motoryama7011fの鉄ヲタ日記

おでかけしたい

東海道サイクリング その4 (藤枝→三島)

2020-06-09 01:02:35 | 旧五街道サイクリング

おはようございます、東横イン藤枝駅前での朝です。
感染症対策の関連で朝食バイキングは取りやめ、お弁当スタイルになっていました。ちょっと残念。


8:45 HELLOCYCLING藤枝駅北口ステーションに到着。
しかし、見てもらってわかる通り自転車がありません。
奥に止まっているのは私が昨日岡崎から持ってきた子なので借りられません。


9:00 ちょっと歩いて駅南公園へ、ここにはまだ3台残っていました。
電池残量が100%のものを選択。ロック解除用の画面の保護フィルムが汚れていて見づらい車両でしたが慣れているので別に問題はありません。


まずは静岡市方面へ、内陸の宇津ノ谷峠を経由するルートで進みます。
この区間は焼津・大崩海岸を経由する東海道本線とまたもやルートが逸れます。
大崩海岸という名からわかる通り東海道本線が通るルートも決して容易いものではなく、難工事の末完成した区間となるのですがそんなところを通る選択をしてでも避けたのが宇津ノ谷峠。
まあ、鉄道が勾配に弱い性質から仕方がないのですが…

さて、旧街道の宿場町のうち東海道本線から離れることとなった藤枝宿・岡部宿。
この流れはもうお分かりですね、これらの旧宿場町を救済する形の私鉄が誕生しました。
藤相鉄道というナローゲージ規格の軽便鉄道ですが、国鉄連絡の新藤枝から藤枝宿の藤枝本町・大手へ至る路線が開業。
その後幾度となく延伸がされ、袋井方で路線を伸ばしていた中遠鉄道と合併。
静岡鉄道駿遠線として新藤枝から吉田・相良・浜岡と続き国鉄連絡の新袋井まで至る長大な路線になりました。

岡部宿については、大手駅から先駿河岡部までの路線が敷設されたものの10年ほどで廃線となってしまったようです。
元々の計画では駿河岡部から宇津ノ谷峠を越えて静岡市方面へ延伸し静岡鉄道静岡清水線方面を目指したものの断念したようです。
やっぱりそれだけ峠は鉄道にとって大変だったということですね…
今でもこの間の移動の需要はあるみたいで、静岡鉄道の路線バスが高頻度で藤枝駅~藤枝宿大手~岡部営業所~新静岡を結んでいます。


藤枝の元々の中心地、大手付近を進んでいきます(後方を向いて撮影)


9:43 岡部宿の入口に到着。


こういう感じの道があると、旧東海道こっちやろなってわかるようになってきますね。




9:55 岡部宿内野本陣史跡広場。ここから宇津ノ谷峠。


このあたり迷いそうな道でもちゃんと旧東海道の案内がなされていて助かりました。


途中から歩道のない片側一車線の道になりますが交通量は少なく安心して通行できると思います。


鬱蒼とした森の中を分け入っていきますが、石畳や階段区間などはなく自転車やバイクで宇津ノ谷峠を目当てに通行する方をちらほら見かけました。


10:18 宇津ノ谷峠 明治のトンネルに到着。


ここ宇津ノ谷峠には何本ものトンネルが通されていますが、そのうち最も古い明治時代に建設されたトンネル。
非常に美しいトンネルであることが知られており、楽しみにしていたポイントでもあります。
先月のマツコの知らない世界でトンネル大好きな方が出ていた会でもここが紹介されていて、嗚呼ここ早く行きたいと思ったものです。


こちらが藤枝方の入口。オレンジ色の照明が見えていますね。




レンガ造りのトンネルに暖色の照明という組み合わせ。これは、かっこいい。


インスタ映えしそうな雰囲気があります。ここで真ん中に自転車置いて撮っておけばよかったですね。






峠を越えた先も景観保存がされた区間が続いておりいい眺めです。


そこを越えると岡部バイパスと合流。道の駅宇津ノ谷峠のある場所ですが売店などがあるのはバイパスを歩道橋で渡った南側のみだったようです。


このあたりで静岡市に入った看板がありますが、実際は宇津ノ谷峠の稜線に沿って境界があります。
岡部バイパスの長いトンネルの中に看板があってもわからないので抜けきった先に書いてあるってことみたいですね。


岡部パイパスの歩道は走りやすく、快適に進むことが出来ました。


赤目ヶ谷中交差点で地下道を通って反対側へ。
どうせ渡るなら道の駅宇津ノ谷峠のところで渡ったほうが売店に寄って休憩もできますしそっちのほうがいいかもですね。


鞠子宿に入りました。高札場自体が残っているわけではありませんが札(?)の一部が訳とともに展示されていました。
3枚ほどありましたがそのうち1枚をご紹介しましょう。(画像クリックで拡大できます)

忠孝奨励諸法度
・夫婦兄弟だけじゃなく使用人とも仲良くしなさい、不幸するものは重い罰とする。
・贅沢はしてはいけない。衣食住まで倹約すること。
・自分の欲のために人に害を与えることはするな。
・盗賊は奉行所に訴え出ること。褒美をあげます。
・喧嘩・公論は止めましょう。冷やかしに行くのもやめよう。
・死罪を執行するときは呼び出された者以外の野次馬が来てはいけない。
・人身売買は禁止する。使用人を雇う場合は最長10年とする。
これらをもし違反したら重い罰に処します。奉行より。

って感じでしょうか。解説の看板が付いているのは助かります。


そんな忠孝奨励諸法度がある場所から丸子川を渡ってすぐ、やたらレトロな雰囲気の建物があります。


10:48 鞠子宿 とろろ汁の丁子屋。こちらは浮世絵にも描かれた歴史あるお食事処です。
確かに店の前に掲げられている絵と光景が変わっていませんね。
お昼には少し早い時間ですが、宇津ノ谷峠を通ってきた感じのバイクや自転車の方が数名並んでおられました。


この辺りは鞠子・丸子の地名が混在していますがともに読み方は「まりこ」。
予想ですが、鞠の字が画数が多く略字として丸の字が用いられるようになったのではないでしょうか?


国道1号線に沿って安倍川を越えていきます。
安倍川も昔は橋が架けられておらず川越人足に頼んで川を渡っていました。


安倍川といえば安倍川餅、川を渡った先の東詰に安倍川餅のお店が数件あるのですがその付近で面白い石碑を発見(クリックで拡大可能)

「安倍川の義父の碑」
"この碑は、正直な川越人夫の顕彰碑である。"

こんな文章から始まる看板、読んでみると結構面白い碑であることがわかります。

紀州の漁夫が大切に貯めた大金を持って静岡方から安倍川を渡ろうと川越人夫に声をかけたものの渡し賃が高かったので、はーもう頼まんわと着物を脱いで自分で渡ることに。
しかし着物を脱ぐ時にうっかり財布を落としてしまいました。中には大切に貯めた大金が…

落ちていた財布にたまたま気づいた川越人夫の喜兵衛は、さっきの自力で渡っていった人の落とし物だ!と気づき川を渡って宇津ノ谷峠へ追いかけました。
落とし主は宇津ノ谷峠のあたりで気づいたようで大慌てで引き返してきました。そんなわけで多分途中で合流できたため無事にお財布を届けることが出来ました。

そんなわけで大感謝の落とし主。ぜひ礼金を払わせてくれと頼んだものの「拾ったものを落とし主に返しただけ、当たり前のことをしただけだ」と断固として受け取ろうとしなかったとのこと。

旧東海道沿いには武将誰々が何をしたとか明治天皇がご休憩されたとかそういう石碑は結構あるのですが、言ってしまえばいいことをしただけの一般人に関する石碑というのは結構珍しい気がします。前回記事で麦飯長者について触れましたがそれくらいでしょうか。

財布を届けただけの人に関する石碑。こういう人でありたいものです。




旧東海道をまっすぐ進むとなんだか都会になってきました。
このあたりまで来るともう静岡の中心地、昔の府中宿は駿府城下に置かれ現在の新静岡セノバのあたりが中心地だったようです。


11:22 駿府城公園。
藤枝から静岡まで約2時間半。これくらいの距離なら一般人にも十分おすすめできる距離です。


どういうことかという話ですが、なんと(執筆時点からの)昨日6/8月曜日より静岡市内にもHELLOCYCLINGステーションが拡充されたということのようです。
私が自転車を漕いでいたのは6/5なのでギリギリ間に合わず、藤枝の次のステーションは沼津まであいてしまいます。
それに対し静岡市内に配備されるというのは大変使い勝手がよさそうです。
市内40か所にステーションを整備ということで順次全ステーションが解放されていくものと思われますが、静岡駅前・清水駅前などにステーションが設定されているのはかなり便利に活用できそうな気がします。
うまく活用すればちょっと行きづらかった久能山東照宮・登呂遺跡・三保などへアクセスしやすくなるだけでなく、約20kmと近接している藤枝市内へ足を延ばして宇津ノ谷峠を訪れることもできます。
静岡市を出ると西には宇津ノ谷峠、東には薩埵峠があり山に囲まれている土地ですが電動自転車のHELLOCYCLINGなら安心です。
また、静岡地区には充電可能ステーションが設けられているようなのでそのあたりも気になるところです。

というか、気になるので今月中に再度静岡に行って乗ってこようと思います。
後述しますがちょっと静岡地区で心残りがあったりするので…


静岡県庁と背後には静岡県警本部。
駿府城の大手門のあった所を通ると現れるこの立派な建物、かっこいいですよね。


新静岡駅前を通り、静鉄電車を撮りながら清水へ向かいます。
最初に現れたのは先日100th記念装飾が剥がされ銀色一色になった編成。


春日町~柚木の国道1号線と並ぶあたりがよさげだったのでこのあたりで暫し撮影することにしました。


それにしてもこの雰囲気、やっぱり京阪石山坂本線に似ている気がします。
島ノ関~石場とかこんな雰囲気ですよ、この横に西武百貨店があっても不思議じゃありません。


11:53 まだ午前中なのに午後の紅茶電車を撮影。


清水を目指しまっすぐ東へ向かいます。


東静岡駅付近の新しい街並みを見ながら先へ。


新幹線の高架を潜る地点で大きな工場を見つけました。小糸製作所って交通信号機の1大メーカーですよね。
本社自体は東京に移されているみたいですが生産拠点は現在も静岡県内とのことで、静岡県内のここが最大の工場みたいです。
あの信号機を作っていたのは静岡だったのか、知らなかった。


清水駅が見えてきました。


12:39 清水魚市場 河岸の市
ここも静岡DCの時に訪れた場所です、安くて美味しい海鮮が食べられる場所はここだとあの時覚えたのでまたやってきました。1年2か月ぶりですね。

どのお店もおいしそうで迷ってしまいますが、入口のお姉さんにマグロカツ食べ放題ですよ~と教えてもらい「まぐろ王国大ちゃん」さんに決めました。
海鮮も食べたいんですけどボリューミーな揚げ物も捨てがたい…と思っていたところなので海鮮丼にマグロカツが付いてくる、しかも食べ放題というのはかなり嬉しいメニューです。
どんな丼かよく確認はしていませんが絶対うまいやろとサービスランチを注文。
今朝は東横インで小さめのお弁当を食べたのみ。距離としてはわずか30kmほどしか進んでいませんがお腹は十分に減っています。


メインの丼が届く前に、食べ放題のマグロカツを揚げたてで持ってきていただきました。
ほしい分お願いすればその都度揚げたてで持ってきてくれるとのことです。なんだこれは最高かな?

手前の小皿はセルフサービスで取り放題のキャベツと鮫の唐揚げ。
ここに写っているメニューはすべて無料サービスというんだから驚きです。ほんとに、いいの…?とちょっと不安になっちゃいます(笑)
あと白ごはんがあればもう十分ですよなんて思っちゃいます。
揚げたてのマグロカツはサックサクでとても美味しかったです。お刺身もいいけど揚げ物もまたいいですね。

そんな感じで無料サービス品で既に大満足だったのですが、しばらくするとメインが届きました。



それがこちら。なんか、すっげぇのが届きましたね。
見るからに贅沢な海鮮丼、具材がはみ出すほどのボリュームです。これは超豪華ですわ。
あら汁も具材がボリューミーでこれは食べ応えがありそうです。

よくメニューを見ずにおすすめされたサービスランチを注文したわけですが、個人的にはマグロ尽くしな丼より色んな具材が乗った海鮮丼が食べたかったのでこれはかなり嬉しいところです。
なお、このお店は店名からもわかる通りマグロをひたすら食べてマグロに溺れたい人にも満足できるメニューがたくさんそろっているようでした。
もちろんどのメニューでもマグロカツ食べ放題。これは、すごい…


その後マグロカツを2枚おかわり。食事中の光景で申し訳ありませんがかなり満足度の高いメニューなのが伝わるかと思います。

たいへん美味しかったです。お腹いっぱい。
お会計は1,100円というのだからまたびっくりです。あれだけ豪華な内容でこのお値段は安いですよね。ごちそうさまでした。


この先に控えるのは本日第二の峠、薩埵峠(さったとうげ)です。


国道1号線静清バイパスの下を通って進みます。
ただ、この道だと旧東海道から逸れるので興津宿のほうに戻ることにしました。


旧東海道に戻ってみると、かなり立派なお寺を発見。
ちょうど清見寺というお寺の目の前に出ました。


このお寺、普通に立派だなぁと立ち止まったのですがよく見たら境内を東海道本線が通っているんですね。

このお寺の門に書かれている「東海名區」
東海道沿いだから何か関係があるのかなぁと思っていましたが、これは朝鮮通信使をおもてなしした際にここは実にいいところだ!と日本のいい所的な意味でこの文字を書いたんだとか。
朝鮮通信使を何度も招いてきたお寺ということで特に多くの資料が残されているそうです。


興津宿を経由し、


14:05 興津駅に到着。




興津川を渡ってすぐのところで東海道線を撮っていくことにしました。
背後には駿河健康ランドが見えるあたりです、東海道本線鈍行旅行をしたことがある人なら見たことがあるのではないでしょうか?


14:35 熱海行がやってきました。
着く直前に一本行ってしまったためここで15分ほど待ちぼうけを食らっておりました。ちょうどいい休憩ということにしましょう。


ちょうど電車を撮っていた位置からすぐのところには川越遺跡の看板が立てられていました。
ここ興津川も川越人足が活躍した川だったんですね、大井川や安倍川に比べると川幅は狭そうな気がしますが。


看板に沿って旧東海道薩埵峠を目指します。


残りアシスト距離は53km。これならどんな急坂でも安心ですね。

…などと思っていたのですが。




現地に行くまで知らなかったのですが、薩埵峠って階段で越えていたんですね。こりゃ自転車では進めませんわ。


仕方がないので坂を下りて国道1号線に沿って由比方面を目指すことにします。

【注意】この先危険運転

この先の区間ですが、私が進んだ経路はどう考えてもおすすめできる行き方ではありません。
というか私も安全な歩道の存在を知っていれば迷わずそっちを選んでいましたよ。さすがに危険すぎます、下手したら死ぬ。

さて、では私が道をミスった件について順を追って説明しましょう。


まずはこちら、非常にわかりづらいですが周辺地図です。
青色の線が旧東海道に沿ったルートとなっており、これに沿って進んだところ階段に遭遇。
仕方ないので下山してから道を間違えました。


私が辿ったのは緑色のルート、洞踏切から国道1号線を走行しています。


それに対し、今思うとこっち行くべきだったよなぁと思うのがピンク色のルート。一旦駿河健康ランドのあたりまで戻っています。


洞踏切に来た時、私は思いました。こんなバイパス道なら普通は自転車進入禁止なんじゃないか?と。
そこで調べてみたのですが、どうやらこの区間(区間5-2付近)は通っていいということになっているようです。
対岸を見ても歩道らしきものはなく(擁壁の裏に隠れて見えなかった)ここを行けってことかと進んでいったわけです。


これが洞踏切の拡大図。私は緑色の線に沿って国道1号線へ進入しております。


Googlemapで確認したところ、図中の1番の位置にはこの先歩道がないのでいったん戻って迂回してくださいという看板があることが確認できます。
これによって清水方面からやって来た人は異変に気付いて引き返すわけですね。


それに対して2番の位置はこちら。ちょっとわかりづらいですが看板は一切ありません。
まあ普通に考えてこの踏切を渡ってくる人は地元の方が大半でしょうからね、にしても最後の砦の位置にもう一枚看板が欲しかったところです。
私みたいに自転車で行けるとこまで旧東海道を辿って、仕方ないから戻ってくるという人がいないこともないはずです。
そうなるとこの位置から直進してしまうというのも仕方がないんじゃないかなぁと思います。

なお、一応念押しで言っておきますがあくまでこの区間は自転車通行可能な区間です。
だけれども路肩が狭く交通量が極めて多く下手したら死ぬような路線なのでもうちょっと注意喚起の案内が欲しかったなぁと思うのです。

途中で歩道の高度が高くなって対岸に見えたものの時すでに遅し。
ここで引き返したら逆走になってしまい余計危険です、詰んだ…


途中にはちょっと広めの場所もあるので休憩はできるのですが、バイパスということで信号機によって車の流れが途切れるということが全然ありません。
また、路肩が狭く左側が崖な割にバイパスは左カーブを描いております。
下手したら第1車線を走行する大型トラックに轢かれて死にます。何度も言いますがめちゃくちゃ危険です。


ただ、途中にあったこの看板を見て分かる通り「この先2200m」を過ぎると自転車歩行者通行禁止ということはここは通っても問題ないということです。ただおすすめはしません。




東名高速道路の下を潜って


15:05 どうにか西倉沢の交差点までたどり着けました。
こっちから進むとなれば押しボタン式の信号機でバイパスを渡った先に太平洋岸自転車道が続いているので迷うことはないと思いますが…

あの案内の無さはさすがに怖いですよ、違反はしてないはずですけど恐怖を感じました。


ここから少し戻る形で旧東海道薩埵峠展望台へ。
由比宿側から展望台までは自動車でも行ける道が整備されています、勾配はかなり急ですが。


ギア1に設定し坂道モードでアシストを効かせグイグイと登っていきます。
柑橘類の栽培が盛んなようで、恐らく今は使わなくなったと思われる農作業用のモノレールのレールがたくさん残っています。


15;15 薩埵峠展望台駐車場。


ここから少し歩くと展望台が見えてきます。


おぉ、対岸にはこれから行く沼津市方面が…霞んでますね。
背後に本来見えるはずの富士山も…あれ?どこに隠れたんだ?


看板には理想の風景が載っていました、そうですこういう浮世絵に描かれた感じの画が見たいんですよ。
ここ薩埵峠は昔から風光明媚な場所として浮世絵に描かれてきたわけですが、東海道本線・国道1号線・東名高速道路が通るようになってそれらが交差するようになってより魅力を増したような気がします。
特に、大きなカーブを描いて交差する東名高速道路。このダイナミックさがいいですよね。


曇っていて思ったほどの絶景ではありませんでしたので早々に引き返し由比宿へ向かいます。


宿場町のエリアを通っていて気づきました、さっき盛んに栽培されていた柑橘類はビワだったんですね。


線路が上から見下ろせる小さな公園を発見、ここで1枚撮っていくことにします。


ちょうど上下列車がいいタイミングですれ違ってくれました。これは大満足です。


この公園の端には工の字の杭がありました。斜面の上のここまで鉄道用地という扱いなんですかね?
ベンチが設けてあったので別に立ち入り禁止ということはないと思いますが。

ちなみに、この場所のすぐ近くには桜えび料理の名店「くらさわや」さんがあります。
全く存在を知らず帰ってきてから調べて知ったのですが、グルメ漫画「美味しんぼ」で取り上げられたり水曜どうでしょうの2011年企画「原付日本列島制覇」でも立ち寄っていたそうです。どうでしょうは見たはずなんだけどなぁ覚えてないや…




15:41 由比駅到着。
高校生のころなんかこの地に対するイメージは「うんたん」でしかなくどういう所か全くイメージがなかったのですがなかなか素敵な雰囲気ですね。


海と山のどちらにも近く、斜面を生かしたビワの生産だけでなく由比漁港から水揚げされる桜えびとシラスが有名なようです。
特に桜えびが一押しみたいですね。




由比駅を出る熱海行、今度は313系が前でやってきました。
そういえば静岡地区では211系も313系も共にロングシートなので特に決まりがないんですね。
元中央線ユーザーなので、211系と違ってクロスシートの313系は基本的に名古屋方に繋ぐ(恐らく大曽根駅対策)っていうイメージがあって共通運用というのは違和感を覚えるものです。


東海道本線から分かれていく旧東海道。
こちらに沿ってさらに東へ、三島まではまだ38kmほどあります。


由比塾本陣があった場所に建っているのが東海道広重美術館。
東海道五十三次で知られる歌川広重の浮世絵に関する美術館ということで、折角東海道を辿る旅をしているわけなので行ってみたいところですが時間の都合上パス…無念。

今回はほぼ通過するだけになった由比宿。調べれば調べるほど行ってみたい場所が多い魅力的な場所だなぁと帰ってから思ったりしています。
・浮世絵を見に「東海道広重美術館」
・桜えびが食べたい「くらさわや」
・次こそ富士山リベンジ「薩埵峠展望台」
・安全運転で再走だ「太平洋岸自転車道」
・実は由比で作ってる「由比缶詰所、いなば食品」

これに加えて静岡市内で新たに始まったHELLOCYCLINGステーションを使ってみたいというのもありますし、今度三島から先を走るときにはその前に清水から由比辺りで往復して楽しんで来ようと思います。




15:59 蒲原駅前に到着。




この先の蒲原宿で特に気になったのがこちら、大正時代に建てられた旧五十嵐歯科医院。
国登録有形文化財に指定された貴重な建築物ということで、内部見学したら楽しそうです。


ちなみに、蒲原宿の最寄り駅は新蒲原駅。
歴史的には蒲原駅のほうが古く、あとから作られたことから新蒲原駅と名乗っていますが旧宿場町があって蒲原の中心地に近いのは新蒲原というちょっと不思議な現象が起こっています。

最初に富士川~興津間に駅を置くことになった際にはそんなところに置いたら富士川駅との駅間が短くなりすぎるだろうということで由比からも手ごろな距離を模索しこの位置となったようです。
その後由比駅が誕生、だったら蒲原駅を蒲原の中心地に動かそうとなったものの叶わず新たに新蒲原駅を置くことになったそうです。
こういった影響で今でも蒲原駅より新蒲原駅のほうが乗降客数が多いんだとか。こんな歴史があったとは知りませんでした。


新蒲原駅の付近で車窓からも目立つので見覚えがある方も多いかと思います、こちらは日本軽金属株式会社富士川第二発電所。
近くで見るとこれは、結構な迫力がありますね。かっこいい。




そのまま国道1号線の歩道を行けばよかったんですが、ちょっと道が狭かったので富士川駅東側の工場地帯を抜けることに。
走りやすさの点ではこっちの道を選んで正解な気がしました。


16:40 富士川西詰




この川は大きな堤防のようなもので締め切って東側の一部のみで流れるように制御されているんですね。


橋からは東名高速道路富士川SAの観覧車も見えます。
日本道路公団が解体された後、SAの魅力向上に取り組んだ第1弾ともいえるのがここ。
ただの休憩所から目的地へ変えるとかいうなかなか挑戦的な取り組み、ネクスコさんすごい。


鉄骨が物々しい富士川橋を渡っていきます。この年代の橋かっこいいですよね。




渡り終えた先には石碑が。これだけの川なのでやはり昔は橋を架けることが出来なかったわけです。
富士川は水深があったということなのか、ここは渡し船が出ていたそうです。


本日二度目の柚木駅前を通過し富士市内へ(写真撮り忘れた)
この通りっててっきり国道1号線だと思っていたんですけどこのあたりの東海道は県道だったんですね、国道1号線は新富士駅の南側を通っているようです。


富士駅に至る通りと交差してしばらくすると、面白い緑道を発見。
これは…身延線旧ルートの廃線跡ですね!昔は静岡方へ直通運転できる線形になっていたので富士駅を出ると左に120度ほど向きを変えて北へ向かっていました。これは一度見ておきたかった。


左富士交差点で岳南電車と交差。なお富士山は見えず…


ジヤトコ前駅を経由し、吉原地区で言っておきたい駅へ…


と思ったのですが迷いました。無駄にぐるぐるしています。


目的地の近くで好物のポンチョを発見。この行き先を見てみると、吉原中央駅。
実は「吉原中央駅」という名前の駅は日本の鉄道をくまなく探しても出てきません。


この駅は国鉄のきっぷの連絡運輸を取り扱っていた自動車駅。古くは吉原市駅という名前でした。
ただ国鉄バスの駅というわけではなかったようで、岳南鉄道バスの自動車駅だったようです。
元々国鉄バスがあった名残で自動車駅として残る例は近江土山駅や西渡駅などがありますが私鉄の駅となると珍しい。


また、現在でも栄える街の中心部でごく当然のように「吉原中央駅」と案内されているのはなかなか不思議な光景です。
もしかしたら、現在日本で一番活気のある自動車駅なのかもしれません。


鉄道からはちょっと離れているはずなのに活気のある吉原の中心部。ジヤトコをはじめとした工場のおかげという面はありそうです。




17:53 吉原本町駅。再度岳南鉄道にぶつかります。
駅舎の規模で言ったらさっきの吉原中央駅のほうがだいぶ立派だった気がします、あと立地も向こうのほうが優れていますし。


さっき左富士交差点で見たものとは異なり今度は緑色2両編成の電車。
岳南鉄道も乗ったことないんですよね、いつか乗りにいかねば…


少し進むと左富士と呼ばれた地の解説の看板が出てきました。
分かるとは思いますが、さっきの左富士交差点からそんなに離れていません。無駄にぐるぐるしたせいでこんな風になっております。

水害が多く2度も宿場の移転がされた吉原宿。
この地図を見ると現在の中心地は2度目の移転先の新吉原宿のあたりみたいですね、やっぱりあの雰囲気は元宿場町でしたか。
そうして移転が行われた結果、吉原宿の手前では大きく北へ90度方向を変える道筋に代わりました。
これにより、今までずっと右手に見えていた富士がこのあたりからは左に見えるぞということで左富士と呼ばれるようになったそうです。
まあ、今日の天気じゃ富士山見えないんですけどね…

ここで皆様、お気づきでしょうか?
今まで近江/遠江など基本的には基準点は京都、そこを基準にして見るのが当たり前でした。
それに対しこの左富士は東京(江戸)起点の視点で語られています。
これは2度の移転をした頃には東京のほうが力を持っていたということなのか、単純に地理的に東京のほうが近いということなのか…
詳しく調べてみようと思います、ちょっと調べただけではわかりませんでした。


広い水田の奥にダイナミックに富士山が…見えませんね(n回目)


18:19 東田子の浦駅前。
今日は距離が短いし余裕余裕~と思っていたら日が暮れかけてきました。やっぱりこうなる。


あとはひたすらまっすぐ行きます、沼津市に突入。


旧東海道を進んでいるのですが、あくまで旧街道ということで自動車のメインルートではないということでコンビニが全然ないんですね。
しょうがないので通り沿いのアパートの入口にある自販機で休憩させていただきました。


旧国一通りという分かりやすい名前の通りを進み沼津の市街地を目指します。


19:13 沼津駅前に到着。まさかここまで自転車で来れるとは。


この通りすっかり日が暮れてしまいました。思ったより賑わっていますね。


沼津にもHELLOCYCLINGステーションはあるのでここで返してもいいのですが、次回以降楽したい&帰りやすさから1駅先の三島まで行くこととしました。


夜になってしまったので特に観光という感じではありませんが、三島を目指して自転車を進めます。


19:48 三島駅前、本日の移動はここまでとします。
Google先生によると藤枝から約93km、ついにここまで来ましたか。




返却ステーションの位置を探すのに少し手間取り20:00に返却。


11時間1分の利用、12時間以内の上限が適用となって利用料金は800円で済みました。
え、安くないですか。一日遊ばせてもらって800円とは、なんか申し訳なくなってきます。


さて、何度か紹介しておりますが現在の情勢ではまだ神奈川・東京へ渡ることは"極力控える"べきとお達しが出ております。
このため、静岡県の東端に位置する三島までは来れてもこの先箱根峠を越えることはやめておいたほうがいいなと判断しました。




そういうわけで、三島についてすぐですが密を避けて草津へ帰ることにしました。
三島の観光については、また今度三島に前日入りするときに回ってみようと思います。

早く神奈川・東京に渡っていい宣言が出てほしいものです。


最後に、東海道サイクリングでのここまでのルートを振り返ってひとまず今回は終わりにします(クリックで拡大可能)
長文となりましたがお読みいただきありがとうございました。次回も是非。


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