菱沼康介の、丸い卵も切りよで四角。

日々の悶々を、はらはらほろほろ。

空想は勇気の肥やし   『リトル・プリンセス』

2010年02月10日 00時00分07秒 | オレは好きなんだよ!

【俺は好きなんだよ】第201回

 

『リトル・プリンセス』(1995)

 
原題は『A LITTLE PRINCESS』。古典の名作『小公女』の映画化作品です。
なので、ビデオ題は『リトル・プリンセス/小公女』。


スタッフ。
監督:アルフォンソ・キュアロン
製作:マーク・ジョンソン
原作:フランシス・ホジソン・バーネット
脚本:リチャード・ラグラヴェネーズ/エリザベス・チャンドラー
撮影:エマニュエル・ルベツキ
音楽:パトリック・ドイル


出演。
リーセル・マシューズ
エレノア・ブロン
リーアム・カニンガム
ヴァネッサ・リー・チェスター
ラスティ・シュウィマー
アーサー・マレット
ラヒ・アジジ


物語。
母親を亡くし、父親のクルー大尉の深い愛情を受けて育った少女セーラは、父の任地であるインドで幸福に暮らしていた。
しかし、父が戦地に赴くことになった為、彼女はニューヨークの厳格な寄宿学校に入学することになってしまう。
最初はインドでのびのびと自由に暮らしてきた天真爛漫な性格の為、独裁者の様な女校長ミス・ミンチンや、クラスメートたちを戸惑わせていた彼女だったが、次第にその魅力で周囲とも打ち解けていく。
その頃、彼女の元に父が戦地で死んだという知らせが届く・・・。




バーネットの不朽の名作『少公女』の再実写映画化作品。
いまやメキシコの巨匠となったアルフォンソ・キュアンのハリウッド・デビュー作。

美術と撮影が素晴らしく、少女たちの演技のみずみずしさ、加えて、グリーンで統一した色使いなどの色で物語を語る手法や、物語そのものを扱い方など、子供向けでありながら、大人を十分に楽しませてくれる映画の至福を味あわせてくれます。

原作からの現代的改変も、今の子供たちに見せるのだという目的を見据えた姿勢を感じさせるもので、こういう再映画化などはけいぞくされてしかるべきものでしょう。
後半、少々アクロバティックと言うかアクションが入るのも、そのためでしょう。
 
キュアロンはこのあと、『大いなる遺産』で古典の現代化に取り組み、これも上質に仕上げています。

なにより、この映画の成功がのちに『ハリー・ポッター』シリーズの起用へと繋がったのは明白です。


児童文学の古典の豊かな世界にお手軽にひたれること請け合いですぜ。



 

  

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