きのうまたSさんと一緒の電車になりました。
「きょうのごはんは何にするんですか?」
と聞くと、
「きょうは病院へ行くからお弁当にした」
とSさん。
「指の治療ですか?」
「内科なの。心臓がちょっとね」
去年ドアに指を挟んで15針縫ったSさん。
先月に包帯が取れたので、その後の治療かと思いました。
ちょっと突っ込んで聞きすぎたかな・・・。
「わたしの父は狭心症で、
足の血管で3本バイパス手術しました」
「それそれ、わたしもそうなの。
わたしのは牛の血管でって言われた。でも、手術はしない」
「父が発作が起きたとき、今手術すれば
10年は大丈夫と言われ、ちゃんと10年生きましたよ」
「心臓を治しておくと、長患いになったとき生きちゃうでしょ。
だから手術はしない」
お嬢さんがいらっしゃるようですが、
Sさんはひとり暮らしです。
手術をしないのは、無駄な長生きはしたくないという
Sさんの信念なのでしょうか。
おおまかな方向性は選べても、
自死でない限り、自分の死に方は選べません。
それでも、少しでも、
自分の望む方向へ向かおうとするSさん。
わたしならどうするだろう・・・。
わたしはそのときのことよりも、
その後のことが気になります。
ひとり暮らしだからそのまま放置される可能性は大。
それはちょっと嫌です。
宝くじが当たって、
介護付きの施設に入所できればいいけれど、
そううまくいきっこないし、
もしかしたら、そんなに先でないかもしれない。
う~ん・・・、
わたし、まだ最後の選択はできません。