【俺は好きなんだよ】第178回
『ブレード/刀』(1995)
原題は『THE BLADE』。
吸血鬼映画の『ブレイド』とは関係ありません。
スタッフ。
監督:ツイ・ハーク
製作:ツイ・ハーク
製作総指揮:レイモンド・チョウ
脚本:ツイ・ハーク/コアン・ホイ/ソー・マンシン
編集:ツイ・ハーク
音楽:ウィリアム・フー
出演。
ウィン・ツァオ
ソニー・スー
ション・シンシン
チャン・ホー
物語。
刀鍛冶の修行を続ける青年タンゴンは、自分がまだ赤ん坊の頃に父が全身入れ墨の男に殺された事を知る。仇を討とうと旅立つタンゴンだったが、後を追ってきた頭領の一人娘リンが盗賊に捕まった事から盗賊と一戦交える事になった。
だが戦いの末、右腕を失って崖下へ落ちるタンゴン。
同じ刀鍛冶仲間の親友チュタオとリンは消息を絶ったタンゴンを探し求めるが、傷ついたタンゴンは孤児の少女の世話になっていた。
体は回復したものの、片腕では復讐を遂げる事も出来ないと苦しむタンゴン。
しかも盗賊の一団によって少女の家は焼き払われてしまう。
だが焼け落ちた瓦礫の中から剣術書を見つけたタンゴンはたったひとりで訓練を開始、父の形見である折れた大剣を手に必殺剣を会得しようとする・・・。
香港のスピルバーグとも呼ばれる、アジアを代表するエンターテインメントのプロデューサーであり、監督のツイ・ハークの気合入りまくったアクション剣戟。
独特の物語の濃さは、ここでも健在で、2本分が1本に凝縮されたかのようです。
そして、そのアクションの速さは、世界でも随一。
回転する剣術とクライマックスの宿敵との対決は瞬きする暇さえ惜しいほど。
この回転して斬る剣の技がホントとかっこいいのよ。
実は、リメイク作品なんですけどね。
オリジナルの『片腕必殺剣』には、続編が2本あるのです。
『続・片腕必殺剣』、『新・片腕必殺剣』ですね。
クエンティン・タランティーノが自分のデビュー後限定で選んだ名作20本でも、選ばれた逸品。
宿命と執着の美学に酔わしてくれますぜ。