goo blog サービス終了のお知らせ 

みかんの部屋

自分の趣味(映画・漫画など)に関しての雑記ブログです。

『シング・ストリート 未来へのうた』観ました。

2017-11-06 16:00:00 | 洋画
2016年:アイルランド・英・米。 監督:ジョン・カーニー。 WOWOWからの録画。
1980年代、大不況にあえぐダブリン。街には失業者がゴロゴロしていた。
コナー少年の家庭も経済状況の厳しさは同様だ。
父親は長期間の失業中、兄も職に就けないまま家でブラブラしている。
母親のパート収入だけが、一家の唯一の命綱。
そんな状況でも若者たちは恋をするし、自分の未来に夢を抱く。

 
美しいラフィナに一目惚れ。            思い切って声をかけてみる。

14歳のコナーは、いつも校門の前に佇んでいる美しいラフィナに恋してしまう。
彼女は年上で、すでに付き合っている男もいるようだ。
だが勇気を出して声をかけてみる。
「僕たちバンドやってんだ。一緒にミュージックビデオを制作してみないか?」
この言葉は彼女の心を動かしたようだ。
彼女もまた有名になりたい、世に出たいという願いを持っていたのだった。
ただバンドの話は、この時点では単なるコナーの出まかせだった。

 
急造りのバンドだが、熱心に練習。         兄から「人マネだけはするな」と忠告される。

急いで周りにいる連中に「バンドを作ろう」と声をかけて回る。
映画だから、あっという間に都合よくメンバーが集まる(^^;
そしてメキメキとバンドの実力が上がっていく。何しろ映画だから(^^;

 
路上演奏とクリップ撮影を同時進行。        自転車で彼女を送る。口も利くようになる。

かき集めたメンバーと機材で、実際にMTVよろしくミュージック・クリップを撮ってみる。
素人にしてはまあまあの仕上がりだろう。だんだん音楽活動も本格化していくコナーたち。
少しづつラフィナとも親しくなっていく。

 
外見も大事。髪を染めるコナー。          他の男のクルマで帰るラフィナ。敗北感。

ミュージシャンはビジュアル要素も大事だと、髪を染めるコナー。
だが厳格な校長から直ちに目をつけられ、有無を言わせず止めさせられてしまう。
ラフィナの男は、クルマで彼女を送りにくる。
「じゃあね、バイバイ」その軽い口調に、男としての敗北を感じるコナー(^^;
あるときラフィナは急に姿を見せなくなる。
噂によると、どうやら男とともにロンドンに行ってしまったようだ。
彼女自身の夢を一刻も早く叶えるために。
コナーは落ち込むが、これは悩んでもどうしようもないだろう....。
辛くても作曲活動に心を注ごうと、なんとか気持ちを音楽に振り向けるコナー少年。

ジョン・カーニー監督作品は、以前に『ONCE ダブリンの街角で』を観ました。
まあまあの出来だったかな~という記憶が残っています。
この作品から受けた印象も、同じ監督の映画ということで似たり寄ったりでしたね。
音楽を下敷きにした、希望の見える青春映画を撮らせたら非常に評価の高い人ですが、
青春期を遥かに過ぎた自分にはその点はそれほど響いてこないというか(^^;
まあ評点は70~80点といったところですかね。

『スポットライト~世紀のスクープ』観ました。

2017-10-23 16:00:00 | 洋画
2015年・米。 監督:トム・ラファロ。 WOWOWからの録画。
”児童に対する性的虐待”というテーマからして、ちょっと堅い映画なのかな?
と思ったんですけど、実際はそういう事はありませんでした。
映画の中で記者たちの事件への追及はヒステリックにはならず
淡々と、しかし確実に進められていきます。

 
新局長バロン。グローブ紙の購読者を増やしたい。  スポットライト欄のチーフと打ち合わせ。

地元新聞ボストン・グローブ紙。このたび局長人事に異動があった。
新局長バロン氏は穏やかな物腰の紳士。だが内に秘めた思いは熱い。
直ちにスポットライト欄の担当チーフ、ロビーを呼び、読者を増やす企画を相談。
折よくロビーには気にかかっている事案があった。
それは時折り漏れ伝わる教会の不祥事。
少なからぬ神父が児童に対する性的虐待を行っているようだ。
ただしこの問題を世に明らかにしようとすると、当然教会との戦争が起こるだろう。
特に長年の購読者は高齢で熱心なカトリック信者が多く、教会側に味方する可能性が高い。
余程の確証がない限り、迂闊な行動は新聞社の首を絞めることになる。

 
枢機卿を訪問するバロン氏。            教会の秘密主義に原因がありそうだ。

取りあえず枢機卿への表敬訪問をおこなうバロン局長。しかし敵もなかなかお利口だ。
バロンの意図などとっくにお見通しのようで、体よく追い払われてしまう。
一方、実際に被害にあったという人間を一人ひとり探しだして証言を求めるグローブ紙の記者たち。

 
かつて神父から性的虐待を受けたと証言。      それは彼が11歳の頃の話。今も心の傷が癒えない。

その結果、すでに成人となった今も、面談途中で泣きだしてしまうなど、
心に重い傷を抱えた者も多い。
教会では、問題を起こした神父を休暇中とか転任などと理由をつけて
事件をウヤムヤにしてきた。教会の体制自体も腐っているのだ。

 
当問題を知る弁護士により枢機卿を起訴。      枢機卿は問題を長年放置してきたが限界だろう。

だがそうした教会の腐った内情を知る某弁護士から、枢機卿に対する訴えがなされる。
枢機卿は長年教会の実状から目をそむけ、結果的に神父たちを法の裁きから守ってきた。
そういう意味で枢機卿には大きな責任があるというわけだ。
だが起訴には当然ながら明確な証拠が必要だ。それが何故か見つからない。
グローブ紙の記者はさんざんな苦労のあげく、その証拠の所在をようやく掴みとる。
どうやら教会に有利なように、証拠をあるべき保管場所から移した者がいたようだった。
これは滅多にない大スクープだ。他社に感づかれないようにグローブ社の
編集員たちは記事掲載にむけて極秘モードにはいる....。

映画として面白くうまく纏められていると感じました。
俳優さんはどの役の人も真実味のある演技だと感心しました。
ただ教会の腐敗ぶりを暴く、といった話はそう珍しくは無いですし、
一般に信仰心の薄い日本人にとっては、問題の深刻さがあまり伝わっては
こないのではとか思ったりもして....。


『トリプルX:再起動』観ました。

2017-10-17 16:00:00 | 洋画
2016年:米パラマウント。 監督:D・J・カルーソ。 WOWOWからの録画。
これは肩の凝らない映画ですね。
何も考えなくても話が進んでいくので、ラクといえば楽です。
まあストーリーといっても説明するまでもない良くあるパターンで....(^^;
次々に展開される派手めの画面をボ~と見ていればOKという感じです。

 
”トリプルX”の創始者、ギボンズ氏。        人工衛星が落下、ギ氏を爆殺。

”トリプルX”とは国家レベルの超危険な任務を隠密裡に成し遂げる連中の総称。
その存在は極秘事項とされている。当然超一級のエージェントばかりだ。
その”トリプルX”の創始者、ギボンズ氏が暗殺された。なんと犯人はCIA長官。
その手法は人工衛星に指令を送って目標地点に精確に落下~命中させるというものだ。
使いようによっては、ほぼミサイル並みの威力が期待できる。
当然そのプログラムは米国の最高機密。

 
後任のマルケはトリプルXに出動を要請。       トリプルXのナンバーワン、ザンダー。

ギボンズ氏の後任=マルケ女史はトリプルXに出動を要請。
人工衛星を操つるソフトを内蔵した小型PC:パンドラの箱を至急入手すること。
トリプルXのメンバー第一号であり、リーダーでもあるザンダーが指名される。

 
スケボーの超達人、ザンダー。           水上バイクでパンドラの箱の争奪戦。

苦労のすえ、ようやくパンドラの箱を手に入れるがアッサリ銃弾で破壊される。
実はソフトが内蔵されたコンピューターは他にもあり、ザンダーの苦労はさほど意味が無かった。
結局分ったことは、敵の本拠地に乗り込んでメインコンピューターを叩く必要があるということだ。

 
格闘中に何台も車が突っ込んできて。        ガンガン撃ちまくるタフなアマゾネスたち。

このシリーズでは、序盤に”ザンダーって如何に強くて凄いやつかを延々と
アピールする”のが恒例になっています。
本作も同様で、「またそれかい」とちょっとウンザリ。
まあそこを我慢すれば、だんだん本題にはいって面白くなるんですけどね。
秀逸なシーンも幾つかありますが、全体的にはまずまずの出来と思いました。

『ハンズ・オブ・ラブ』観ました。

2017-10-14 16:00:00 | 洋画
2015年・米。 監督:ピーター・ソレット。 WOWOWからの録画。 
実話をベースにした映画だそうです。
ただ同性愛者の話なんで、自分にはあまりピンとこない部分もありましたが。

  
昨夜のお手柄が早速新聞に載り得意満面。      ママさんバレーではありません。

ローレルはニュージャージー州の優秀な警察官(刑事)で勤続20年以上。
刑事は現場で犯罪者と格闘する場合も多く、体力勝負の職業でもある。
非番の日は女子バレーの集まりに顔を出し、汗を流す。
自分はこのシーンを観て、てっきり日本のママさんバレーみたいなものかと
思いましたが、実は同性愛者どうしのハッテンバでもあるということです(^^;

 
若いステイシーから声をかけられて。        デートを重ねて徐々に親密に。

バレーで汗を流した後、若いステイシーから声をかけられるローレル。
初めはぎこちなかった二人も、しだいに親しくなり深く愛し合うようになる。
二人は奥まったところに建つ地味なつくりの家を買うことにする。
お互いの住まいが離れていて往復の時間がもったいないからであり、
知り合いに見られて噂になるのを避けたいからでもあった。
同性愛者のカップルは世間から白い目で見られるうえに、ましてローレルは警察官。
普通以上に世間の目が厳しく注がれることになるからだ。

 
二人は家を買うことにする。            役場へのパートナー申請もすませる。

キチンとした収入のないステイシーは、自分も応分に住宅ローンを負うために
得意の自動車修理技術を活かして職を見つける。
役場にパートナー申請を済ませて二人の新生活はスタートするが。


医師からの診断は”癌”だった。

だが最近、なんとなく体の調子に異変を感じるローレル。
ステイシーの強い勧めもあって、病院にいき診察を受ける。
診断はなんと末期のガン。
自分が長く生きられないと知ったローレルは、ステイシーが
今の家に住みつづけられるように、郡政委員会に要望書を提出。
当時の郡の規定では公務員が亡くなった場合、パートナーには年金の引継ぎはされない。
ステイシーは独力でローンを払っていくか、さもなければ家を出て行かざるを得ない。
ローレルの要望書は却下される。
事情を知った同僚、職場、同性愛者のグループ、そして一般人も彼女に同情。
”彼女の要望を受け入れるべきだ”とする世論が徐々に強くなる....。

現在ニュージャージーの州法は改正されて、パートナーといえども
正式の配偶者同様に亡くなった公務員の年金を受け取れるようになっています。
ローレルとステイシーの事例がそのきっかけとなったということでした。

映画としてはそこそこ面白かったと思います。
ただ個人的にジュリアン・ムーアという女優さんが昔からあまり好きではないので
(演技力は認めていますが)ちょっぴりだけマイナス評価です(^^;

『Mr.ホームズ 名探偵最後の事件』観ました。

2017-09-29 16:00:00 | 洋画
2015年:英・米。 監督:ビル・コンドン。 WOWOWからの録画。
これは良さげな映画かな?という予感がして視聴してみましたが、当たりでした。
派手さは無いですが、晩年のホームズ老を味わいのあるタッチで描いていて、
雰囲気的には好きな作品ですね。

 
すっかり田舎暮らしに馴染んで。         家政婦のマンローさん。賢いロジャーは彼女の息子。

現役から退いて、すでに年月が経過し、いまではサセックスの農場でミツバチを
飼う生活を送っているホームズ氏。
住み込みの家政婦マンローさんの息子ロジャーは賢い子で、なにかと彼の手助けとなってくれる。
かつてホームズ氏は、ファンだという梅崎氏によばれ日本を訪れたことがあった。
記憶力の増進に卓効があるというサンショウを贈られるが、梅崎氏の本意は別のところに。
「駐英外交官だった父は、生涯日本に戻らなかった。あなたの忠告がそうさせたと聞いている」
と責められる。だがホームズ氏は梅崎氏の父親に関する記憶を思い出すことが出来なかった。

 
梅崎氏の要請に応えて来日したが....。      夫・ケルモット氏から相談を受ける。

すでに昔のことで詳細は曖昧になってきているが、彼に引退を決心させた最後の
アン・ケルモット夫人の事件が元助手のワトソン氏によって小説となり、それは映画化もされた。
だが映画を観て事実とは微妙に違っていると感じた彼は正確な記録を自らの手で残そうと決心。
しかし痴呆症の傾向が進行してきているホームズ老。
記憶をたどって事件のあらましを正確に記そうとするが、それは大変に難渋する。
初めは夫のケルモット氏からの依頼が発端だった。

  
気分転換のため、アルモニアの練習。       ホームズ氏はアン夫人を力づけようとするが。

流産により二人の嬰児を続けて亡くしたアン・ケルモット夫人。初めは妻の気持ちを
引き立たせようと夫はアルモニア(ガラス管構造の楽器)の練習をすすめてみた。
すると夫人は直ぐに異様なほどに練習にのめり込んでしまい、これではむしろ害があると
思い、ケルモット氏は妻の練習を禁止する。
また別の時は二人の亡き子と自分のために三つの墓石の準備をしてほしいと夫に懇願。
夫人の精神状態が正常ではないと判断してケルモット氏はその願いを聞き入れない。

 
亡き子たちのことが片時も頭を離れないようだ。  敗北感に打ちのめされるホームズ氏。

ホームズ氏はアン・ケルモット夫人を尾行。そして頃合いを見て彼女に近づき話しかける。
ホームズ氏は彼女の深い悲しみを知り、力づけようと説得する。
しかしすでに彼女の心は理屈や説得では動かないところへ....。
アン夫人の悲しい事件により、時には世の中、理屈や説得ではどうにもならないことが
有るのだと知らされるホームズ氏。そのことが”名探偵”引退の理由だった。

なかなか良い映画でした。そして終盤の締めくくりも”なるほど”と納得のいくものでした。
蛇足ですがホームズ役のジェフリー・ラッシュ氏、最近では『キング・オブ・エジプト』で
太陽神ラーを元気に演じています。
いまさらですが俳優さんって色んな役をこなすんだなあとちょっと苦笑い(^^;