一期一会

日々是好日な身辺雑記

世界遺産 黄山へ

2023年10月21日 | 旅行
 
 
上海旅行4日目となる16日(月)から一泊二日で世界遺産の黄山へ行ってきた。新幹線(高鉄)で3時間なので東京から大阪までの距離感だ。この黄山旅行は7月に息子が出張で帰国した時に、2人での個人旅行を考えている事を話したら、無理だと思うとツアー利用を強く勧められた。そこで2019年ミュンヘンで利用したVELTRAを調べたら適当なものがあったが、息子が手配してくれたのが旅悟空という会社の日本語ガイド付きツアーの一泊朝食付き6064元(約122,000円)で、その他に黄山内のバス代、ケーブル代、入山料が別途800元(約16,000円)現地支払いというものだ。
 





3泊したハイアットプレースホテルをチェックアウトし、一泊用の着替え他をザックに入れ、スーツケースは預けた。
7:20に地下鉄の駅で息子と待合せ、3人で上海虹橋駅に向かう。仕事もあるだろうから見送りは良いと言ったが、余程お上りさんか、歳を取ったと思ったのか改札口まで付いてきた。乗車するまでには、パスポートで認証するゲートが2カ所あり、最初が実名認証&安全検査というゲートで、中国人はIDカードを読み取らせ通過するが、外国人は担当官のいるゲートに並び、パスポートを渡し認証を受け、その後で手荷物検査を受ける。チケットは無く予約した時点でパスポートに紐付けされているのだ。
息子は最後のチェックインの所まで付いてきたが、どうしたのか聞いたら、隣駅まで買って実際には乗らず、キャンセルすると言う。入場券のようなものはないのだ。
 
息子は黄山には2回来たので、そのコースも知っており事前にガイドとコンタクトし、日本語能力を確認し、安全なコースを頼んだと言う。要所要所で連絡をくれと言われながら8:35に出発し、黄山北駅には11:32に到着する。改札口前にプラカードを持ったガイドさんが立っていた。






中国人ガイドの孫 偉(そんい)さんは40代の男性で、長春の大学で日本語を勉強し、中国人団体旅行の日本ツアーガイドもしていたが、黄山のガイドは20年くらいしているとの事。日本語はイントネーションはともかく完璧だった。麓の町までは5人乗りのセダンで鄭さんというドライバーだった。
30分ほど走り昼食を食べてから、バス、ケーブルカーと乗り継いで歩き始めたのが14:00で、次から次と現れる花崗岩の岩山は72峰あり、日本では見ることがない景観だ。2016年に行ったイタリアのドロミテの山のようだ。麓までの車中でも孫さんの中国の文化•歴史に関する話は興味深いものだったが、山に入って上り始めてからのガイドも流石20年のキャリアを思わせるものだった。主峰1850mの3時間の予定コースを上ったり下ったりしながら、息を切らすこともなく2時間半て宿泊するホテルに到着した。途中何度か(ゆっくり、ゆっくり)と言われのは、息子の(年寄りだから• •)の事前注意喚起が効き過ぎたのだろうが、歩き方が速いと驚かれた。カミさんもカーブス通いの成果かバテることもなく歩き通した。
途中神輿のように何人かで人を担ぐ強力や天秤で荷物を運ぶ強力を何人も見るが、大変な作業である。ホテルの食材やタオル、建築中のホテルのセメントや鋼材も運ぶらしいが、さすが万里の長城を築いた国民である。ヘリコプターの利用を聞いてみたが、72峰が林立する黄山では無理だと言う。
 






 


山中には4,5軒のホテルがありすべて1990年代に建てられたものだが、我々が泊まったホテル黄山排雲型旅酒店は2020年に建てられたもので、内装もモダンな感じだった。夕食の後は部屋に備えつけのダウンコートを着て、5分くらいの展望台へ満天の星を見に行ってきた。
 


 









翌17日(火)は朝5:30にロビーでガイドの孫文さんと待合せ、30分ほど上ってご来光を
拝んできた。バイキングの朝食を取ってからしばらく部屋で休んで9:30に出発する。前日とは違うコースを上ったり下ったりしながら、断崖絶壁の岩山の息をのむような景観は日本では見れないものだ。
正直なところ満天の星もご来光も北アルプスの3000m級の山で見ているので、大きな感激はなかったが、72峰の花崗岩の岩山が林立する景観は圧巻で、期待以上だった。
写真で見た雨の降った後の雲海にそびえる山の景観は素晴らしいだろう。
 
 
 
 
 
 
3時間くらい黄山観光しながら昼過ぎに下山し、昼食後前日のドライバー鄭さんのセダンに乗り、石畳の宋時代の古街が1200mに渡って続く屯渓老街に移動して散策。
中国には(文房四宝)という言葉があり、文房具の筆、硯、墨、紙を指し、黄山市はその内の筆と硯の名産地で、通りには水墨画を描いている絵師の方も見れた。
 
そんな老街散策の後、黄山北駅まで送ってもらい黄山北17:30、上海虹橋20:26の新幹線に乗り、スーツケースを預けたハイアットプレースホテルには21:00頃に着き、そこから歩いて3分のホリデーイン上海虹橋に移動する。ホリデーインはバンクーバーとロンドンで泊まっているので、部屋の感じは分かっていたが、口コミで日本語の話せるスタッフがいて、評点も高かったので選択した。当初の息子からの予定表には3人で和食をとなっていたが、翌日仕事であるから心配しないでと断っていた。
 
それでも心配だったのか、カミさんの携帯に電話したがバッグに入れたままで繋がらず、ハイアットプレースホテルまで出向き、スーツケースをピックアップした事を確認したらしい。ホリデーインにチェックインしカミさんがコンビニに小腹にたまる物を買いに行き、ロビーで待っていたらフロントから息子さんから電話ですよと声がかかる。私の携帯番号を知らないので、フロントにチェックインの確認電話をしたらしい。
 
ことごとく上海での行動を心配する息子だが、それは治安ではなく言葉の壁と交通や飲食時の決済の問題からである。
この日の一泊二日の黄山観光もガイドなしでは難しかっただろう。個人旅行は無理だろうと息子が言うのが分かった。
 
この辺の事は中国旅行する人の参考に最後の項で書こう。ただ黄山はオススメの観光地であり、ガイドの孫偉さんを指名する事もオススメする。