菱沼康介の、丸い卵も切りよで四角。

日々の悶々を、はらはらほろほろ。

甘口と辛口の二つがけカレー。 『盲目のメロディ ~インド式殺人狂騒曲~』

2019年11月28日 00時00分56秒 | 映画(公開映画)

で、ロードショーでは、どうでしょう? 第1622回。


「なんか最近面白い映画観た?」
「ああ、観た観た。ここんトコで、面白かったのは・・・」

 

 

 

『盲目のメロディ ~インド式殺人狂騒曲~』

 

 

 

 

盲目を装ったピアニストが、演奏に行った豪邸で殺人現場を目撃して窮地に陥るさまを、予測不能のストーリーで描いたインド製ブラックコメディ・サスペンス。

 

主演は、アーユシュマーン・クラーナーとタブー。

 

 

監督は、シュリラーム・ラガヴァン。

 


物語。
盲目のピアニストのアーカーシュ。だが、実は目が見える。彼が盲目をするのには、ある事情があった。
ある日、引退した大スターのプラモードから妻への誕生日プレゼントのための演奏の依頼を受け、彼の豪邸を訪れる。
プラモードは席を外していたが、奥さんのために演奏を行う。だが、その部屋には殺されたプラナードが横たわっていた。
アーカーシュは盲目で事件に気づかなかったふりによって、なんとか、その場を切り抜けようとする。

 

脚本は、シュリラーム・ラガヴァン、アリジット・ビシュワース、プージャ・ラダ・スルティ、ヨゲーシュ・チャンデカール。

 

  

出演

アーユシュマーン・クラーナーが、アーカーシュ。

タブーが、シミー。

ラーディカー・アープテーが、ソフィ。

アニル・ダワンが、プラモード。

 

  

 

スタッフ

撮影は、K・U・モハナン。

編集は、プージャ・ラダ・スルティ。

音楽は、アミット・トリヴェディ。

 

 

  

 

現代インド、盲目を装うピアニストが、殺人現場を目撃して窮地に陥るブラックコメディ・サスペンス。
インドならではのなんでも入れちまえごった煮ぶりで、予測不能にコミカルとシリアスを一瞬にして入れ替え、とんでもないところまで連れてってくれるフィクションの楽しさに溢れた甘口と辛口の二種がけカレー。
主演の二人、アーユシュマーン・クラーナーとタブーの娯楽演技が笑いとビビリを縦横無尽に駆け巡る。
けっこう説明なしで、笑いを作り出す攻めた笑いがクセになる。ユーモアのきつさがイギリスっぽさを感じたり。
音のバランスが大きめだったり、ちょっとくるってるが徐々に落ち着きます。
展開重視で「あれはどこ行ったの?」というところもなくはない。
カット、シーンごとに揺れ動く楽しさ。
困惑も合わせてみんなと見るスクリーン向け。
その暴走ぶりにモラルとは何かへと思索してしまう。
小さな罪が大きな気づきに繋がっていく覆作。

 
 

 
 


 
  

おまけ。

原題は、『ANDHADHUN』。

『Andhadhun』は造語。
「andha=盲目」、「dhun=メロディ」。
加えて、実在する単語「andhadhundh=見境いのない怒り、暴力」というのもあるそうで、こちらも組み入れられているのかも。

 

 

 

製作国は、インド。
上映時間は、138分。
映倫は、G。

 

 

 

キャッチコピーは、「見えすぎちゃってスイマセン」。
もしかすると浅草の老舗洋食屋ヨシカミの「うますぎて申し訳ないス!」からなのかしら?
カレーのCMで似たようなのがあったような気がしないでもない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ネタバレ。

一度、妄想シーンがあると、その後も妄想シーンなのではないかと疑ってしまう。そのことで妄想シーンではなかったことの怖さが残る。

未完成の曲は完成したのかな。

コンテストはやっぱりあきらめたのかな。

 

 

 

 

 

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