホーンブルガーからエリク・ホーンブルガー・エリクソンに名前を変えた所以について、鑪幹八郎著『アイデンティティの心理学』(講談社現代新書)で紹介されている。アイデンティティ理論を作りだしたエリクソン自身が自分の名前にこだわったエピソードは、人の生き方と理論創造との密接な関連性を示す一例として興味深い。

このブログでも、自分の名前を間違われたことを書いた。私の名前はManubu?先々週、無事に受け取ったルーヴァン市のIDカードの名前はきちんとManabuになっていた。これで一安心。


カーテン

2005-05-17 00:13:36 | 時間
ルーヴァンの朝は早い。5時頃から小鳥がさえずり始める。そして、空がほんのりと明るくなってくる。

日の出の時刻は5時52分。10日前には6時10分だった。どんどん夜明けが早くなる。

今、私が欲しいと思っているのはカーテン。天井まで3メートル以上あるガラス窓。下から2段目までには、観音開きの木の扉がついている。これがカーテン代わり。だが、最上段には何もない。だからカーテンが欲しいと思う。しかし、もしも付けたら、閉めるのが大変だろうなと思う。そのたびに、イスでも持ってこないとどうしようもない。仕方がない、ガマンするか。

日の入りの時刻は21時27分。10日前には21時12分だった。夜が来るのはどんどん遅くなる。

20時を過ぎると、前の建物の3階の大きなガラス窓に西日が当たる。それが反射して、部屋のなかに強烈な光が入ってくる。そのときもカーテンが欲しくなる。東向きの窓なのに、一日2回も太陽の光をあびることのできる幸福。だからカーテンがついていなくても、仕方がない。


スローライフさんのブログを見て書きました。
カーテン

写真は朝の6時前。この後、太陽がこの窓を左から右へと移動していく。

花束のプレゼント

2005-05-16 18:20:38 | 時間
今日は聖霊降臨祭の月曜日。大学もお休み。窓辺の机に向かって座り、パソコンを打っていたら、隣りの女の子が窓越しから話しかけてきた。ブリュッセルの日本人学校に通っているという。

窓を挟んで立ち話。地面の方が高いから、窓辺に肘をつくと、互いの背の高さはあまり変わらなくなる。暖かい陽をあびながら、なんということもない話をする。横にある桜の木にサクランボがなるとか、食べようとしたらなくたっていたとか。鳥が食べるんじゃないかとか。見張っていればいいんじゃないかとか。

話が終わってさよならした。ちょっとして、女の子が花を摘んで持ってきてくれた。ショットグラスに挿して、窓辺に飾った。

のんびりしたホリデーの昼下がり。こうしてベゲーノフの時間は過ぎていく。


旅の日

2005-05-16 00:42:18 | 時間
今日は、旅の日。芭蕉が奥の細道に旅立った日を記念して作られたという。奥の細道は、事実にもとづく創作だそうだ。

だいたい旅行記というのは、そういうものなのだと思う。誰かに面白さを伝えようとしたら、事実の羅列では物足りない。旅のアルバムも、全部の写真を並べても、それでは全くつまらない。選んだ写真を見栄えがするように貼っていけば、楽しさが伝わっていく。旅の想い出を話すときだって、同じだろう。事実と旅物語とは違うのだ。

その最たるものが、テレビの旅番組だ。それを見て出かけても、現地に行って違う感じがするのは、番組では撮した映像を編集しているからだ。テレビ番組の映像を信用してはいけないと思っている。

せっかくヨーロッパにいるのだから、旅にでも行ったらと言われる。今のところ、夏に、EARLIのシンポジウムでキプロスに行くことだけは決まっている。せっかくの機会だから、そろそろ旅の計画でも立てようか。

子どもの希望を育てる社会

2005-05-15 00:28:02 | 希望
児童心理6月号(金子書房)に「子どもの希望を育てる社会」という小論を書いた。

その冒頭に掲げたのは、アラゴンの詩の有名な一節。

 教えるとは 希望を語ること
 学ぶとは 誠実を胸に刻むこと
 (ルイ・アラゴン『ストラスブール大学の歌』より)


小論は4節からなっている。自分自身でおこなった調査を含めて関連するデータを紹介し、その結果にもとづきながら、明日を生きる子どもの希望を育てる社会について考察した。

 希望が失われていく社会
 絶望のなかから生まれる希望
 希望の拠り所としての自己信頼
 希望の社会、社会の希望


12日に発売されたばかり。関心のある方は読んでいただければ幸いである。


児童心理

古い写真と実験器具

2005-05-14 04:01:02 | 歴史
今日はドクターの院生セミナー。レンズさんが担当で司会進行をする。発表が1時間、指定討論と質疑が30分というスケジュールだ。今日は喘息患者の認知過程についての研究だった。医者と心理学研究者との間でのコミュニケーションの難しさは、ベルギーでも同じようだ。

このセミナーが開かれるのは00.60教室。玄関から入って一番奥のところにある部屋だ。壁には古い写真が飾ってある。古い実験器具も無造作に置いてある。知覚の実験で有名なミショットが使った道具も、このなかにあるのかもしれない。

ルーヴァン大学の心理学・教育科学部の歴史
ミショットの肖像画

セロリの成長日記(5)

2005-05-13 02:23:48 | 成長日記
水替えをしたときに、水につかって腐りかけている所を包丁で切った。そのせいかわからないが、スーッと伸びていた小さな茎が首を垂れてきた。昼にタイ製のインスタントラーメンを食べるときに、その茎もいっしょに入れて煮込んで食べた。いつもより風味がいいような気がした。

下から生えてきた葉っぱは元気だ。小さいが緑が濃い。どこまで大きくなるのか。成長が楽しみだ。

そして、「セロリの成長日記」をとおして、新しいコミュニケーションが展開してきている。それもまた楽しみだ。


セロリの成長日記(1)
セロリの成長日記(2)
セロリの成長日記(3)
セロリの成長日記(4)

深夜放送も様変わり

2005-05-11 01:53:31 | 時間
asahi.com: 深夜ラジオファン、多くはシニア層 - 文化・芸能

高校時代、オールナイトニッポンや金曜パックをよく聴いていた。懐かしい、あの頃。同じ世代のかなりの部分が聴いていたと思う。「カメカメ、エブリバデー」の亀淵さんもニッポン放送社長。時は移り、時代は変わったということだろうか。

ラジオ深夜便は、私の母親の好きなラジオ番組。NHkの懐かしいアナウンサーが現役の頃と同じような声を聞かせてくれる。この放送には熱烈なファンが多い。ラジオを聴くとリラックスできるという調査では、年配の人の方がYESと答える割合が高くなっている。

高校時代、ラジオを聴いていたのは、リスナーの投書ハガキとパーソナリティの返答の妙に、笑ったり泣いたりできたからだと思う。リラックスというより、むしろ感情の高まりを感じることの方が大きかった。

今はリスナーの年齢層も高まり、ゆったりとした内容が好まれている。やはり時代は変わったということなのだ。

BTW(付加価値税)

2005-05-10 02:56:42 | くらし
日本から持参してきた電子辞書の電池がお終いになってしまった。いつも行くスーパーマーケットのDelhaizeでは単3までしか置いていない。電気製品を売っているFNACまで行って買うことにした。

1階の入り口を入ってすぐのカメラ売り場の隣りに電池のコーナーがあった。さすがに、いろいろな種類の電池が置いてあった。目指す単4の電池もあった。4本で5.99ユーロ。約840円。やけに高いなと思いつつ、電池切れでは電子辞書は使えないので買うことにする。レジでお金を払いレシートをもらう。確認すると、単価が4.95ユーロ、そして、BTM(belasting over de toegevogegde waarde)が1.04ユーロ。21%の付加価値税が付くのだから高いわけだ。

食料品を除いて、その他のものにはこうした高い税率の付加価値税が付く。日本は5%だからもっと高くしてもよいなどと言う意見もある。ただし、この税率だけで比べてはダメである。例えば、ルーヴァン大学の教授の定年は65歳。退職後は、給料の70%の年金がもらえる。ベルギー国民にとっても税金の高さは不満の種らしいが、しかし、老後の安定した生活保障のことを思うと、私たち日本人から見てうらやましい限りである。


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端数の消費税
本を出版します

セロリの成長日記(4)

2005-05-09 19:54:54 | 成長日記
セロリは順調に大きくなってきている。水を換えるときに調べても、根が伸びているようには見えないのだが、不思議だ。見ていると元気が出てくる。

こちらに来てすぐに買ったムスカリも、葉っぱだけになってからもずっと窓辺に置いていた。この間、横の庭の隅に植えてあげた。たぶん繁殖力が強いから、増えていくのじゃないかと思う。来年、花を楽しめないのが残念だ。

セロリの成長日記(1)
セロリの成長日記(2)
セロリの成長日記(3)