森出じゅんのハワイ生活

ハワイ在住のライターが、日々のあれこれをつづります。

コナコーヒーと日系移民

2019年03月04日 | 歴史


前回、コナコーヒー農園主の訴訟について書きました。

実はその直前に、私がカルチャー委員を務めるハワイ州観光局の文化啓蒙プログラム、「アロハプログラム」にて、コナコーヒーの話を書いたばかりだったのです。「日系移民とコナコーヒー」と題して。

ふだんは同プログラムが主宰する検定(ハワイスペシャリスト検定)の中級以上に合格していないと、サイトのコンテンツが読めなかったりするのですが、今この瞬間、皆さんにも公開されております。「日系移民とコナコーヒー」、ぜひ読んでみてくださいね。

そちらでも触れたのですが、コナコーヒーは1820年代にハワイに入り、40年代から商業化されました。けれど1900年頃には風前の灯に。世界市場の価格が悪化したり、害虫にやられたりして、苦しい時代が続いたのですね。

そのため大農場制から個人農園制に移行したので、逆にうまく時代の波を乗り越えて、今の成功があるというわけです。

そして1900年以降、コナの小さな畑で頑張ってコーヒーを作り続けたのが、ほかならぬ日系移民たち。コナに行けば、元手なしで一国一城の主になれる(当時は農場のリース代をコーヒー豆で払うシステムがありました)。そうして多数の日系移民がコナを目指した結果、1920年には、コナの人口の51%を日系移民が占めていたそうです。

今でこそ高値が付いていますが、昔コナコーヒーがごく安く取引された時代があり、コーヒー農園の人々は大変な苦労をしたのですよね。そして長年の努力が実り、今の成功があるわけです。

それを! 先日ご報告した通り、巨大企業が偽のコーヒーをコナコーヒーと称して安く売っているという状況が、ここにきて発覚。それは怒りますよね。農園主たちも…。

と、大変タイムリーな時期にコーヒーの訴訟問題が明らかになったので、私もこのたび、「え!」と目を疑った次第です。

この件、また皆さんにご報告させていただきますね~。まずは、上記の記事をご覧くださいませ!
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コナコーヒーの農園主たち、ついに怒る!

2019年03月02日 | 日記


今朝の新聞には、ちょっと衝撃的なニュースが載っていました。ハワイ島コナのコーヒー農園が、チープなコーヒーをコナコーヒーと偽って販売しているという疑いで、ウォールマートやアマゾン、コスコ、セーフウェイなどなど、全米展開している大型店&企業多数に対して集団訴訟を起こしたのだそうです。

兼ねてから、こういった大型店がずいぶん安い「コナコーヒー」を売っていることに、本物のコナコーヒー農園主たちはかねてから苦々しい思いを抱いていたのでしょう。このたび、現代の進んだ科学技術のもと、それらの店が売るお安い「コナコーヒー」を分析したところ、なんと19ものブランドのコーヒーが、コナコーヒーでもなんでもなかったことが判明したそうです。

何でも今ではコーヒーの銘柄も、マンガンやコバルト、亜鉛、バリウムなどの含有量で特定できるのだそうで。しかも! 本物のコナコーヒーは年間270万ポンド(1215トン)しか産出されていないのに、俗にいう「コナコーヒー」の総量を計算すると、200万ポンド(9000トン)にもなってしまうそうです。

これはもちろん100%コナコーヒーに加え、ブレンドコーヒーもきちっとパッケージの謳うところのコナコーヒーの含有量を計算し、算出した数字なのですが。

今後、被告側は、誰が、どのようなテストでコナコーヒーか否かを判定したのか、などと問題点をついてくるでしょうし、反対に原告側はテストを続け、さらに多くの企業が被告に名を連ねることになるでしょう。

結果が出るまでに何年もかかるでしょうが、ハワイの人々にとっては、その行方が大変、気になるところです!
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ハワイアン航空の「この方」をご存知ですか?

2019年03月01日 | 日記


昨日は仕事で、ハワイアン航空の本社に行ってきました。本社は、ホノルル空港のすぐ近く。同社は1929年1月の創立で、今年で90年になるのですね~。

そして定期便がスタートしたのが1929年11月。ホノルル-ハワイ島ヒロ間のフライトで途中、マウイ島にも立ち寄り、ヒロまで3時間15分かかったそうです。時代を感じますね!

さて、本社の一角にはハワイアン航空の歩み、みたいなものを写真で示すコーナーがあり、なかなか面白かったのです。ロコマークも何度も変わり、現在の女性の横顔のロゴも、時代とともに何度も変わっているのですね。

しかも! ロゴの女性には名前があるのですって。ご存知でしたか? 私は全く知らず…驚きました! その名もプアラニPualaniさん。ハワイ語で「空の花」を意味する美しい名前です。特にモデルとなった女性はいないそうですが。

そういえば、ハワイアン航空のエリートステータスに、プアラニゴールド会員とか、プアラニプラチナ会員とかありますもんね。そうか、あれはロコマークの女性にちなんだ名称だったのですね! 勉強になりました。

ぜひ皆さんにもご紹介しようと、壁の展示から代々のプアラニさんのロゴ写真を撮ってみたのですが、ひどいボケボケで残念です。ちなみに、冒頭のロゴは1973年デビューの初代プアラニさん(それ以前は文字のHとか鳥のマークなどでした)。次いで、2001年~の2代目プアラニさんがこちら。



さらに2017年、以下の3代目のルックスにチェンジして、今に至っています。



実は我が家のコンドから、毎日、ホノルル沖を飛ぶハワイアン航空の航空機が見えるのです。けっこうハッキリ、プアラニさんのロゴまで見えますが、あのロゴもいつの間にか変化していたのですね…。

思いがけにない発見に、(一人で)盛り上がった、ハワイアン航空訪問でした。



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