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みかんの部屋

自分の趣味(映画・漫画など)に関しての雑記ブログです。

『チャッピー』観ました。

2016-03-26 16:00:00 | 洋画
2015年:米・墨。 監督:ニール・ブロムカンプ。 WOWOWからの録画。
評判がいいようなので観てみました。なるほど~これは確かに中々の映画でした。
ロボット型警官て発想はこれまでもあったけど、面白かったです。

 
世界初のロボット警官隊が誕生。          圧倒的なパワーで犯罪組織を次々に撲滅。

南アフリカの首都ヨハネスブルグ。あまりの治安の悪さに手を焼いた政府は、
人工知能を組み込んだロボット警官隊を創設。これが予想以上の好結果を得た。
警察はメーカーのテトラヴァール社に対して大幅な追加注文を決定。
おかげで生産ラインはフル操業。開発者ディオンに対するブラッドリー社長の覚えはめでたい。
いっぽうで軍隊仕様の重装備を備えたロボットを開発した別部署のヴィンセント
ここまでの攻撃力や装備は必要ないと警察から却下されてディオンに対する嫉妬がメラメラ。

 
生産ラインはフル操業。              廃棄処分のロボットをこっそり持ち出す。

ディオンは更なる段階をめざしていた。それは知性や感情をもった自立型ロボットの製造。
ある意味それは技術者にとっては究極であり最高の目標でもある。
ブラッドリー社長に直談判して開発許可を得ようとするが、経営者の立場からすれば
直ちに利益を生まない事項には興味がわかない。あっさり却下されてしまうディオン。
諦めきれない彼は廃棄処分の壊れたロボットを自宅に持ち帰り研究を続けようとするが....。

場末の廃墟を根城にしている3人組のチンピラがいた。彼らは恐い本物のギャングから
多額の借金をしていた。返済期日が迫っており、返さなければ命が無い。
どう金を工面したものかと焦っている。
今のご時世、悪事を働こうとしても直ぐにロボット警官がやってきて逮捕されて
どうにもならない。そんな時一人が思いつく。
「そうだリモコンがあればいいんだ」

 
ロボットも機械であることに目をつけた悪党。   自宅に帰る途中、悪党どもに捕えられる。

ロボットも要するに人がつくった機械に過ぎない。基本はテレビと同じことだろう。
ロボット警官がやってきたら、リモコンで即動きを止めてしまえばいい。
それなら犯罪も簡単だ。だがそのリモコンはどうやって手に入れる?
早速インターネットを使って検索。どうやらディオンというチョロそうなヤツが開発者のようだ。
こいつを捕まえればリモコンも何とかなるに違いない。
ディオンが廃棄処分のロボットをバンに載せて、会社を出たところを襲撃。
クルマに押しこんでそのままアジトに連れ込み、リモコンを要求。
だがもともとロボット警官はリモコンなどで動いているわけじゃない。
つまり3人組の計画は初めから見当はずれなものだったわけだ。ガッカリだ。

そんなチンピラたちに構わず、ディオンは自分の研究成果を載せたチップを
使って廃棄ロボットを再起動させる。
自ら知識を取り入れて成長することのできる、知性や感情をもったロボットの誕生だ。
ただし赤ん坊同様に成長にはそれなりに時間はかかるが。

 
引きつづき自分が面倒をみると主張。        チキン人形を見て喜ぶチャッピー。

初めのうちは全くの幼児状態。目の前に出されたチキン人形を見て大喜びしたりする。
ディオンにしてみれば大切な研究の対象だ。ぜひ自分の手でちゃんと育てたい。
しかし彼は会社勤めの身。どうしたってチャッピーは大半の時間をチンピラどもと過ごすワケで。
やがてチャッピーはじょじょにチンピラどもに影響され、その行動も染まっていく...。
まあ似たようなストーリーはあると思うんですよね。でもこの映画を観て
面白いというのはやはり創る側の才能とか手腕というものでしょうね。
あと嫉妬野郎のヴィンセントですが、後半おおいに活躍?してくれますよ~(^^;

『おみおくりの作法』観ました。

2016-03-20 16:00:00 | 洋画
2013年:英・伊。 監督:ウベルト・パゾリーニ。 WOWOWからの録画。
日本のヒット映画『おくりびと』の、欧州版のような映画ですね。
映画全体に、何か悲しみにじっと耐えているような絶妙な空気を感じます(特に前半)。
主人公を演じたエディ・マーサンはこの役にぴったりで、良い味を出していると思います。

 
葬式の立会人はジョンひとり。           灰を墓地にまき一件落着。

ジョン・メイは地区の民生係。孤独死したホトケさまのお世話するのが彼の仕事。
その仕事ぶりは決して事務的なものではなかった。定型通りの効率的な手順を踏まず、
時間をかけて死者の家族を探しだし、良い形で葬式を行おうと常に努力を怠らずにいた。

 
今日も真面目に仕事に勤めるジョン。        いきなり上司に呼ばれて解雇をいい渡される。

しかし、そんな丁寧な仕事ぶりが却って上司の不興を買うことになる。
時節柄役所といえど合理化や経費節減が重要とされるのだ。
ジョンの丁寧な、だが非効率な仕事ぶりに見切りをつけ上司は解雇を言い渡す。
だがジョンにしてみれば、いま担当している最後のホトケ(ビリー・ストーク)の件を
途中で放り投げるわけにはいかない。

 
それでも彼は担当したホトケの調査を止めない。   やっと見つけた元・妻。だが返事はNOだ。

自腹でなおも調査を継続するジョン。
苦労して、昔の職場仲間や今は軽食屋の女将である元・妻を探しだす。
しかしビリーと付合いがあったのは今からもう20年も昔のことだ。
今さら葬式に出ようという者はいない。

 
最後に実の娘ケリーに会えた。           せめてビルが持っていたアルバムを彼女に手渡す。

最後にドッグレスキューで働く実の娘ケリー・ストークにたどり着く。
彼女も父親に捨てられた恨みを口にして、結局葬儀に出ようとは言わない。
ジョンは説得を諦め、別れ際にビリー・ストークが大事に持ち続けていたアルバムを手渡す....。

なかなか味わいのある良い映画でした。終盤のちょっとしたヒネリなど含めて
好印象の残るウォームなストーリーでしたね。

『ダーク・ウォッチ 恐怖の館』観ました。

2016-03-10 16:00:00 | 洋画
2014年:米。 監督:ヴィクター・サルヴァ。 WOWOWからの録画。

 
入院中の母親を見舞う息子のニック。        母親の病状はまだ安定しないようだ。

長い年月を精神病院で過ごしている母を久しぶりに見舞う一人息子のニック。
相変わらず彼女は誰とも話そうとせず、独りぼんやりと毎日を過ごしているようだ。
だが久々に息子の顔を見たせいか、珍しく必死に何かを伝えようとする母。
ニックは死んだ父親のことを彼女から何とか聞きだそうとするが、
結局いつものように肝心なことは口を閉ざして語ってはくれないまま。

 
母の病院が全焼。患者のほとんどが犠牲に。     弁護士から母の遺書を受け取る。

その夜。深夜のテレビニュースで母の入院している病院から火が出て
全焼したことを知る。患者の多くは助からなかった様子だ。
それから八か月の後。母の遺書やその他を弁護士から手渡される。
そのなかには一軒の古家の権利書が混じっていた。

 
遺書の中に古い家の権利書が混じっていた。     家を見つけるのは予想以上に大変だった。

どんな家か好奇心を抱いたニック。親友と妊娠中の恋人を伴って見に行こうとする。
しかし目的の家は簡単には見つからなかった。
何でも何年か前に大洪水が襲ってきて、この辺り一帯が流されてしまったという。
とちゅう土地測量公社の三人と知り合い、協力を得て、ようやく目的の家を見つける。

 
セスと名のる男。ニックだけを家に入れる。     怪物どもに襲われ斧で頭を割られたサム。

誰もいないと思っていたら、セスという男がすでに家を占拠していた。
権利書を見せても動じない。『そんな権利書など何の意味もない』と鼻で笑う。
『この家はな、俺たちがしっかりと守り抜いてきたし、これからだってそうだ』と明言。
ひと通り家の中を見せられるが、何故か陰惨なイメージを受けるニック。
『中を見て気がすんだらさっさと帰れ』とセスに促され、いったんは近くの街に戻る。
先ほどは普通の街だったのに、今は人影がまったく見えない。どういうことなんだろう?
この時点から、さまざまなホラーな現象がしだいに六人を襲いはじめる....。
どうやらニックたちは、ある禍々しい存在からすでに目をつけられてしまったようだ。
果たして彼らは無事にこの難局を切り抜けられるのか?
事前知識もなかったし、ホラー映画ということであまり期待せずに
観たんですけど、これはなかなか良かったです。
なおサムの惨殺シーンですが、50型で見ると蝋人形ということが判ります。
映画の裏方を支える職人さん=すごい技術ですね~流石です(^^;
それと一寸したことですが、気づいたことがあります。
アメリカでは日本と違って、あまり保険制度というものが充実していません。
母親は精神病院の個室に何年も長期入院していたようです。
治療代は相当な金額だったろうと思いますが、その費用はいったいどこから?
ニックにはこれといった財産は無いように見えます。(^^;

『パーフェクト・プラン』観ました。

2016-03-08 16:00:00 | 洋画
2014年:米・英・丁・瑞。 監督:ヘンリク・ルーベン・ゲンツ。 WOWOWからの録画。
面白い映画らしいと聞いたので観てみました。
ストーリーはしっかり練られているし、出演陣もなかなかで観て良かった一本です。

 
某ナイトクラブに数人の男どもが乱入。       仲間の裏切りで命を落としたボビー。

某ナイトクラブ。麻薬取引の現場に数人の男たちが乱入。その場にいた人間を皆殺し。
だが裏切り者が出た。仲間のボビーを殺して麻薬と金の両方を横取りしてベンが逃走。
「裏切者は絶対ゆるさねえ」とジャックはベンに復讐を誓う。
そもそもボスを裏切って取引現場荒らしをやったお前さんたちはそれじゃ何だと言うんだい?(^^;

 
夜中に大きな音で音楽。文句を言いに行くが。    ベンはすでに死んでいた。

お話かわって数日後のライト夫妻。
夜遅くまで大きな音楽が間貸ししている半地階から流れてきて迷惑この上ない。
すこし音量を控えてもらおうとライト氏は声をかけるが反応がない。
やむなく部屋の中に入ってみると、そこには間借り人のベンが死んでいた。

 
警察に通報。死因は薬物の過剰摂取。        天井裏から大金の入ったバッグが出てくる。

直ぐに警察に通報する。死因は麻薬の過剰摂取とのことだった。
麻薬と金が急にドサッと入ったため有頂天になり、つい度を越してしまったのかもしれない。
ベンがいなくなって、部屋の後片付けをするうち天井裏から大金の入ったバッグを発見。
理屈としてはもちろん警察に通報すべきだ。
だがギリギリの苦しい生活のなかで多額の現金を目にしてしまうと人間は弱い。

 
一度ならず警察に通報すべきと迷うが。       人間の心は弱い。結局は窓枠わきの隙間に金を隠す。

何度も迷った挙句、結局は自分たちに都合のいい理屈をつけてネコババすることに決める。
しかしライト夫妻の考えはあまりにも甘すぎた。
警察はもちろんだが、ジャックたちにギャングのボス。いずれも死に物狂いで
金のありかを探している。
今どきの捜査技術だと例え紙幣一枚でも、使えばその番号から
誰が何に使った金か直ちに特定できる。

そういうことを知ってか知らずか、当分は大人しく生活するつもりだった夫妻も
「ちょっとくらいならいいかも」とだんだん生活をゆるめ始める。
それはサメのうようよいる海に無防備で飛びこむようなもの....。
『最強の二人』『サンバ』のオマール・シーが今回はギャングのボス役で出ています(^^;
今回は主役じゃないせいか今一つ生彩に欠ける感じはしました。
あ、映画そのものは面白かったですよ~。

『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』観ました。

2016-03-06 16:00:00 | 洋画
2014年:米。 監督:アレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ。 WOWOWからの録画。
なんか長~いサブタイトルがついてますが。この人、短いタイトルの映画『バベル』
の監督さんでもあるんですね~。そういうワケでちょっと期待して視聴。
この映画を観て最初に気がつくのは、ドラムの演奏がバック音楽として全編に流れていること。
思わず最近観た『セッション』を思い出しちゃいました。まあそれはともかく。

 
空中浮遊するリーガン。              触れずに物を動かせる。彼には超能力が?

かつては大作映画『バードマン』シリーズで大当たりを取り、一流映画スターとして
持て囃されていたリーガン・トムソン。
しかし今は落ち目となって久しい。家庭も崩壊し過去の栄光にわずかな慰めを見る現在。
だが彼は奮起する。
映画でダメなら演劇の世界で「もうひと花」と自作自演劇で世間にアピールしようとしている。
だが演劇に関しては素人同然のリーガン。
何もかもが思うようにいかず、イライラさせられっぱなし。

 
プロデューサーは『今いる代役で我慢しろ』     実力派俳優マイクの来訪を喜ぶリーガン。

雇った役者はヘボい上に練習中にけがを負う。急いで代役を探さなければと焦るが、
そうそう都合よく良い役者を探せるはずがない....と思いきや、向こうからやってくることに。
人気実力ともに申し分のない優秀な舞台俳優マイクが使ってくれとリーガンに会いに来る。
直ちに行う軽いリハーサル。マイクはさすがの演技力を見せつけて、一も二もなく採用となる。

  
しかしマイクの性格にはチト問題がありそう(^^;  何かにつけ、かつての栄光が顔を出す。

だが事態はそう簡単には進まない。さまざまな困難が何度もリーガンを襲う。
困難な状況になるほどに、かつての栄光時代(バードマン)の残影がリーガンの前に姿を現す。
そして自由気ままにNYの上空を飛ぶとき、彼の心はようやく自由を取り戻すのだった。
もちろんこれはリーガンの心の裡の隠れた願望が見せる幻想に過ぎないのかもしれない。
それとも冒頭の空中浮遊シーンなどに見られるように、彼の超能力は真実のものなのか?
わざとその辺はボカして描かれているようです。
そしてどちらとも取れるようなエンディングが「お主ヤルのう~」って感じですかね。

 
時にはNYの上空を気儘に飛びまわる。        リーガンを頭から否定する文化欄担当の記者。

『バベル』以来に観たイニャリトゥ監督作でした。自分はこの人の作風、好きかも知れないです。
今回もなかなか観せてくれる出来で次回作が楽しみ....ってところですね。
それにしてもアメリカの新聞の文化欄担当記者ってのはナニ様?って感じですね。
記者自らは何のリスクも犯さずに書きたいことを書く。そして時に生殺与奪の力を及ぼしたりもする。
ですがそのバックには新聞社の力がしっかりあるわけで、
その辺の自覚がなく、自分の力のように錯覚しているあたりは弊害が多いですねえ。
この映画に限らず、アーチスト側が異様に評論家の意見を気にしている描写をよく見たりしますね。
日本の場合新聞批評がそれほどの影響力をもつことはないですが、あちらではやや違うようです。
皆が新聞の批評などに踊らされず、キチンと自分の目で観ることをしていれば問題は少ないん
でしょうけど。