【俺は好きなんだよ】第1450回は、『地上の星たち』(2007)
原題は、『Taare Zameen Par: Every Child Is Special』。
『地上の星たち:すべての子供は特別』。
英語題は、『LIKE STARS ON EARTH』。
『地上にある星のよう』。
製作国:インド
上映時間:162分
スタッフ。
監督:アーミル・カーン
監督補:アモール・グプテ (※ノンクレジット)
原案・脚本:アモール・グプテ
出演。
ダルシール・サファリ (イシャーン・アワスティー)
アーミル・カーン (ラーム・シャンカール・ニクンブ)
ティスカ・チョープラー (マヤ・アワスティー)
ヴィピン・シャルマ (ナンドキショア・アワスティ)
サチェット・エンジニア (ヨハン・アワスティー)
タナイ・チェーダ (ラージャン・ダモダラン)
M・K・ライナ (校長)
パティマ・クルカミ (聖アンソニー校の校長)
ラティサ・ラジミ (本人)
物語。
勉強が苦手で絵を描くことが大好きな落ち着きのない8才のイシャーンは問題児と思われてる。
彼はあることで、学校が苦手になる。
ついに両親は学校と話し合うことになる。
初めてできた友人とある出会いが、彼の心に影響を与えていく。
空想好きな失読症(ディスクレシア)の8才の少年が、出会いを通して、育まれていく児童ドラマ。
インド映画の改革者アーミル・カーンの初監督作品。
重要な役でしっかり出演もしている。
Netflixで配信。
じっくりと子供に寄り添い、中盤から一転インド映画らしい暖かさを全開にしてくるドラマ。
歌は門簿語りに寄り添う形で、群舞は一回だけあります。それも物語になじむ形で。
インド映画なので、長めですが、脚本と演出で展開がしっかと組み立てられているのと編集がよいので見飽きません。連続ドラマ3話見ている感じだと思っていただければ。
主役のダルシール・サファリもとても魅力的で、彼に感情移入しやすいのも強み。そして、はやく彼の下にアーミル・カーンが現れてくるのを願ってしまう、スターの凄み。まさにヒーロー参上ですよ。
この出てくるタイミングに監督としての力が見えます。
これだけあるのに、社会の問題点を描くところの分量が抑えられているのも流石。
クライマックスの広がりには映画ならでは広がりがあるのも素敵。
こういうときの絵って難しいんですけど、そこもはまってます。
映画はアルファベットで出てくるけど、ヒンドゥー文字が格段に難しいよね。
ネタバレ。
好みの台詞。
「『視点』上から見た君は、雲でいっぱいの空。象が水を飲みに来たり、友達が飛び込んだり、ベルの音や小石や盲人の杖が触れるとき、君の空は溶け出し、いつもの川が流れだす。」
「このテーブルじゃ、君たちの世界は載せきらない。」
「ひらめき待ち? いいよ、ごゆっくり。」
「みんな、それぞれ違う使命がある。指だって5種類だ。」
「助けがあればできます。」
「違う視点で世界を見てくれる人たち」
「「値段を知って、価値を知らず」ですよ。」
「芸術の意義の一つは、感情を表現することだ。」
「思いやりは、痛みを癒してくれます。怖いときにはおいでといい、失敗しても大丈夫だとそばにいて、安心させる。それが親の子への思いやりだ。違いますか?」
失読症または難読症、読字障害だった有名人では、トム・クルーズやガイ・リッチーがいる。
水がモチーフになっている。
川の詩が直接的なメッセージになっているが素晴らしい組み込み方です。