motoryama7011fの鉄ヲタ日記

おでかけしたい

加悦SL広場の車両観察

2019-06-21 16:10:03 | 旅行

与謝野駅から自転車でやってきました、加悦SL広場の様子をご紹介します。


駐車場入口にはアーチ鉄橋を渡る機関車のモニュメントがありました。


駐車場の片隅には京都市電のいわゆるN電が保存されていました。


こちらは、南海の電車みたいですね。


南海の車両と繋がっているカフェトレイン(閉店済)は東急(旧)3000系から改造された客車サハ3104。
数年で用途廃止となり、晩年は側板を取っ払って休憩室として使用されたもののカフェトレインにする際に再度板をはりなおしたそうです。
そのため、屋根と床下を残して総とっかえしたような形でかなり印象が異なっています。

東急(旧)3000系列といえば十和田観光電鉄や名鉄に移った車両については知っていましたが、まさか電車から客車に改造された挙句オープンカーにされてカフェ車両にされて今ではよくわからない形態で置き去りされています。


SL広場駐車場から見えるこちらはキハ08系。
客車改造の気動車の先駆けといえる車両で異様な形状が面白い車両です。
旧型式キハ40系と言っていたものの、万能新型気動車(新)キハ40系に譲る形で改番しています。


ここから眺める車両たち。後で見に行きましょう。




入口手前に止まっているこちらはキハ10系。
それまでの気動車は自動車と同じギアミッションを採用しており、1両あたり1人の運転手が必要な構造で連結運転に不向きでした。
2両以上で運転する際にはブザー合図を送りあって同時にギアーを入れるというめんどくさい構造を採用していました。
しかし、車内で発電し電気モーターを回す電気式では1両当たりの重量が大きくなるというデメリットがあり日本では広まりませんでした。

そんな中、トルクコンバータを採用することで液体式ながら総括制御ができるようになったディーゼルカーの革命児といえるのがこのキハ10系です。
連結運転に対する支障がなくなったため、今まで2両程度のローカル線にしか使えなかった気動車が長編成列車に使用可能になり、急行にも投入されるようになりました。


さて、入館します。
400円で館内見放題、多くの車両で車内も入れます。


入ってすぐの場所で屋根付きで保存されているのは2号機関車。


東海道本線の関西地区で初めに開業したときに導入された機関車が払い下げられてここまで流れてきたという車両で、現在は重要文化財に指定されています。




当時の客車は英国の影響を大きく受けており、トロッコ車両のように扉から乗り込むスタイルです。
また、外開きの扉が時代を感じます。






こちらは鉄道省形式1260形機関車。後ろには荷物緩急車もついています。
今の木次線の元となった簸上鉄道(ひかみてつどう)が発注した機関車だそうです。
旅客輸送に徹した2号機関車と違いこちらは主に貨物輸送に用いられ、大江山鉱山から岩滝工場へのニッケル鉱石輸送に充てられていたみたいです。


メインとなるこの2両の機関車。博物館明治村に近い雰囲気です。


103というプレートのこちらは鉄道省形式1045形機関車の同形機。




アメリカのポーター社製の小型機関車で特徴的な名盤が残っています。
地方路線の小型機関車として多く輸入されたポーター機。小さな動輪とずんぐりした車体がいいですよねぇ。


太陽がまぶしくて被写体が黒いのもあって白飛びしちゃってて申し訳ないのですが、奥に止まっているのは貴婦人C57とC58






メインの省式機関車に比べ結構錆が浮いちゃっています。維持は大変そうです…


驚いたのはこの投炭練習模型。
「燃焼効率!」とかいいながら筋肉痛になるほど体力を使うあれですよね。


転車台を囲んでいろいろな車両が並んでいます。
加悦SL広場という割にはSLに限らず多くの車両がほそんされていて見どころがかなり多いのがいいですね。


山口県の船木鉄道が発注したキハユニ51形。


ユニというだけあって郵便車マークが表示されています。


運転席も車内も自由に入れるのは大変助かります。
結構古そうな運転台、狭いという印象もありました。




客室を抜けると郵便荷物室がありました。
郵便室らしい小分けの棚がみられるのも面白いところです。




ローカル線に特化した感じのコンパクトなディーゼルカー。
デッキにミルク缶とか自転車とかを積んだらいい雰囲気になりそうです。


隣にある客車と車掌車も見に行くこととしましょう。




加悦SL広場に保存されていると聞いていたので楽しみにしていたヨ2000形。
形式名からしてヨ1000形の次の形式な雰囲気がしていますが、最初の車掌車はそこら辺にあった貨車を改造したものなので初めから車掌車としての用途で製造されたのはこの車両が初となります。




国鉄若松工場で製造され西舞鶴客貨車区で使用されていた車両。
基本的な構造はヨ3500やヨ5000などと同じスタイルですが、デッキ仕切り板がなくパイプなのが特徴的です。


車内の構造はのちの車掌車とほぼ同じ。
くじゅうエイドステーションで宿泊したワフ29500形とほぼ同じものを使用しているようで、最初から完成されたスタイルだったのが伺えます。




ブレーキ関連の装置もほぼ同じです。


最近塗りなおされたのでしょうか、綺麗な姿が見られて満足でした。




ハ10形客車が隣に保存されています。


ダブルルーフの美しい古風な客車。非常に美しく保存されています。


車両の銘板を見ると梅鉢鐵工所と書かれています。
聞いたことがないなぁと思いましたが、その後の帝国車輌、そして今でいう総合車両製作所につながるメーカーだそうです。


カトーくんとかいう小型機関車。かわいい。


こんな感じですが線路の構造は最新のものを採用しているみたいです。




キ100ラッセル車が置いてあります。こちらは高山駅付近で保存されているのを見たことがあるのでそこまで珍しいものとは思っていませんでした。


ただ、こちらの素晴らしいところは車内に入れちゃうことです。




いろいろと難しそうな機器がたくさん置かれていました。


車内には排雪列車のダイヤが当時のまま置かれていました。




車両先頭の運転席、おっと間違えました。操縦席というべきでしょうか。
あくまでこの車両は排雪に特化した構造なので運転関連の機器は存在せず、後ろから機関車に押してもらいます。
ここにあるレバーは除雪用ウイングの動作用のものみたいです。


運転関連の機器は存在していませんが、列車の先頭に立つことになるため緊急停車が必要になった時のために非常弁だけが供えられていました。


一段高い操縦席から背後を見ると、車内はだいぶガタガタしています。
ここから2段ほど降りて椅子部分に降りてもそれより後ろに行く際にまた一段段差がある構造をしています。

写真から見てわかるかなぁと思いますが、左右に備えられた除雪用ウイングを動かすための装置が中央に置いてあるので車内の移動がめんどくさい構造になっています。




外から見た除雪ウイングと形式表記。かっこいい。




やっぱり除雪車は前から見るほうがかっこいい気がしますが、後ろのゴツゴツした構造もいいものです。


転車台の脇から先ほどの車両たちを。この角度だとまだ白飛びが抑えられて写真映えはする感じでした。




動態保存車キハ101形。やはりきれいに保存されています。




貨車の中でも特にきれいだったのがこのワブ1形。こちらも最近整備された雰囲気があります。




輪っかを2つつなげたマークを掲げているこちらは日本冶金工業のディーゼル機関車。
ほかの車両と比べて新しい気がしました。


おそらく加悦SL広場で最も新しいと思われる除雪モーターカー。これは、保存なんですかね…?




先ほど駐車場からも見たキハ08.


この角度から見るとやっぱり客車っていう印象があります。


樹木に隠れてしまいますがキハ10との並びも展開されています。
この2両は特に保存価値の高い気動車だと思っているので出来たらきれいに整備してほしいなぁと思いました。


加悦鉄道晩年の車両同士の並び。往時の給油タンクも保存されているのが雰囲気出ていいものです。




まあ後はもう一周まわりを見て回ってきました。かっこいい。












入口の駅舎の中にはレールや当時の部品も数多く展示されています。




そんな具合で楽しい施設でした。
どうしても屋外展示なので痛みが目立つ車両もありましたが、定期的な修繕が行われているみたいでこれからも頑張ってもらいたいなぁと感じました。


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加悦SL広場へサイクリング

2019-06-21 00:16:43 | 旅行

さて、今回は前々から行きたいなぁと思っていた加悦(かや)SL広場に行ってきました。
京都府内ながら結構遠くてなかなか行く気にならなかったんですよねぇ…
朝のきのさき1号で福知山へ、その先京都丹後鉄道の特急たんごリレーで与謝野駅へ向かいます。

始発列車ははしだて号との分割はなく、単編成の4両。
合造車クモロハがありグリーン0.5両、指定1.5両、自由2両の構成となっています。
福知山方面への始発特急なだけあって自由席は結構埋まっていました。8割くらいでしょうか。

自由席2両だけなのに車掌さんが2名乗務されており、そんないらんやろと思っていましたが検札の様子を見ているとかなり時間がかかっていました。
どうやら、特急券を購入していない人がそこそこいるのに加え、ICカードで乗車し福知山・城崎温泉方面へ向かおうというお客さんが非常に多いみたいでした…
そのたびに乗車券を現金発券してIC取り消しの証明書を発券して、また京都とかのIC使える駅に戻ってからこの証明書で取り消してもらってなーと説明されているわけで…ご苦労様です。


福知山駅で京都丹後鉄道に乗り換えます。
特急たんごリレーの丹後の海号。前から乗ってみたいなぁと思っていたんですよねぇ。


右に止まっているこちらは今年5月18日からデビューした新型車両、KTR300形。
登場してまだ1か月経っていない新型車両、ぴかぴかでかっこいい。
新潟トランシスの標準車体そのままかと思いきや、前面角をトリムした角ばった形状にアレンジしているのがいいですね。
ライトも白い正方形のところしか発光しないのでライトとしての性能だけ考えたらもっと小型にできるところ、目としてこの形状にデザインされているのはとても好きです。
極限まで小型化すれば神戸市営地下鉄新車みたいに豆粒にできるんだとは思いますが、あれはなぁ…

今回乗るのは左のKTR8000形。はしだて号として京都に乗り入れてくる運用にも乗ってみたかったのですが時間的都合でたんごリレーとして乗車。


宮津駅から進行方向をかえ、天橋立・網野へ向かいます。
座席転換をしたいところですが、8割近いお客さんが後数分の天橋立で降りていくので座席を転換する気がないみたいです。
しゃーないので天橋立を出てガラガラになってから転換。


自由席側はフリースペースもあるのでそっちに行くのも楽しいと思います。
天橋立過ぎたらかなり座席が空くので移動し放題ですし。
KTR8000形ですが、フリースペースのある側の運転席は展望がしやすい半室運転席になっているみたいです。




青い車体をギラリと光らせて去っていきました。見た目はJR九州のD&S列車ですよねぇ。かっこいい。




野田川駅から改称された久美浜駅で下車。
今回目的地としている加悦へ向かっていた加悦鉄道線はこの駅から分岐していました。


この駅でレンタサイクルを借りて加悦へ。
どこで借りればええんやと少し悩みましたが、駅のきっぷ売り場で借りるんですか。


与謝野駅のちょうど裏側、自転車だと踏切まで行って戻ってくるためちょっと遠回りになります。
廃線跡サイクリングロード上には昔の駅の跡である旨の看板が立っています。
加悦鉄道が出ていたころのここの駅名は丹後山田駅。野田川駅より前の名前ですか。

JR西日本から北近畿タンゴ鉄道に移管されると同時に野田川町の中心駅ということで改称。
その後WILLER TRAINSに移管の際には野田川町は加悦町、岩滝町と合併し与謝野町に名前が変わっていたので合わせる形で改称しています。


ここからまっすぐ伸びる加悦鉄道廃線跡。
全線にわたってサイクリングロードとして整備されています。


1駅目の水戸谷駅、この角度から見ると駅っぽいですよね。




こちらが水戸谷駅跡地にできた休憩所。


今回借りている自転車がこちら、200円で借りてきました。
サドルが低くギアはなくもちろん電動アシストもない仕様ですが、加悦鉄道跡地は基本的に平坦線なのでそこまで困ることはありません。


私鉄なので駅間は1km程度と細かく設定されています。


サイクリングロード上に新たに整備された勾配標。雰囲気が出る演出でとてもいいなぁと思います。


次の駅は加悦谷高校前、いわゆる請願駅です。
当時の写真が掲げられていますが、ザ・仮乗降場っていう感じの簡易なホームが素敵です。


廃線跡の西側には住宅地がありますが東側は田んぼが広がります。こんな雰囲気の中サイクリングできるのは最高ですよ。


ずっと直線だった配線後はここで緩やかに左カーブを描きます。
鉄道基準でいえばそこまで大半径ではないのですが、サイクリングロードとしてはかなり緩やかなカーブになっています。
また、この画面右手に見える住宅がどれも勝手口側を向けているのがお判りでしょうか。
今では遊歩道ですが昔は線路があったところなので、柵が設けられていたり大きな段差があったりするのが見て取れます。


三河内口駅。


きっぷを委託販売していたものの、急に辞任しちゃうもんだからも待ったんですわといったエピソードが紹介されています。




丹後三河内駅。さっきと背景が大して変わってませんね。


ここの駅は当時の駅舎があった区画が今でもきれいに残っていました。
ちょうど手前の草が生えているところに駅舎があった感じみたいですね。




そして終点の加悦駅に到着です。
左にカーブを描いていますが、当時は貨物側線が多く比較的広い敷地を有していたためその外周をなぞっているようです。
このあたりから直進し、画像右手の商工会の前をゆく道とサイクリングロードとの間がすべて加悦駅構内だったっぽいです。
跡地の多くは与謝野町加悦庁舎として活用されています。




腕木式信号機とともに保存されている当時の加悦駅舎。
土日のみ資料館として公開されています。平日に行ったので外から眺めるだけですが当時の駅舎をこうやって保存してくれているのはいいことですよね。

サイクリングロードに戻ります。
先ほどの加悦駅跡看板を紹介する際「終点」といった割に、看板左側には大江山鉱山の文字があります。

加悦から先、SL広場のある大江山鉱山駅跡までは貨物専用線となっています。
また、路線の反対側にも貨物船は伸びており、丹後山田駅から日本冶金岩滝工場までの間でも貨物輸送が行われていました。

元々この加悦鉄道は特産品の丹後ちりめんの輸送を主として開通したのですが、開通後15年ほど経ったころに大江山ニッケル鉱山での採掘が開始されます。
そこで、加悦鉄道線の両端から貨物線を伸ばすことで鉱山から海沿いで資材調達に長けた工場までの輸送を行うことになるわけです。




そんな鉱山へ向かう貨物線へ向かっていくとすぐに、転車台跡を発見。
転車台自体はこれから向かう加悦SL広場に移設保存されているのですが、この場所に転車台があったということをこの看板が伝えてくれているわけです。


また、粋な計らいというべきでしょうか。加悦庁舎併設の建物内のエントランスに当時の転車台をイメージさせる意匠が取り入れられています。


加悦駅構内を抜けてすぐ、当時の踏切の跡がわかりやすく残っている箇所がありました。


ガーター橋もそのままなサイクリングロード、いいっすねぇ。


大江山鉱山の鉱石輸送を目的とした貨物線なので途中駅はないのですが、桜内駅という看板を発見。
貨物線としての用途がなくなったのちに地方鉄道線旅客営業免許を取得し旅客営業を行おうと準備していたものの、バス路線が並行しているため不要と判断され一度も営業することなく書類上廃止された「幻の駅」だそうです。




ここまで最大でも10‰程度の勾配でしたが、最後の最後で28パーミルの急勾配…
距離自体は大したことないのですが結構険しいです。
加悦SL広場の敷地を造成するうえでこのあたりのサイクリングロードも同様にかさ上げされている可能性があるので現役当時のこんな急勾配だったかはわかりませんが。


看板が見えてきたら目的地はすぐそこ。
大江山鉱山駅跡地付近にある加悦SL広場に到着です。


この先の模様は記事を分けようかと思います。
思っていたより展示車両が豊富でさらっと流せる量ではなさそうなので。



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