で、ロードショーでは、どうでしょう？ 第１６４６回。
「なんか最近面白い映画観た？」
「ああ、観た観た。ここんトコで、面白かったのは・・・」
『エクストリーム・ジョブ』
捜査のためにフライドチキン店の偽装営業を始めた崖っぷちの麻薬捜査班が繰り広げる奇想天外なドタバタ捜査の行方を、迫力のアクションを織り交ぜつつ予測不能の展開でコミカルに描き出す痛快刑事アクション・コメディ。
主演は、『王になった男』、『７番房の奇跡』のリュ・スンリョン。
韓国で興行成績No.1に輝いた大ヒット娯楽作。
監督は、『二十歳（ハタチ）』、『今日の恋愛』の新鋭イ・ビョンホン。
有名俳優とは別人です。
物語。
家でも職場でも肩身の狭いコ班長率いる麻薬捜査班は、まったく実績をあげられず解散の危機に直面していた。
そんな時、国外に出ていた国際犯罪組織のトップであるイ・ムベが戻ってきているという情報を得て、名誉挽回に捕まえるための張込み捜査を開始する。
だが、イ・ムベはなかなか姿は見せず、張り込みは長引いていく。
このままではまずい。
盗聴でも出来れば、相手の動向がつかめるが、なかなかチャンスがない。
相手のアジトの前のフライドチキン店に集っていた時、アジトが出前をとっているのを見て、これぞと膝を打つが、その店は来週、店を閉めるという。
そこで、若手刑事ジェフンが店を自分らでやってしまおうという提案が出されるが、班のみなに却下される。
脚本は、ムン・チュンイル、ペ・セヨン、ホー・ダーチュン、イ・ビョンホン。
出演
リュ・スンリョンが、コ班長。
イ・ハニが、チャン刑事。
チン・ソンギュが、マ刑事。
イ・ドンフィが、ヨンホ刑事。
コンミョンが、ジェフン刑事。
シン・ハギュンが、イ・ムベ。
オ・ジョンセが、テッド・チャン。
スタッフ
ＰＤは、イ・ジョンソク、コ・デソク。
助監督は、キム・ヘヨン。
撮影は、ノ・スンボ。
照明は、パク・ソンチャン。
美術は、イ・ジョンゴン。
武術は、ホ・ミョンヘン、チョン・ジェヒョン。
音楽は、キム・テソン。
現代韓国、麻薬捜査班が張り込みのために始めた偽装フライドチキン店が大繁盛してしまうアクション・コメディ。
素直に笑える正月にぴったりの、韓国で興行成績No.1に輝いた大ヒット娯楽作。
ネタをきっちり広げつつ、丁寧さを失わないルールを守る見やすい脚本と、コメディを理解したキャストの芸が愉快さに拍車をかける。
なんといっても、ダメダメ麻薬特捜班のズレと懸命がキャラの愛おしさを増して、彼らの活躍に笑顔がダダ洩れる。
このチーム感は韓国映画の一番の得意技よね。
後半の展開にはコメディの飛躍の三段跳びがあって、笑いの飛距離が伸びまくる。
男どももいいけど、女性キャラがいいのよね。脇キャラ愛があるのも好み。
コメディだからと手を抜かないアクションもしっかりで大捕り物も。
ああ、こういう明るい劇場ってやっぱいいよなぁ。
続編難しいだろうけど、ぜひやって欲しいなぁ。
チキンをキチンと近地で珍奇にまとめた鳥作。
おまけ。
原題は、『극한직업』。
『極限職業』。
英語題は、『EXTREME JOB』。
『極限の任務』。
製作国は、韓国。
上映時間は、111分。
映倫は、PG12。
帰り道に寄る鳥唐揚げ屋やフライドチキンの店を調べておくが吉。
ややネタバレ。
ウディ・アレンの『おいしい生活』の警察版ですね。
それを意識して、一部のアイディアに収めています。
ネタバレ。
最初の後輩課長からの焼き肉の誘いから、3度の繰り返しがネタの展開の基本になっています。
完全コメディなので、細かいネタは笑いのために機能させられているようで、かなり細かい脚本になっていて好み。
コ班長がゾンビと呼ばれるりゆうは、最初の墜落から始まっていたり、ヨンホに反論するときにチャンが金額から人数を出し「私は78組を捌いた」とか、なぜ後輩が彼らにイ・ムベを見張らせたのかは、手柄を横取りするだけでなく、武闘派である敵に対抗するため（ホンピル逮捕の時に彼らはボロクソに負けることも伏線になっている）でもあった
