motoryama7011fの鉄ヲタ日記

おでかけしたい

新旧の鉄道を辿る敦賀の旅

2022-02-12 15:23:30 | 旅行



少し前ですが名古屋に遊びに行きまして、その帰りがけついでに敦賀にやってきました。
名古屋から関西方面への帰り道に米原までしらさぎ号に乗車するというのは何度もやったことがあるのですが、北陸線方面へ通し乗車で座席の回転が必要となる乗車は久々でした。
夜遅くに敦賀に到着したため駅前の東横インで一泊。ルートインも駅前にあるので意外と便利だったりします。


翌朝やって来たのはこちら。敦賀駅前の立体駐輪場の一角につるがシェアサイクルのポートが設けられています。
ドコモバイクシェアのシステムを採用しているため、独自のアプリを新たにダウンロードせずに済むのがありがたいところです。


キャパ無制限で溢れがちなシステムのドコモバイクシェアですが、ここはかなり台数に余裕がありそうです。


ポートマップを見てもわかるとおり、つるがシェアサイクルの拠点ポートになっているようでここだけ台数が圧倒的なことになっています。
雪国のシェアサイクルなので、拠点ポートが屋根付きというのは安心できます。

敦賀は山と海に囲まれた比較的狭い範囲ながら、とはいえ歩いて観光地を巡るのには不便な環境なので自転車が生きる環境にあるかと思います。
観光利用というだけなら乗り捨てする必要もないためただのレンタサイクルで十分な気がしますが、無人貸出しのできる点からは有利なのかなぁと思います。
なお、つるがシェアサイクルは24時間利用可能な他都市と異なり5:00~24:00の制限があります。普通に利用する分には何ら問題がありません。
有人のレンタサイクルだと10:00~16:30とかザラなのでこの点もシェアサイクルの強みを生かしている気がします。




敦賀駅で自転車をレンタル、折角なのでトップナンバーを選択。
雪国敦賀ではありますが通行の妨げになるような積雪は無く快適にサイクリングしていけそうです。


駅を出てちょっと進むと、さっそく面白いものに遭遇。
こちらはかつて敦賀駅から分岐していた北陸本線の支線、通称敦賀港線の廃線跡です。
廃線跡を辿るのはあとにして、別方面へ向かいます。


既にかなり出来上がっている北陸新幹線の高架橋と北陸本線の交差点が見られるところにやってきました。
画像中央に見える新しそうなアパートは「ウエストテラス敦賀」という名前が掲げられていたので、JR西日本の社員寮の類なのかなぁと思います。
鉄道用地に挟まれた場所だとありがちな利用方法な気がします。




新幹線の高架橋を背景に見ながら特急街道を進む681系はやっぱりかっこいいものです。


貨物列車も見られました。北斗星の機関車はちょっとだけ珍しい機関車です。
日本海縦貫線を構成する大事な北陸本線、貨物列車ウォッチングも楽しいかと思います。




この先で自転車を漕いで目指したのは、敦賀駅から約4kmの北陸本線旧線の樫曲トンネル。
廃線跡が道路に転用されているのですが、この樫曲トンネルはそのまま残され道路はトンネル倒壊する形で通されています。




トンネル内部には後付けですがいい雰囲気の照明が取り付けられています。




敦賀駅方の解説看板にはレンガの積み方に関する解説まで設けられていて結構マニアックで面白いです。
ここからさらに2kmほど進むと旧新保駅跡の石碑などもありますが、トンネルほどの遺構もありませんしあまり遠くに行っても仕方がないのでここで引き返しました。


北陸トンネルの入口すぐ手前に位置する木ノ芽踏切にて(北陸トンネルの入口を撮り忘れた…)
この踏切と1つ敦賀方の大蔵踏切の2箇所はデッドセクションを挟み交流側に位置しているため2万ボルト注意の看板が見られます。


デッドセクションが近づいていることを知らせる切換標


交直セクションに関する標識類を手軽に観察できるのも自転車の強みかと思います。


デッドセクションの標識は赤色がかなり退色しちゃっています。仕方ない。


上り米原行きの線路のデッドセクションは下りのセクション位置と少しずれた位置に設けられています。
下りのセクションが結構離れているのは、敦賀駅を出発した列車に対して加速の余裕を持たせる意味とかがあるんでしょうか…?
このあたりは線路のすぐ隣に小道が通っているので、死電区間の架線の構造が違っている様子を観察できます。


さて、戻ってきました。ここからは敦賀港線の廃線跡に沿って敦賀港を目指します。


早速現れたのはこちら。2009年に休止された敦賀港線ですが今でも信号機は撤去されず休止状態を保っているんですね。
敦賀駅の場内信号機、進路表示器も残されています。




遠方信号機も綺麗な状態で残っています。かなり新しそうなので転用すれば良さそうな気がしますが…
[下場遠]の線路呼称も残っています。


先程の遠方信号機の背後に見えていた高架道路を潜ると大きく右にカーブしていきます。
ここに引上げ目標があるということは、ここは敦賀港駅の場内であるはずなのでこの間で敦賀港駅の場内に入っているのかと思います。
場内信号機は建植されていませんが、その代わり出発反応標識らしきものが見えています。また今度詳しく調べようと思います。


この先で崖の裏みたいな場所を通っていきます。ここまで来ても線路は綺麗に残っています。


敦賀港駅長の名が入った注意看板もまだ残っています。


崖と線路に挟まれた立地のお家、この3軒のためだけの踏切っぽいです。


恐らく休止後に造られた構造物、廃止ではなく休止であったため敦賀港線が通ることを想定した構造にしていたみたいです。




敦賀港線もそろそろ終点といったところにある湧水踏切。横倒しにされた踏切警報機がかなりそそられます。


その1つ隣、第一泉踏切では場内信号機も残っておりかなりいい感じです。


ここの信号機の線路呼称は下り本線と上り1番線ということでしょうか。


この先で線路が分岐し敦賀港駅の貨物ヤードへ続いていきます。






現在でも多くのコンテナが置かれていますが、先述の通り敦賀港線は既に廃線となっています。
そのため、現在はトラック便専用のオフレールステーションに転換されたうえで利用されています。


敦賀港駅のかつての駅舎も残されています。




コンテナヤードの片隅を見てみると、貨車移動機がポツンと取り残されていました。






敦賀港駅の近くにある赤レンガ倉庫にやってきました。
ここの目の前には小浜線などで活躍した気動車キハ28が保存されています。
キハ58/28シリーズの中でも結構レアなパノラミックウィンドウ車。若干キハ40に近い雰囲気を感じる顔つきがいい感じです。


海がきれいな敦賀、歴史などを完全無視してただ歩いてみるだけでもいい場所だと思います。


カラスが、うまい棒を加えていました。なんで…?




かつてロシアへの航路が出ていた国際色溢れる町であった敦賀。
欧亜国際航路の桟橋が置かれていたあたりに再現駅舎が建てられ、敦賀鉄道記念館として利用されています。




平日なのもあってか私一人だけ。来館者名簿に記名してから館内を見ていると、よかったらどうぞとマンホールカードを頂いてしまいました。これは嬉しい。
ダムカードやマンホールカードって集め始めると止まらないイメージがあったりします。敦賀は気比の松原がデザインされているみたいです。


館内は結構貴重な鉄道関連の展示がたくさん置かれています。
蒸気機関車が配置された敦賀機関区(→敦賀第一機関区)と別に、交流電化後に電気機関車が配置された敦賀第二機関区の表札が展示されています。
敦賀駅のすぐ裏にあった第一機関区は新幹線駅の用地に、第二機関区は現在も除雪車などが置かれているのを車窓に見ることが出来ます。
交流電機と同じく表札も赤色で塗られていたんですね。


数多くの展示物の中の1つ、よくよく考えると???となったのがこちら。
名古屋鉄道管理局敦賀管理部の表札です。
国鉄時代は米原駅を境に金沢・名古屋・大阪の鉄道管理局が睨みあっており、その関係もあって新快速が彦根で折り返していたりとかしていたはずです。
敦賀が名古屋鉄道管理局の管轄だった時代があったとは知りませんでした。北陸本線が米原から延びていったことを考えれば確かにそうなってもおかしくない気はしますが。
1950年に改組されるまで金沢管理部と共に名古屋鉄道管理局の管轄だったのはやっぱり不思議な気がします。


赤レンガ倉庫横のキハ28が掲げていた急行わかさのスタフも展示されています。


今でも敦賀駅で活躍している列車ごとの案内板。禁煙マークが後付けだったり2号の部分が塗り潰されていたりと歴史を感じます。




敦賀鉄道記念館を十分に楽しんだ後、折角なので気比の松原へ。


気比の松原から駅の方面へ戻る際、市立敦賀病院の前の道で見つけたちょっと気になる道路標識。
マグネット式っぽいやつで「冬期間11/15~3/31」が貼られています。その下は、なんだろう…


この場所の反対車線の標識は、本来であれば同じマグネットで上から貼ってあるはずなのですが取れちゃっていたみたいです。
(少し進んだ先に同じ標識がもう1対あるのですが、そちらは2つともマグネットが貼られていました)

「偶数月→」という制限は初めて見ました。つまり、この反対側は奇数月なわけです。
このあたりの道は3車線分程度で、両側に駐車してしまうと通れなくなるためこういった規制がされているようです。
何故月毎に駐車禁止の車線を変えるのかはわかりませんが、長期の駐車を避けつつ混乱しないちょうどいい期間が月毎だっていうことなんでしょうか。






駅に戻る前に、気比神宮にお参り。思ったよりも街中にあるんですね。
1月もかなり後半でしたがここが2022年初詣、結構いい雰囲気でした。




敦賀駅に戻ります。その途中で思ったのですが、敦賀って路上駐車を前提とした道路設計になっているのが凄い気がしました。
おそらく、降雪時の雪置き場を確保しつつそれ以外の時期に有効活用するみたいな意味があるんだと思います。
それこそさっき見た奇数/偶数月の規制の場所もですが。


そんな感じで結構面白かった敦賀の街中サイクリング。皆様も是非どうぞ。




次に来るときは北陸新幹線が延伸されていたりするんでしょうか…?

おわり


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コメント (2)
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