みかんの部屋

自分の趣味(映画・漫画など)に関しての雑記ブログです。

『オフィス 檻の中の群狼』観ました。

2017-10-02 16:00:00 | アジア映画
2015年:韓国。 監督:ホン・ウォンチャン。 WOWOWからの録画。
事前知識なしで観ましたが、まあまあ面白かったです。
ただ結末が、いまひとつ曖昧なのでモヤッとした気分が残るかもしれません。

 
キム課長の帰宅。                  家族全員を金づちで殴り殺す。

家族思いの優しいパパと周囲からは思われていたキム課長。しかし突然暗い本性を現す。
あろうことか母親、妻、そして幼い息子を金づちで殴り殺し、以後姿を消したのだった。

 
㊧部長と ㊨刑事。                 緘口令が敷かれ、当たり障りのない証言ばかり。

家族を惨殺したあと姿を消したキム課長。
彼の勤めていた会社に聞きこみ捜査のために刑事がやってきた。
職場の同僚たちはもちろん、見習い社員に対しても例外なく話を聞こうとする。
会社側にしてみれば世間体もあるし、なるべく穏便に済ませたいようだ。

 
刑事は見習い社員にも聞きこみ捜査。         部長は怒鳴り散らす。職場の雰囲気は暗い。

ただでさえ営業成績が上がらない中でのキム課長の不祥事。
部長はいたく不機嫌だ。
部下たちに対して普段以上に暴言・叱責がエスカレートする。
職場の雰囲気は暗くなり「こんな職場はもう辞めたい」との言葉も出る....。
警察が必死にゆくえを探しているキム課長。
しかし意外にも彼は会社の中に姿を隠していた。
天井裏、事務机の奥、物陰などに身を隠しつつ社員たちの動静を監視しているのだった。
まるで『オペラ座の怪人』のようですね(^^;

 
深夜残業のチョン代理。キム課長が姿を現す。     天井から首を吊られ殺されたチョン代理。

部下をしじゅう怒鳴りつけていた部長も、あるとき死体で発見される。
ストーリー中盤まではあまり明らかにされないのですが、
実はキム課長は職場の中では浮いた存在であり、まじめで大人しいだけが取り柄の彼は、
上役からは格好のイジメの対象とされていたようだった。
そのことの沸騰点を越えたとき、キム課長に一種のスィッチが入ったようだった。
だが同様の精神構造を持つ者が職場にもう一人いた。
キム課長亡きあとも、その者に殺意のバトンタッチがなされ、殺人事件は続いていく....。

キム課長の遺した言葉に「職場(オフィス)とは猛獣たちの檻のようである」
とありますが、それがこの映画のタイトルにもなっています。
多少の不満点は見えるにしろ、観て損のない映画ではないかと思いました。