日々雑感

最近よく寝るが、寝ると言っても熟睡しているわけではない。最近の趣味はその間頭に浮かぶことを文章にまとめることである。

コロナウイルスと共存せざるを得ない社会の到来

2020年06月20日 09時06分54秒 | 日々雑感
 新型コロナウイルスの第1波を無事乗り越えたが第2波が今秋以降にも到来するとの専門家の意見である。コロナウイルス用のワクチンは現在実用化されていない。そこで、一度実際に感染し抗体が出来ない限り感染する可能性があるとのことで、未感染の人はそのうち感染する覚悟でいなければならない世の中になった。

 さて、厚生労働省は、今月1日から7日にかけて東京、大阪と宮城の3都府県で、7950人を対象に、新型コロナウイルスの抗体のサンプリング検査を実施し、その結果が先日16日報告された。抗体を保有している人の割合が、東京で0.1%、大阪で0.17%、宮城で0.03%だったそうだ。すなわちこれまでにコロナウイルスに感染した人の割合が分かったのだ。

 一方、累積感染者数が人口に占める割合は、先月末時点で東京で0.038%、大阪で0.02%、宮城で0.004%だったので、東京では3倍、大坂では8倍程度の人が感染したにも拘わらず見逃されていたことになる。このような人は無症状のまま一般市民生活を送り、ある時期隠れ保菌者として感染経路不明者の原因となっていた可能性がある。これらのことが分かっただけでも抗体のサンプリング検査の効果は大きい。

 また、これまでPCR検査を必要とすると思われた人も受けられなかった人がいたとのことであったが、検査と同時にアンケート調査も行われたであろうので、これらの結果と照らし合わせれば、抗体を有する人の内その該当者の割合も分かるであろう。このような検査を全国的な規模に是非拡張して欲しいものだ。

 現在日本のコロナウイルス累積感染者の数は1.8万人程度であり、日本の人口の約0.014%だ。日本人全体のコロナウイルスの過去の感染者の数は、感染者の10倍いたとしても計20万人程度で、日本人口の0.2%程度だと見積もっていたが、先の結果と照らし合わせ当たらずとも遠からずであった。

 一般に6~7割の人々に抗体が出来れば自然に収束するとのことであるが、この数値では当面収束は望めず、コロナウイルスと今後長期間付き合わなくてはならないだろう。

 自粛要請は経済の停滞を招き失業者の増大を招いたため、第2波においてこれまでと同様な自粛要請は困難と思われる。第2波対策では通常に近い経済活動を維持しながら、感染拡大を防止する必要がある。いわばコロナウイルスと共存する生活が必要となる分けだ。

 コロナウイルスの性質も大分分かってきた。その一つ、空気を介する感染以上に接触感染の可能性が大きいようだ。すなわち、感染は人が手で触る手摺り、ドアノブ、つり革等を介するリスクが大きいため、自分の顔であっても手で触らない、手洗いは常に丁寧に行う等が重要のようである。このことを意識するだけでも、普段の生活や商売における注意点が随分変わって来る。

 一方、新型コロナウイルスの抗体が、体内でどれくらいの期間持続するか等、現時点では分かっていないことも多いが、関係者の努力により次第に分かって来るだろう。第2波が今秋やってきても、通常の流行風邪のような生活環境になっていることを期待しよう。2020.06.20(犬賀 大好-610)



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