五高の歴史・落穂拾い

旧制第五高等学校の六十年にわたる想い出の歴史のエピソードを集めている。

旧制高等学校から学ぶ物

2010-03-11 06:20:08 | 五高の歴史
                     健児の碑

現代は大衆社会の時代であり、教育制度は、国家の柱石になるべき人材を育成するための特定のエリートだけを育成の教育制度ではなく、現代の大衆化した大学では一般民衆の意識も向上し、国民の教育レベルは上がっている。旧制高等学校の卒業生の殆どは既に鬼籍の人であるが、壮健者でも齢は大半が80歳を越えた老人である。しかし彼等にとっての60余年昔の高等学校での生活、特に寮に於ける共同生活とは何であったろうか?昭和40年代以降の学生寮は個人情報を重んじて個室である。昔の寮の共同生活について、ある者は青春の象徴であったと述懐し、またある者は自分の人生を赤裸々に見つめる時期であったとも云う。未だもって「おい、お前」と高等学校の青春時代そのままの姿で語り合う光景にでも接すると改めて旧制高等校の教育について考えさせられるものがある。それ故旧制高等学校の生活は忘れられない、懐かしいと云う卒業生が多いのだろう。旧制高校60余年の歴史は波乱に満ちたものであったが、この旧制高等学校学校からは幾多の日本の柱石となった人材を輩出したことが良かった事か悪かった事か、それは歴史の判断に任せることにしよう。旧制高等学校は戦後の学生改革により国立大学に昇格した。それ以降又60余年を経過して政府は教育制度の改革に踏み切った。国立大学教育制度は平成十六年から法人化され、独立行政法人として私立大学と同等になった。そのため各大学は生き残りの為独自の大学の特色を出す事に努力して来た。法人化後5年を経て大分その特色が見えるようになってきたのではなかろうか、しかしこの現代の学校教育も旧制高等学校が持っていた教育精神のよかったところは取り入れる必要があると思われる(tH)

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