行政書士・社会保険労務士 大原事務所

人生も多分半ばを過ぎて始めた士業。ボチボチ、そのくせドタバタ毎日が過ぎていく。

メニエールが帰って来た ②

2015-12-08 18:30:01 | 日記・エッセイ・コラム

 さて、心臓が一段落した半年後、久し振りの耳鳴り。前と同じ右耳。でも今度は昼間は気付かない位小さな音。ザーッツという音がする。ある夜、ベッドに入って気が付いた。まわりが静かになって、やっと気づく程度。

 翌朝、起きたら消えていた。消えていたので、病院へは行かなかった。ところが二、三日するとまた耳鳴り。

 難聴の方はどうかな、と左の耳を塞いで右耳の聞こえ方を試すが、とくに前回の難聴の時より悪くなった感じはしない。

 だから、少し様子をみることにした。実は、この頃いささか病院疲れしていた。三か月に一度心臓の病院へ通う。手術を三回、薬を沢山飲んでいるのに、それでも不正脈の発作は完全には治らない。数か月に一度は寝ていても突然動悸がはげしくなり、脈が一分間に90を超えた。発作がひどいと救急外来へ行く。その度に薬の量が増える。もう長い間ずっと心臓の薬だけで一日六種類8錠と3カプセル飲んでいる。もう飽き飽きしていた。その前には眼底出血や何とか網膜症という病気で二年近く眼科へ通っていた。どうなってもいいや等とは思わないが、何とか生活出来るなら、病院なんてもう真っ平だと思っていた。薬ももういい。

 でも、耳鳴りは強弱はあるがだんだん大きく、ひどくなるようだ。特に夜、周りが静かになると大きく感じるようになる。いささかストレスになってきた。

 仕方なく、何時もの病院へ行った。

 電話はしてから行ったが、予約はしていなかったので、ひどく待たされた。おまけに30分位待ったところで、貴方の主治医は今日忙しいので、他の先生でもいいか?ときかれた。

 すこし軽くみられているのか、とややむっとしたが、前回は女医さんだったので、男の医者を期待して、というのは、前、書いたように女の医者には酷い目にあうことが多かったので、他のドクターでもいいですよ、と答えた。

 さらに一時間程待たされて聴力検査、でもその後はすぐ診察室に通された。

 ところが、また女医だった。しかも若い。偏見ではなく、私の場合、この若い女医というのがどうにもこうにも上から目線の医者が多い

 「前回、途中で治療を止めてるのは何故ですか?」

 「心臓が悪いのですが、その状態がひどくなって、入院したりしたもので、それに難聴はもう元には戻らないだろうと言われてましたし」

 「心臓なら仕方無いですね。難聴は前回と変わりないですね。で、今回は耳鳴りですか?」

 言葉は乱暴ではないのだが、いちいち無愛想なのだ。目はカルテにいっていて、この間、私の眼どころか顔も見ない。

 「不整脈があると、ステロイドは使えないなあ。前回心臓がひどくなったのもステロイドが悪さしたのかもしれないですね」

 と、当たり前のように言う。そんなこと聞いてないぞ!と思ったが今さら言っても仕様がない。

 「まあ、メニエールには他に薬もありますから、そっちの薬で治療しましょう」

 この時、今回の病気がメニエールであると、初めて言われた。

 「メニエールって?突発性難聴ではないのですか?」

 「突発性難聴も二回目からはメニエールっていうんですよ」

 そんなことも知らないのか?という言い方。口調がいちいち癇にさわる。

 でも、めまいはないぞ、と言おうと思ったが、何か言われるとまた不愉快になりそうなので止した。

 という訳で、実に久し振りにメニエールが帰って来た。