goo blog サービス終了のお知らせ 

みかんの部屋

自分の趣味(映画・漫画など)に関しての雑記ブログです。

『セル』観ました。

2018-03-02 16:00:00 | 洋画
2016年:アメリカ。 監督:トッド・ウィリアムス。 WOWOWからの録画。
原作と脚本があのスティーヴン・キング氏ということで観てみました。
ですが...う~ん、これはちょっと期待ハズレだったかな?(^^;

 
クレイは息子と通話。               携帯の電池が切れ、公衆電話で妻にかけ直す。

ある日突然、携帯電話を通じて送られてきた謎の電波に人々が感染~一斉に狂暴化。
たまたま主人公クレイは携帯の電池切れで公衆電話を使っていたために感染を逃れるが、
感染した者は感染していない者に無差別に襲いかかる地獄絵が街中いたるところで展開。
その地獄世界から逃れようとする主人公たちの決死のサバイバルを描く。

 
警官も駆けつけるが、とうてい収束不可だ。 地下構内は被害者の山。

市民からの通報を受けて何人かの警官が駆けつけるが、とても少人数で制圧できるような
状況ではない。地下鉄の構内には至る所で死人の山が築かれる。

 
助けられてようやく電車内に逃げ込むクレイ。    地上でも至る所で惨劇が展開。

クレイもようやく地下鉄の車両内に逃げ込んで、一時の安全を得る。しかし車掌の
トムによると変電設備が襲撃されているため、電車が走れる見込みはもう無いと言う。
決断しなくてはならない。
このまま車両内に留まって様子をみるか、それとも思い切って地上に移動するかを。
クレイたちは地上を選ぶ。しかし地上でも同様に惨劇は行われていた。
感染者たちの群れに見つからないように慎重に歩を進める一行。
だがそれでも犠牲者は出る。

 
逃げる途中で仲間になったトム、アリス、クレイ。  感染者たち。口々に異様な叫び(通信)を一斉に唸りだす。

苦労の末、クレイ一行はようやく妻子の住むニューハンプシャーにたどり着くが
家の中には誰もいなかった。
息子の書き置きが残されており、すでに妻は感染してしまったと知る。
そして『パパをカシュワクで待っている』とも。
これは多分に罠かもしれない。しかしクレイにとっては息子が生きる最大のよすが。
彼は仲間と別れて一人カシュワクをめざす。

初めに書きましたが、映画の出来は「まあまあかな」レベルですね。筋書きは
それなりに流れているようですが、着地点が弱い....というか少々情緒的すぎます。
昔のキング作品のような、思わず唸らされるような見事なラストシーンは見せて
貰えませんでした(^^:

『リリーのすべて』観ました。

2018-02-23 16:00:00 | 洋画
2015年:イギリス。 監督:トム・フーバー。 WOWOWからの録画。
なかなか評判の映画のようなので観てみました。いわゆる性同一性障害者のハナシです。
世界で初めての性転換手術を受けるに至るまでの顛末が描かれています。

  
「画家は人前に出ることも大事よ」と説得する妻。  面白いこと思いついちゃった」

デンマークの画家アイナー・ヴェイナー氏。そして妻ゲルダも同じく画家。
夫婦仲は良いのだが、いまのところ二人の絵はあまり売れていない。
近く知人宅でパーティーが開かれる。本来人づきあいはあまり得意ではないが
そういう場所に顔を出すことも画家には必要と考えて出席を決める。
そしてゲルダが思いついたちょっとした冗談。
夫アイナーに女装をさせて、どの程度みんなを騙せるものか試してみようと提案。

  
夫(右端)の美女ぶり?にみんな騙される。     なりゆきでのキス....。

”この子は親戚のリリー”だと周りに紹介。周囲はみな騙されて企みは大成功。
というか、リリーにキスを仕掛けてくる猛者もいたりして....(^^;
しかしそれは妻にしっかり目撃されていた。もともとが自分の発案だけに文句が言えない。

 
妻は夫のキスシーンをしっかり目撃。        「リリーはもう要らない」。

しかしアイナーは本来自分は女なのだと気づいてしまった。
いわば心のスイッチが入ってしまったのだ。
もはや妻から何を言われようと元には戻れない。そして次第にリリー的な部分が露わに。
最終的には体も女性になってしまいたいという願望を持つに至る。
いまでいう性転換手術だが、当時はまともに彼の言い分を聞いてくれる医師はいなかった。
重度の精神病患者として、危うく監禁されそうになったりもする。
いっぽうゲルダは女性的な夫に画興を感じてさまざまにスケッチやタブローを精力的に制作。
それらの作品は特異な魅力を放ち画商の関心を引く。個展も開かれ大成功。

 
ゲルダの新作は画商の興味をひく。         手術後のリリー。経過は思わしくない。

そうこうするうちに、ようやくリリーを正しく理解してくれる医師にめぐり合う。
診察の結果、性転換の手術を段階的に行うことに合意。リリーにとっては希望の持てる時期。
しかし性転換手術というものを実際に行った例はまだない、
理論上は可能だということでしかない。何せ施術例が一切ないのだから。
従って手術が失敗した場合には生命の危険もありうる重い話なのだ。

リリー(=アイナー)役のエディ・レッドメイン、だいぶ頑張ってはいると思うんですけど
個人的には、やっぱり違和感を感じてしまいましたね~。
まあこの辺は、あらかじめ男性が女性を演じていると知ったうえで観ているから
感じることなのかもしれませんが。
現代ならばこの映画とは時代も変わっているし、その種の情報も豊富でしょうから、
リリーほどの深い悩みは感じなくて済むのかな。
あと妻ゲルダ。悩みつつも夫を支えるアリシア・ヴィカンダーの演技が良かったです。
でもこういう事情の場合、現実には気持ち悪がって拒絶しちゃう女性だっているんじゃないかな。
その辺は理屈じゃないし、当事者以外には善し悪しは言えないでしょうけどね。

『ハリウッド・スキャンダル』観ました。

2018-02-20 16:00:00 | 洋画
2016年:米。 監督:ウォーレン・ビーティ。 WOWOWからの録画。
『ハリウッド・スキャンダル』というタイトル、そして劇中にハワード・ヒューズが
出てくる映画と聞き、てっきりハリウッドのドロドロ内幕ものかと連想しちゃいました。
でも違いました。大富豪ヒューズ氏はむしろ脇の役どころなのでした。
そしてこれは意外にも純愛ストーリーなのでした。

  
ハリウッド女優を夢見るマーラ母娘。        全米から同じような志望者がやってきて....。

大富豪ハワード・ヒューズ氏は世評に違わず相当な変り者。彼は幾つかの事業を
同時に手がけているが、映画会社のオーナーでもあった。
彼の映画会社では大型新人女優を発掘するべく、全米各地で新人オーディションを
行っていた。マーラもそのオーディションに合格した一人。

  
常に世の情勢に注意を怠らないフランク。      少しづつマーラとフランクの仲は近づく。

運よく高給なヒューズ氏お抱え運転手の職にありついたフランク。
先輩格スタッフを通して、空港へマーラ母娘を迎えに行く。
早く有名人のヒューズ氏に会って話したい彼ら。好奇心むき出しで
「ヒューズ氏ってどんな人?」
そう聞かれたフランクもまだ顔さえ知らないのだ。

 
卵たちのオーディション風景。          ヒューズ氏からの厳命を守ろうとするが。

母娘に寝起きする住居は与えられても、一向にヒューズ氏には会えない。
だんだんと苛立ってくるマーラ母娘。特に母親の方は腹を立てて、
「馬鹿にしてる!」と娘を置いて一足先に郷里に帰ってしまう。
フランクにしてもヒューズ氏にはまだ会ったことは無い。
異様なほど用心深く、信用されるまでは顔すら見せない雇い主なのだった。
フランクの運転する車に何度も乗って言葉を交わすうちに、
自然にマーラとの仲は近くなっていく。

 
軽食がてらの気軽な会話。             目の前には、ヒューズ氏が開発中の大型飛行艇が。

”この男は大丈夫”と思ったのか、ある時ヒューズ氏はフランクの前に姿を見せる。
二人は軽食(バーガー)を摂りつつ、世間話などで一時を過ごす。

『ハリウッド・スキャンダル』というタイトルですが、ヒューズ氏の映画会社が
行っていた新人オーディション、これの真意は実はスター発掘などではなく、
ヒューズ氏好みの愛人さがしの意味が多分にあったと思われます。
清純タイプがヒューズ氏のお好み。マーラは彼のお眼鏡に叶ったようで、
ある夜、ヒューズ氏とマーラは一線を越え....。

監督&ヒューズ役をこなしたウォーレン・ビーティ氏。
いまやハリウッドの大物俳優ということですが、自分にとっては
エリア・カザン監督『草原の輝き』における青年役が強く印象に残っています。
この映画にもどことなく60年代のニュアンスが流れているような気がして、
懐かしく感じるモノが有りました。
そういえばマーラ役のリリー・コリンズもエリザベス・テイラーを思わせる雰囲気でした(^^;

『パッセンジャー』観ました。

2017-12-26 16:00:00 | 洋画
2016年:アメリカ。 監督:モルテン・ティルドゥム。 WOWOWからの録画。
まあまあの評判のようなので、観てみました。んーと、これは水準以上だったかな?

 
冬眠終了。目ざめのコール。            しかし彼の冬眠終了はシステムミスだった。

大勢の移住希望者の夢を乗せて豪華宇宙船は新天地(惑星)を目指す。
旅行の所要時間は何と片道120年。
そのため船内のシステムはあらゆる意味で完璧で、トラブルの類は一切有り得ないとの
触れ込みだった。しかし現実に事故は起こってしまう。
ジェームズの冬眠解除装置はシステムミスにより発動。目的地までまだ90年もあるのに....。
何とか再冬眠する方法はないものかと、彼は可能なかぎり手を尽くす。
しかし万策尽きる。

 
バーテンダーに慰められる。            冬眠中のローラ。魅力的な女性だ。

せめてもの慰めは、バーが営業していたこと。足繁く通い、バーテンダーの
アーサー(ロボット)と馴染になる。実際酒でも呑まなきゃやってられないだろう。
あるときジェームズは気づく。冬眠中の乗客の中に、とても魅力的な女性がいると。

 
アーサーにだけは悩みを打ち明ける。        再度の冬眠はできない。

一年もの間、彼はたった一人で船内で過ごしてきた。孤独感で発狂寸前だったのだ。
許されぬことと知りつつ、ローラの冬眠装置を手動で解除。
ローラに対して「自分も同様に一年前にシステムミスで起こされてしまったのだ」と
嘘で取りつくろうジェームズ。

 
目的地まで89年。とても生きてはいないだろう。   ローラとジェームズ、バーでの初デート。

ジェームズがそうだったように、ローラも自分の運命が信じられず、
あらゆる可能性を見出そうとジタバタもがきぬくが、結局は万策尽きてしまう。
そうであれば、現状でできる最善の生き方を考えるほうが、まだしも建設的だろう。
まして若い男女のカップル。徐々に二人の心の距離は縮まって行く。
だがアーサーの不用意なひとことが事態の急展開を招いてしまう....。

割とCGに金が掛っている感じはありますが、近年のSF物ならこの位は当然かな。
ストーリーの展開に割と平凡なところが散見されるけど、娯楽映画なんだし
大きな瑕疵とまでは言えないでしょう。
あまり深く考えずに観るならばOKな映画だと思いました。


今年さいごの記事となりました。次回は来年となる予定です。宜しくです。
最近、他にもやりたいことが多くてブログ更新に割くべき時間をなかなか取れない....(^^;

『高慢と偏見とゾンビ』観ました。

2017-12-06 16:00:00 | 洋画
2016年:米・英。 監督:バー・スティアーズ。 WOWOWからの録画。
英国の女流小説家J・オースティンの原作をもとに制作された2005年の英映画
『プライドと偏見』。
文芸的な格調の高さと娯楽性がほど良くバランスしたできの良い映画でしたが、
本作はそれに何とゾンビ要素を加味して制作された異色の作品です。
評判は悪くないようなので、一応ハナシのたねに自分も観てみましたが、
予想外のできの良さに感心することしきり。
ストーリーのおおよそは元の映画の流れに沿っています。
ただゾンビ的要素を加えるサジ加減が実に絶妙なのですね。
原作の格調を落とさずに、ゾンビ的要素が巧く混じり合っております(^^;

 
特に未婚の娘のいる家では噂が沸騰。        ここベネット家も例外ではない。

近世の英国。当時は恐ろしい疫病が欧州全土に蔓延していた。
すなわちこの病気に感染すると死後は肉体がゾンビ化して、生きた人間を襲うようになる。
襲われた人間は同じようにゾンビとなるのだった。
こうして地上では『人間VSゾンビ』両者が生き残りを懸け、戦いが繰り返されているのだった。

さて英国ハートフォードシャー地方。この地での最近のトピックは、長年邸宅を留守にしてきた
貴族で財産家のビングリー氏が田舎の素朴な生活を味わうべく、当地にやってきたこと。
これには年頃の娘をもつ多くの母親たちが色めき立つ(^^;
なんとか氏の結婚相手として自分の娘をアピールできないか、というわけだ。
ましてそのビングリー氏は、若くてハンサム。勝手にのぼせ上がる娘も少なくない。

 
ダンスパーティ。ベネット家の美人姉妹。      冷やかな視線を姉妹たちに注ぐダーシー氏 ㊥。

間もなくビングリー邸では盛大なダンスパーティーが催される。
若い娘たちはもちろん、近隣の住民がこぞって出席する盛況だ。
ベネット家でも母親が娘たちをけしかけて、5人の姉妹を全員出席させる。
とりわけ長女ジェーンの美しさは当主ビングリー氏の目を引き、早速ダンスに誘われる。
ただ、どこか冷やかな目で姉妹たちを眺めている紳士が会場にいた。
ビングリー氏の大親友でダーシー氏ということのようだが。

 
話しかけてくるフェザーストーン夫人。       ダンス会場はたちまち戦場と化す。

会場をちょっと外したエリザベス。そこに話しかけてくるフェザーストーン夫人。
ハテ彼女はすでに故人のはずだが?
瞬時にこれはゾンビだと気づいて、ただちに夫人を攻撃~これを斃してしまう。
それをきっかけにダンス会場はたちまちゾンビとの戦場と化す。
大勢いる人間側の中でもベネット姉妹の活躍は際だっていた。
なにしろ父ベネット氏の考えによって、僅かな財産を娘たちに分配して与えるよりは
そのお金で中国に武術修行に行かせたという。ゾンビから自分たちの身を守れるように。
なかなか一風変わった、独創的なお父さんなのだ(^^;

 
倒したゾンビを山と積み上げて焼却。

さて件のダーシー氏。彼もまた貴族であり、資産家なのだが、昨晩のベネット姉妹の
活躍をみて大いに感激し、とりわけ次女のエリザベスに想いを寄せるようになる。
だが二人の間には大いなる偏見とそれゆえの誤解が横たわって、恋は一筋縄では進まない。
そして人間とゾンビの戦いもまた永遠に続いていくかに見える....。

追記:
はじめ英国映画『プライドと偏見』からアイディアを得て制作されたものかと思いましたが
そうではなく、出版社のアイデアによってJ・オースチンの小説『プライドと偏見』にゾンビの
要素を付け加えてセス・グレアム=スミス(米国の小説家)が執筆した小説が元になっているとの
ことでした。もちろんオリジナルアイデアはJ・オースチンの『プライドと偏見』なので、
この『プライドと偏見とゾンビ』はオースチン女史とグレアム=スミス氏の共著という扱いに
なっているとのことです。