物部の森

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日記風に書いてます。

【書籍】CSR働く意味を問う

2009年10月15日 | Weblog
 『CSR働く意味を問う』(日経CSRプロジェクト編、日本経済新聞出版社)を読む。

 本書は2004年から始まった日経CSRプロジェクトが考察してきたCSR(企業の社会的責任)のあり方について、「働く意味」という観点からまとめ刊行された。
 全6章から構成されているが、前半は神戸大学の高橋潔教授による「モチベーション理論」やリッチモンド大学のジョアン・キウーラ教授の「なぜ私たちは働くのか」についての哲学的な基調講演など、理論面が中心。後半は若手からミドルクラスのビジネスパーソンが登場し、彼・彼女らが、パネルディスカッションや大学・高校に出向いての派遣授業で語った「自分たちが考える社員・企業のあり方」など、リアルな企業人の声が収録されている。民間企業で働いている自分にとっては、やはり後半の内容の方が心に響く。
 CSRを「企業の社会的責任」と直訳すると、どうしても不祥事防止のスローガンといった近視眼的な意味合いでとらまえてしまいがちだ。しかし「CSRとは働く意味を問うことである」とチャンクアップして考えれば、「働きがいを感じる社員は ⇒ 職場に活気をもたらし ⇒ それが(社員)互いの信頼感を醸成し ⇒ 職場ひいては企業の不祥事を未然に防ぎ ⇒ 結果として、より一層質の高いビジネスを生む」といった具合に、企業活動を好循環させていくことができるだ、とあらためて感じさせられた。
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