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2016年:パナマ・アメリカ。 監督:ジョナタン・ヤクボウィッツ。 WOWOWからの録画。
ボクシング映画です。ボクシング映画には良作が多いと思うんですが、
今回の作品は「あれ?」と感じてしまいました。
なんというか、全体にそつなく纏まってはいるんだけどね....という感じ。
実話をベースにしているようで、そういう意味では実在のプロボクサー、
ロベルト・デュラン氏の伝記映画とも言えそうです。
パナマ市の片隅のスラム街に、えらく喧嘩の強い少年がいた。
彼は金を賭け、自分よりも大きな相手と路上ファイトをする。そして必ず勝つ。
そんな彼に大きな素質を見出し、何とかチャンピオンに育てようと考えたジムのオーナー。
少し勝ち進んだところでオーナーは超一流のトレーナーを口説いて連れてくる。
米国人のレイ・アーセルがその男だ。
何しろ20人ものチャンピオンを育てたというのだから本当のホンモノだ。
彼と組んだデュランは連戦連勝を重ねていき世界チャンピオンになり、
次第にパナマ国民から英雄視されるようになっていく。
私生活では偶然街で見かけた超美人のフェリシダードに一目ぼれ。
はじめは住む世界が違うと本気にされなかったが、猛プッシュの甲斐あってとうとう恋仲に。
何人もの子どもにも恵まれて順調な人生かに見えたが....。
王者デュランに挑戦するのはシュガー・レイ・レナード。
実力も相当なものだが、それ以上に頭脳的な作戦でデュランに
さまざまに揺さぶりをかけてくる。
試合はデュランが勝利するが、すぐさまリターンマッチを申し出るシュガー。
受けるつもりはなかったデュランだが、800万ドルという賞金額を知るや
周囲の人間たちが色めきたち、無理やり再試合が決定してしまう。
もともと気が進まないうえに、試合中にプライドを傷つけられる言動を受けて
試合放棄してしまうデュラン。
誰も彼の気持ちに気づこうとしない。
ヤツは怖じ気づいたとしか受け取られない。
そして試合放棄してしまった事実は重い。
興行主(マフィア)に盾つくことを意味するからだ。
もはや相手にしてくれる人間はおらず、ボクサーとしては終わっも同然だ。
こうしてデュランは過去の人となり、僅かにその名を知る子どもからも
小馬鹿にされるようなありさまだ。
だがいつまでも彼の気持ちは沈んだままではいなかった。
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デビー・ムーアとの顔合わせ。序盤はデビーがリードする。
相当な年月の経過後、再起を決意するデュラン。
長いブランクがあるとはいえ、彼の栄光ある名前はまだ世間に忘れられてはいない。
だが話に乗ってくる興行主は、やはりいない。
いまは引退しているが、彼の元トレーナー、レイ・アーセルはこうした状況をみて
友情のために一肌脱ぐことにする。
レイは知っている興行主のもとに出向き、いま若く実力のあるデビー・ムーアとの
組み合わせを提案する。実際デビーは強すぎて戦おうという相手がいないのだった。
そこに対戦相手として知名度のあるロベルト・デュランを組めば多くの客を呼べるだろう。
確かにそれなら儲かりそうだと興行主も結局は折れ、試合が行われることになる。
ふたをあけてみるとレイの目論見は大当たり。チケットの売れ行きは上々で興行主も上機嫌だ。
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ラウンドが進むにつれ、ロベルトがデビーを圧倒する流れに。結末は?
かつて『レイジング・ブル』で壮絶なまでのボクシング劇を体現してみせたデ・ニーロ。
ここでは(年齢的に)流石にボクサーではなく、脇のトレーナー役として出ています。
ただ映画は全体的に平坦な流れで、適当に時間つぶしになればいいという人以外には、
あまり薦められないかもしれません。
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