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みかんの部屋

自分の趣味(映画・漫画など)に関しての雑記ブログです。

「嘆きのピエタ」を観た。

2014-10-05 16:59:47 | 映画
2012年・韓国映画。キム・ギドク監督。

これはちょっと変わった筋立ての映画でした。一言でいえば「贖罪」の
ストーリーですね。

貸金を(利子込みで)10倍にして取り立てるのを生業にしている男。
当然取り立てのやり方は普通ではない。債務者を障害者に仕立てて保険金を
せしめ、そこから回収するという荒っぽいを通り越して滅茶苦茶なやつ。

当然人の恨みを買う。しかしこの男は天涯孤独で血縁の情というものを知らない。
恨み事をいくら聞かされても全く意に介しない。

ある時、男のもとに「ごめん、あたしが母親なの。事情あってあんたを
産んですぐ捨てたんだ」こんなセリフとともに転がり込んでくる。

「こいつの言うことは本当なのか?」当然最初は女の言い分を信用せず疑う。
しかし、やがて男は少しづつ心を開いていく。親子の情というものを少しづつ
体得していく。
と同時に、しだいに苛烈な借金取り立てが出来なくなっていく。

ここまでが前半の部分。
ストーリーの後半は、意外な展開を見せていく。

。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。

キム・ギドク監督らしく、映画のしょっぱなから飛ばしていきますね~。

そうはいっても早いテンポで畳みかけるのも監督の計算のうちなのかもしれ
ませんが。

さて自分だったらヒネクレた性格からいって、いきなり「母親だ」などと
言われても、そう簡単には信じないと思う。
かなりの単位の時間がかかると思う。

その点では疑いつつも割とすぐ信用してしまうのは冷酷なようでいて
結構お人好しな性格のようですね。

映画の結末は、皆さんの目でご確認ください。
これ以上書くと、ネタバレになりそうです(^^;

「わが母の記」観ました。

2014-09-29 11:38:23 | 映画
おととし公開されて、かなりの評判をとった映画ですが、自分は
いまごろになって観ました。

BSプレミアムからBDに録画したものです。

作品の中を流れる雰囲気、情感には素晴らしいモノがあります。
いまどき滅多に味わえないような上質な作品でしょう。
原作(井上靖)が素晴らしいからこそと言えます。
出演者の演技レベルの高さも出色のものがあるとおもいます。

ただ、一方でなんとなく言葉にならない不満も感じました。
この感じってなんだろう、としばらく考えてフト思いついたのは、
全員がいい人ばっかりなんですねぇ。
この映画には「悪意」というものがこの世に無いかのような
ちょっと妙な感じを抱かせるところがあります。

あと主人公・伊上の心に長年わだかまっていた問題も、終盤あまりに
さりげなく解明されてしまうので、「その程度のことだったの?」と
やや肩すかしの感を受けました。
でもまあ、映画全体としてみれば大きな瑕疵とはいえないでしょうね。

親を見送る話ですから、基本的に明るい映画では無いのですが、
それでも暗くなったり、べったりした感じにならないのは
とても良かったと思います。
そういう意味では「新しい映画」と言えるかもしれませんね。

「ウェスト・オブ・メンフィス」を観ました。

2014-09-24 18:16:40 | 映画
2012年、アメリカ+ニュージーランド作品。
WOWOWからのBD録画。

一言で言うと「冤罪モノ」で、実話をベースに作られた映画です。

三人の幼い少年たち(年齢=8歳)を惨殺した犯人として警察に逮捕
されたのは、普段の行動に怪しいところのある、というだけの
三人の青年たち。
無罪を訴えるが取り合って貰えない。結局裁判でも有罪にされてしまう。

その後、多くの人たちの支援を受けて事件の発生から18年の経過後、
ようやく有罪を認めるかわりに釈放の措置を受けシャバに帰還。
そういう取引制度があるんだそうで.....。

ただし有罪を認めるわけですから、無罪放免とは違うんだそうです。
実を取る、ということかな。

しかし真犯人は別にいるわけで、相変わらず逮捕もされずに世間に
野放しになっている法制度の矛盾。

大略そんな感じの映画でした。
上映時間=2時間27分というのは、やっぱり長い。
ときどきトイレ休憩等をはさんでの視聴。
それが出来るのが家庭劇場の良いところ(^^)v

最近あんまり映画館行く気しないな~。
観賞途中で何度もトイレ行きたくなるんでツライものがあります。
自宅でなら幾らでも行けるわけで........。

若いときには無かった苦労ですね(多少は我慢できた)(^^;

「アップサイドダウン~重力の恋人」を観た。

2014-09-22 14:49:42 | 映画
WOWOWからBDに焼いたもの。なかなか楽しめる映画でした。

アイデアはまあ案外思いつきそうな感じはあるが、実際に映像化
するのはなかなか大変そうだ。
そこをやって見せられたのでポイントが高い(^^;

カップルを演じたジム・スタージェス、キルスティン・ダンスト
役に合っていたと思う。
とくにキルスティンは好きな女優さんなので単純に嬉しかった。

日本からも少し遅れて発表されたアニメ作品がある。
「サカサマのパテマ」(アニメ)がそれだが、しかし同じような発想なので
結構不利な評価になってしまったと思う。

実写とアニメという違いを考慮に入れても画面の見ばえは一寸落ちる。
まあ予算の掛け方からしてハリウッドは違うということでしょうけど。

発表時期が「アップサイドダウン....」よりも一年ほど早かったら、
だいぶ評価が違ったのでは。


映画「ブラジル」を観た。

2014-09-16 16:40:30 | 映画
テリー・ギリアム監督の映画「未来世紀ブラジル」を観ました。

1985年イギリス映画。
独BD盤、143分。日本語字幕つき。

カルトな人たちにとってはたいへん評価の高い作品というこですが、
自分にとってもギリアム監督の映画は嫌いじゃないので購入してみました。

古い作品ですが面白かったです、あんまり理論的な批評は出来ませんが。

過度のお役所主義が自らのパワーを使って、国民・社会を牛耳っている様子が
描かれていました。逆らう者は容赦なく粛清するぞと。

きつ~いジョークが随所に配置されているのもいつものパターン(^^;

クラシックな感じの美術も雰囲気があって良かったです。

音声ですが、かなり拡がり感がありましたので、裏面のデータ欄を見ると
「2.0サラウンド」とありました。
2chコンパチの、いわゆるマトリックスサラウンドなんでしょうね。