【俺は好きなんだよ】第925回は、『ミッドナイト・スペシャル』(2016)
原題も、『MIDNIGHT SPECIAL』。
これで、『特別な真夜中』でいいそうですよ。
製作国: アメリカ/ギリシャ
時間: 112 分
スタッフ。
監督: ジェフ・ニコルズ
製作: サラ・グリーン、ブライアン・カヴァナー=ジョーンズ
製作総指揮: グレン・バスナー、ハンス・グラファンダー、クリストス・V・コンスタンタコプーロス
脚本: ジェフ・ニコルズ
撮影: アダム・ストーン
プロダクションデザイン: チャド・キース
衣装デザイン: エリン・ベナッチ
編集: ジュリー・モンロー
音楽: デヴィッド・ウィンゴ
出演。
マイケル・シャノン
ジョエル・エドガートン
キルステン・ダンスト
アダム・ドライヴァー
ジェイデン・リーバハー
サム・シェパード
物語。
なぜ、少年アルトンはゴーグルで目を隠しているのか?
なぜ、過激なカルト教団が彼を狙うのか?
なぜ、警察や政府組織がこの父子の確保を急ぐのか?
ロイは、友人のルーカスの助けを借りつつ、幼い息子アルトンを共に所属していたカルト教団から逃げ出した。
父子は、なりふりかまわずに、アルトンが示した「ある時間までに、ある場所」に向かおうとする。
『MUD -マッド-』のジェフ・ニコルズ監督による超常現象スリラー。
不思議な超能力を持つ息子アルトンを狙うカルト教団と政府組織から彼を守るため、追手から逃れるアルトンと父ロイとその友人のルーカスの壮絶な逃避行を描く。
ジェフ・ニコルズのデビュー作の『Shotgun Stories』は日本未公開なので、それ以外の『テイク・シェルター』、『MUD マッド』、『ラビング 愛という名のふたり』と全作品を見てきたが、彼は実に抑制の効いた映画を撮る。
『ミッドナイト・スペシャル』もオリジナル脚本も手掛けたSFで、80年代SFをニューシネマ的にとらえていて、内容は定番なネタなのだが、抽象的ながら、じんわりと胸に響く映画だった。
マイケル・シャノン、ジョエル・エドガートン、キルスティン・ダンスト、アダム・ドライバーと今までも最もスターが出ているのに、未公開なのが、ホント残念。
ああ、スクリーンで観たら、感慨深さは全然違ったろうに。
でも、部屋で同じように孤独を抱えて見るのもまた味。